漁業権の設定されている河川では捕獲方法や捕獲時間・期間が定められている場合があります。
また、海に潜る場合も灯火の使用が禁止されている県や禁止漁具が定められている県もあります。
該当する地域の法令・規則を遵守し、安全な遊漁を心がけましょう。(私はそれら関連法令を遵守した上での潜りです)
巷ではウナギの稚魚が獲れなくて、市場価値が高騰しているようですね。
産卵の仕組みも分かっていないのに、稚魚のシラスウナギを網で獲って養殖すること自体が無理があると思うんですけど…。
だって河川に上ろうとする稚魚を河口で根こそぎ獲ってしまうのだから、河川に上れるウナギ自体がいなくなってしまいますものね。
当然川から海に下って深海で産卵する成魚が少なくなってしまうのも当たり前と言えば当たり前ですよね。
だからと言って私に妙案があるわけでもなく、単純に自分が食べたいのでウナギが豊富な場所を選んで獲ってきました(笑)。
結果からアップするとこんな感じ♪

真っ暗な水の中を一人でナイトダイビング。
よく「怖くないんですか?」と聞かれることがありますが、はっきり言って
「メチャクチャ怖いですっ!!」。よほど慣れた人でも、ナイトダイビングではほんの少しのトラブルが死に直結しますしね。
だから興味があっても良い子はこんなことしちゃダメですよ(笑)。
ウエットスーツを着込み、入水地点で忘れ物が無いか点検。
マスクに曇り止めを施し装着します。
この時点で「このまま潜らずに帰ろうか」などと情けないくらいに弱気になりますが、炭火で焼いた天然ウナギの蒲焼きの匂いと味をしっかりと思い出し、心を奮い立たせます(笑)。
ジャブンと入水。
ウエットスーツの隙間から入ってくる冷たい水。
水中ライトに浮かび上がる小魚たち。
無数のプランクトン。
怖さも吹き飛び、幻想的な光景に見惚れます。
だけど時々流れてきた藻が水中マスクを覆いプチパニック(笑)!
潮の流れが速く、A級ポイントには近づけないので、無理せず流れに乗って他のポイントに向かいます。
ボチボチといるウナギを掴みながら移動。
水中ライトに浮かび上がるウナギの青白い魚体を見るのは、なんとも言えず良いものです。
上質な陶器のような質感…。
独特のシルエット…。
ゆっくりと泳いでいる様は、なんだか妙な色気があり艶かしくも感じます。
まだ水温が低いから、魚の数も種類も少ないな~。
ヒラメの子、マゴチの子、ボラの子、アカエイ、キス、シログチ…。
水中ライトを頼りに獲物を探していると、水底に巨大な魚影。
「なんだぁ!? デカい! エイじゃないよな。」
魚を驚かさないようにライトで照らしますが、間違いなく見たこともないような大きなヒラメ。
水上でウナギバサミをホコに持ち替えます。
水深3メートル。
こんな浅い場所にこんな大物がいるなんて…。
過去に獲った一番大きなヒラメに比べても明らかに一回りは大きい…。
潜っていると水中の音は大きく聞えるのですが、ドクンドクンと自分で自分の心臓の拍動音がハッキリと聞えます。
ゴムを引き水底へ。
狙うのは延髄。頭蓋骨と背骨の接合部です。
「背骨に絡めてホコを射ち込む! そしてホコのシャフトを押さえ込みつつ魚体を確保。頭を掴んでエラブタから指を入れエラを引き千切る」
一連の流れを頭の中で瞬時にシュミレーションし潜行。
ジッとしたままの巨大ヒラメ。
ヒラメの顔がライトの光に照らされてハッキリと見えますが、ゴツゴツしてまるで恐竜みたいだ。
それに海底の様子と比べヒラメの表面が丘のように盛り上がり、相当な肉厚であることが見て取れます。
目一杯近付き
急所にホコを発射!普通なら「ドスッ」という感じで矛先が魚体に食い込むのですが、
「コンッ!」と5mmも食い込まず跳ね返されるような感覚のホコ先。
「失敗した!狙いすぎた!! 僅かに外れて頭蓋骨を直撃したんだ。」こうなったら迷わずシャフトに体重を乗せて矛先を押し込もうと試みます。
「入れっ! 反しの部分まで入ったらなんとかなる。頭を確保して指でエラを引き千切ることができれば…。」
移動を始める巨大ヒラメ…。
矛先を魚体に突き立てたまま人間が引き摺られます。
「くそっ! 入れっ!!入れっ!!!」二度、三度と全体重を乗せて矛先を押し込みましたが、強固な頭骨を突き破ることは出来ず、2メートルほど引き摺られたところで魚体が離れ逃げられました。
茫然自失…。
「今のは本当にあった出来事だったのだろうか…?」
真っ暗な海の中に浮かびながら、巨大な魚影が逃げていった方向を眺めます。
「魚に引き摺られた経験は初めてだなぁ…」
それからは大きなウナギを見ても心そこにあらず。
(獲りましたけどね)
「あんな怪物みたいなヒラメがいるんだ…」
悔しくないと言えばウソになりますが、それ以上にさっきのヒラメに引き摺られた感覚が蘇ってきます。
夜中に帰宅し、相変わらずお風呂生簀にウナギを入れます。

スッポンもモクズガニも入り乱れて、なんだかもの凄い状態ですね(笑)。
夢のような体験で、その晩はなかなか寝付けませんでした。
くそっ! でもやっぱり悔しいぞ(笑)!!
