ジリリリリリリ~~~~ンっ!!!朝の5時にセットした目覚ましがけたたましく鳴り響く。
「せっかくの休みの日なのに、何が悲しゅうていつもより1時間も早起きする必要があるんだよ…」
自分でセットしておきながら、ブツブツと文句を呟きつつ布団をめくって起き上がり、天気予報を見るためにテレビをつけ、ガタガタと震えながら着替えて準備をします。
「うう、寒い寒い。溜まらん!こっちは震えながら着替えているのに、なぜこんな早朝から温泉グルメ番組なんか放映してるんだよ!! でもいいよね、温泉♪(←本音)」
ボキ折れそうになる心と闘いながら準備を済ませて車に乗り、真っ暗な夜道を出発!!
「休みの日は日頃の疲れを取るためにあるものであって、休みの度に皆勤賞で山へ行って疲れて帰ってくるのは猟師くらいじゃないのか? バカだろ、はっきり言って…」
なんて心の中で自分に悪態をつきながら橙紫色に染まる美しい朝焼けを眺め、車中でムシャムシャと朝ご飯のパンを食べます。
猟場に着き足ごしらえや猟装を整え、白い息を吐きながら山へ。
まだ霜柱は出来ていないけれど、もうすぐザクザクとした触感が足の裏を伝わってくるんだろうな…。
メンバー各自が見切りを終えて軽く作戦会議を行い、巻狩りの開始。
待ち場に付く時に見つけたヒラタケの幼株。

気配を殺して待っていると、なんだか自分が森の一部となったような不思議な感覚に包まれます。

カサカサと枯葉の落ちる音。
小鳥の羽音。
まるで森の中で発せられるすべての音が聞こえてくるよう。
そんなことを考えていると「獲物が出たよ!」の連絡。
遠くから近付いてくる猟犬の鳴き声。
巻狩りの醍醐味は、何と言ってもこの「静と動」のコントラストにあります。
高まる緊張感。
今にも口から心臓が飛び出しそう…。
銃声。
さらに別の場所で2発の銃声。
最初の銃声で若き勢子が仕留めたイノシシ。

その後、子イノシシが2頭。

競り終わり「待ちを解け!」の合図。
銃から弾を脱砲します。
ふぅ、脱砲してようやく「自然の一部」から「一人の人間」に還ってきた気分(笑)。
寒かったけど面白かった。
自然の中に身を置くことで、自分が地球上に生存する一個の生命体であることを再確認できます。
自然の中には優しさと厳しさと美しさと醜さしかありません。
ずいぶんと矛盾した言葉だとは思いますが、私はそう思います。
飛び交うニュースは世知辛いばかりの人の世の中だけれど、ほんの少し自分の魂にこびりついた世俗の垢が軽くなったかな。
さあ、また明日からお仕事頑張ろう!
今日も自然の恵みに感謝です。
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なんかカッコイイな~
俺もそんなこと言えるようになりたい(笑)
そのままパクってブログに書こうかな(爆)
ただ人間界のようにダラダラとした所がないと思うのです。
そしてそれらを目にする度にため息が出てしまうのですよ。
一つの感情で済むものではないですよね。
じゃんさん
のそうゆう気持ちてブログ拝見してて、男ながらに好きですわー。
ロードキルは別として(笑)
子イノシシ達が横たわる所に前足を掛けている大イノシシは?
と思ったら、地下足袋を履いたじゃんさんですか (^_^;)
はい、事実は一つだけなので物事は多面的な見方が必要だと思うのです。
感情も人によって様々だと思います。
ロードキルも良いものですよ(笑)。
でも素敵じゃないですか「余計なもの」。
生きるのにやっとで、その日の生活にいっぱいいっぱいだった時代から脱却できた証拠ですもの。
まぁ、そのぶん「本質」を見失っている方もいたりするようですが(笑)。
地下足袋は私じゃないのですが、大きさ比較のためです。
私も狩猟をはじめてから良い意味で自分が変わったと感じることがあります。
猟場の下見をはじめ行動が積極的になりまた行動範囲がものすごく広がりました。
なにより会社と自宅とコンビニだけの人生から前向きに進めたことが素直に嬉しいです。もしかしたら「無駄」とされているのは実は大切な「人間味」なのかもしれませんね?
私の場合、狩猟を始めて「人間力が上がった」ような気がします(笑)。
ある意味原始的になって人間っぽくなくなったんでしょうねぇ…。