ゴールデンウィークに
海の漁師をしている兄貴の家に遊びに行きました。
いつ来ても穏やかで懐かしい感じのする町並みです。

島中の皆が顔見知りの小さな島。
いいなぁ。
賃貸マンションに住んでいる私なんかは、住民の入れ代わりが激しく同じ建物に住んでいる人の顔も知らないことがしばしばです。
そして小さな商店が一つに自動販売機が幾つかあるだけで、コンビニも何も無い島。
夜には少しの街灯が点き、時折船舶のエンジン音が聞えます。
静かで心地好い明るさ。
姪っ子がまだ幼い時に我が家に遊びに来て、窓の外を見てしきりに「きれいねぇ♪」と言っていたのを思い出しました。
「何を見てきれいと言っているのだろう?」と外を見ると、そこには見慣れた普通のガソリンスタンドがあっただけ。
「そっか、ガソリンスタンドってかなり煌々とライトアップしてるんだね。日本の夜って必要以上に明るすぎるんだ…。」
神社の境内から写真を撮っていると、石段の下から顔を出すニャンコ。

ごめんよ、邪魔しちゃったね。
島内には
サイドカブも現役で走っています。

いつもなら一緒に魚釣りに行くところですが、魚が釣れていないということで伝馬船で潜り漁に出発!

芸は身を助けると言いますが、作業潜水士である親父から仕込まれた潜りがこうやって兄貴の家庭の生計を成り立たせているんだよなぁ。

次々とアワビやサザエを水揚げします。

私は船上からアラカブ(カサゴ)でも狙っての魚釣り。

だけど釣れるのはベラがほんの少し(笑)。

「ああ、潜りたい! こんなきれいな海が目の前にあるのに生殺しじゃん…」
と思いますが、聞けば漁協会員であっても潜っての漁は特別な資格が必要とのことで、法令的な規制があるので漁業権の無い私は潜れません。
獲物を獲らずに泳ぐだけなら可能ですが、お仕事をしている漁師さんの航行の邪魔をしても悪いしね。
魚の突き漁もしている兄貴ですが、この日は不漁でニザダイのみ(笑)。

兄貴の名誉のために言っておきますが、普段は3kgを超える石鯛なんかがたくさん獲れるのですよ♪


石鯛なんて昔はどこの海にもたくさんいて、子供でも簡単に突けるような魚だったのですが近年は激減しましたね。
「昔は良かった」という言葉は、アウトドアに親しみのある人間だと誰もが耳にする言葉です。
実際に長年海の中を見てきた私は本当に身に沁みます。
磯焼けが進み小魚すら僅かしかいない状況で「惨憺たる有様」という言葉がまさにピッタリです。
温暖化や森林破壊や大気汚染などの様々な要因が複雑に関係しているのでしょうが、潜っても哀しくなることが多いですね。
ちょっと辛くなるそんな話を兄貴と交わしながら、きれいな海の上で船に揺られて来たのでした。
続く。
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原風景っていう言葉が浮かびました。
でも海の中はそんなに深刻な状況なんですね。
じゃんさんやお父さん、お兄さんのように
自然を相手にされている人ほど憂いが深いんだろうなぁ。。。
こうした場所で穏やかに暮らして行ければ幸せだろうなぁ・・・と思っています。
しかし現実はそうもいかず漁師の方々をはじめ様々な問題に直面しています。
もし一日だけ現実逃避が許されるのなら、こうした島で一日中海を眺めていたいですね(笑)
羨ましい!
良いサイズの黒アワビ、こちらでは禁漁期なので高値に
近年、水温が上がり方が尋常でなく、沿岸部の海藻が減り、貝も魚も一気に減った感があります。
海の中を見ると、漁師さんは大変だろうと実感します。
実は母の兄弟の何人かはサルベージ業をしていて、子供の頃に海に連れて行ってもらい、貝や魚を大漁した記憶があります。
ちなみに、潜水士の免許だけは大昔に取りました。
サイドカブなんて初めて見ましたよ^^
癒されます。
海の中は哀しい状態ですね。
地上から眺めている分には「とてもきれいな海」なんですが…。
>こうした島で一日中海を眺めていたいですね
私は貧乏性なので無理ですね~(笑)。
特に小魚が減りましたね。
おお!アカミズさんも身内に海関係の仕事をされている方がいるのですね。
大切に海を守っていきたいものです。
これぞ日本人の知恵と工夫の賜だと思います(笑)。