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夜に水の中?ですか・・・? 私、無理。 美味しい蒲焼をいくら思い浮かべても、無理。なんたって、超ビビり症だから、無理。
メーター級?のヒラメですか?ホコが突き刺さらない魚って凄いですね。
もっと凄いのは、最後の写真だと思いますが・・・え~風呂の?湯船??? スッポンは・・・?あれから、ずっと?・・・入ってるの? じゃんさんはじめ、家族の方はお風呂どうしてます? 興味津津って感じになっちゃいますね。
「草の葉っぱ」でガラスをこすっておりましたが今でもそうなんでしょうか。
特に「ヨモギ』の葉っぱが良かったようですが、潜りの人たちのレポなど読んでもその事の記述がない。
私の頃には、ヨモギの葉を摘んで、手で揉み丸い玉にして持ち歩いていましたが。
最近はデパートの地下食品売り場の乾燥ヨモギの塊を見て、昔を懐かしんでましたが。
それにしても、風呂の浴槽が凄い事に、もとい養殖場は素晴しい。海水魚は何時入るのですか
麗しのすっぽん君もまだ生存してますね~
しかし、感心しますよ・・・その獲物獲得能力。
もう、脱帽です^^
ずいぶん前から楽しく読ませてもらっています。
淡路島で狩猟や漁を楽しんでいます!
大きなヒラメは柔らかい腹の部分を突くのが良いですよ!
凄い体力ですね。
それにしても羨ましいくらいの鰻の大漁じゃないですか。
まるでお風呂が料理店の水槽みたいですね。
スッポンが困っているように見えます(笑)
夜中の潜りはかなり怖いですね。
あ、最後の写真ですか? あれは我が家のセカンドバスで、いつもここでイノシシの解体やウナギの養殖を行っています(笑)。
ヨモギの葉っぱも使ったことがありますが、ツバよりは強力な感じがしました。
お風呂場に海水魚は…。今アオリイカ釣りの餌のアジを飼いたいなと思っているところです(笑)。
私の場合獲物を獲ってこないと、貧乏だから死活問題なのです。
でも「逃がした魚は大きい」じゃなくて「大きな魚だから逃げる」が正解だと思います(笑)。
またご愛読ありがとうございます♪
私の使っているホコ先は、大物も小物も突けるように離頭銛ではありません。
だから腹部を突いたら、まず間違いなく腹を引き裂いて逃げられちゃいますね。
今回は失敗しましたね~、残念!
スッポンは苦手科目ですが、ウナギは得意科目です(笑)。
さきほど食事の用意をしていると、夫が『じゃんさん、すっぽん獲ったぁ』と、叫んでおりましたので、。
我が家も数年前にお持ち帰りしてきたことがありました。
娘が“玉三郎”と名付け、可愛がるわけでもなく食べるわけでもなく…
ただバケツの中で囚われの身でいた玉三郎…
いつの間にか冷たく硬くなっておりました。モトモトカ…
じゃんさんはホントに偉い。食べる。
獲ってきた生き物は食べる。大事だよねぇ(`´)b
次の朝には顔が無くなっていそうですね(^_^;)
このまま風呂を高温で焚いたら・・・・味噌と砂糖と醤油と酒で・・・・・
つうか、そんなお風呂釜作っちゃったらいいんじゃないの??
五右衛門風呂なんてのがあるんだからさぁ~~(笑)
多分、超ビビりるでしょうが裁いて食べてみたいです~
なんとか初のスッポンを捕獲することが出来ました。
まだお風呂場で泳いでいますが、この連休中に食べる予定です(笑)。
いや、そんなに良いものではないのですが、きちんと美味しく食べたいと思います。
そんなことが起こった後にはきっとウナギが丸々と太っていることでしょう♪
このお風呂は追い焚き機能がないので無理ですが、仮にそんな事をしたらとれも豪華なスープになるでしょう(笑)♪
もうすぐ食べま~す(笑)。
気をつけてください!
うそ
出来れば同じようになってほしい(爆)
あいかわらずですね!(笑)
スッポンて!捕れるんですね?
巨大ヒラメ見たかった~。興奮伝わります。
またブログ再開しました。
今後も宜しくお願いします。
最初から全て読ませて頂き、笑いながら、感動しながら、考えながら
楽しく読ませて頂きました。
特に、狩猟の話を読み続けての、オイノコさんの回で出た
「出来ない理由をたくさん並べて自分を守っている若者が多い」
には、自分もそうだなと、考えさせられました。
そう言えば、色々な魚や獣を食されていますが、
「鎌柄(カマツカ)」は試された事、ありますか?
川キスと言われるくらいで、型の良いものは天ぷらにすると、
非常に美味しいですよ。一度、お試しください。
この連休も漁でしょうか?
楽しく考えさせられる話を、楽しみにしています。
救急車を呼ばなくていいように気をつけま~す(笑)。
そう、あのヒラメが獲れていたら大々的に記事にアップできたんだけどなぁ~。
惜しいことをしました(笑)。
こちらこそよろしくお願いします。
また、過去ログまで読んでいただきありがとうございます。
カマツカは食べたことありますよ~。
美味しいですよね♪
だけど近年めっきり数が少なくなってしまいましたね。残念です。
連休中もバタバタとしています。
昨日はアオリイカ釣りに行ったけれど、ボウズで帰ってきました。
これからもよろしくお願いします。
またいつも愛読いただきありがとうございます。
簡単です。夜に潜っていい場所を探して潜ってウナギバサミでつかむだけです。
だけど夜の潜り漁ははっきり言ってお勧めできません。僅かなトラブルが死亡事故に直結しますから…。
それに日本中のほとんどの地域で夜の潜りは法令的に出来ないと思います。
遠回りでも近くの漁協会員になられることをお勧めいたします。
あの巨大なヒラメは人食いサメで、おれは喰われてしまったのか…。
道理で現実感が無いと思ったんだよ(笑)。
ちょっくら調べてみます。
ありがとうございました。
気をつけてくださいね♪