「さて、雨は上がったけれど今日は人数も少ないしどこを競るかねぇ…」
と、オレンジベストに迷彩服を着たハンター達が集まって大物猟の作戦会議をしていると、近所で農業を営むお爺さんがやって来ます。

「夜な夜なイノシシが出てきて畑を荒らすんじゃ。箱罠を仕掛けても、こんな小さな子供しか入らん。親イノシシは賢くてやりたい放題じゃ」
「最初はストッパーを掛けて子供は自由に出入りさせ、親イノシシが入るようになったら罠が作動するようにしてみるといいですよ」
続いて銃を持った強面のハンター達に近付いてくるお婆ちゃんが一人。

「こっちの山にイノシシがたくさんいるんよ。毎晩出てきて畑や田んぼを荒らしよる…」
同じく農家の方だけど、聞けば作った作物がほとんどイノシシに食べられて、自家用の米も野菜も買わないといけない状態だそうな。
最後には涙目になって声も詰まらせ必死に事情を説明してくれます。
「うん、うん。状況は良くわかった。
だけどごめんね、今日は人数が少ないからこっちの広い山を攻めるには人数が足りないんだ。追い散らすだけで仕留めることが出来ない…」
「美味しい野生鳥獣のお肉が食べられるから」という単純で食い意地の張った理由で始めた狩猟ですが、最近ではハンターという人種の役割を考えざるを得ません。
お爺ちゃん、お婆ちゃん、来週は人数がたくさん集まってきっちりと包囲網を張り巡らせて山を競るから…。
オレみたいにへなちょこで鉄砲の腕が悪くて、イノシシが飛び出してきて撃っても弾が中らないかもしれないけれど、お爺ちゃん、お婆ちゃんの笑顔が見たいから頑張る…。
それに他の皆さんは凄腕のハンターばかりだから…。
だから、だからもう少しだけ待っててね!
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既に待った無しの状態なんですね。
自分も早く狩猟免許を取らなければと、
最近本当に思います。
テッポー撃ちは、もはや天然記念物ですよ。
ボランティアで地域の守りをやってるんですからね。
これからもっと大変な時代になりそうですね。
お互い頑張りましょう!!
文字通り米櫃に手を突っ込まれるようなものですから。
近年被害が増えているそうですが、何が原因でしょうか。
このままでは食料自給率が下がる一方なのですが、その事に危機を抱いていない日本ってどうなんだろ~?って思います。
勢子役のあなた達がいないと巻き狩りは成り立ちませんよ。
感謝です♪
今日もありがとうございました。
これからもっと大変な時代になることは間違いないです。
お互い頑張りましょうね!!
原因は色々とあるのでしょうが、「人々が自然に興味を持たなくなったこと」「ハンター人口の減少」「日本の林業の衰退」「地球温暖化」などの複合的な理由があると思います。
私もまだまだレベルは「新米ハンター」クラスです…。
先は長いですが、お互いに頑張りましょうね!!
獲っても獲っても「焼け石に水」というのが現状ですが、少しでもお役に立てるように頑張ります!
(と、言いながら美味しいお肉が食べたいだけです。笑)
昼間はうるさいけれど、夜は安全だということを知っているのでしょうね。
凄いものだと思います。
最初は珍しがって餌をあげていたりした人も、人に慣れて逃げずに威嚇してきたりで怖くなる場合が多いですね。
おかげで有害鳥獣鳥獣が増えて農家の方も栽培意欲がなくなり悪循環です。
食料自給率がこんなに低い国であることを問題視していないことが問題だと私は思うのですが…。
難しいですね。