食べる事と、命をいただく事について考えます。 狩猟、素潜り、釣り、採集、手作り等々

遭遇

私の猟期の行動パターンは5時に起きて5時半に家を出ます。
(鳥撃ちに行くときは更に遠くに行くので1時間早くなる)

1時間半ほど車を走らせ猟場へ到着。

居住地の地元猟友会の方々とも仲良くさせてもらっていますし、30分くらいで行ける良い猟場もあるのですが、猟期は親父と一緒のグループで勉強させてもらっています。
(親父もあと何年狩猟ができるかわかりませんし、親孝行の一つだと思って。笑)

休みの度にこんなに早起きをしなくても良いのですが、そこは好きで始めた狩猟なので、前日は遠足の前の子供のようにワクワクして目覚ましが鳴る前に目が覚めます(笑)。


で、現場に着くとまず猟装の準備。足ごしらえをして、ナイフや弾を装着し、犬用のリードや獲物を引っ張り出す綱などをあるべき場所に収めます。
(3年間狩猟をすると、自然にどの道具をどこに収納するかが決まってしまいました。)
山に入る前に、必ずその日の日の出の時刻と現在時刻を確認します。(日の出時間前は発砲禁止)

それから自分の担当の山に入って、足跡や餌を食べた痕跡を探して見切りをします。
獲物が潜んでいる場所を探す「見切り」という技術は奥が深く、猟を始めて4年目の私が語れるような容易なものではありませんが、いつも同じ山を見ることである程度の獲物の動向が分かります。


「ふんふん、ちょっと土を掘り返して餌を漁った痕跡があるな。でもちょっと古い感じ」
2012.11.11遭遇2


「こっちには真新しいハナグリ(イノシシが鼻で地面を漁ること)の痕跡。でも足跡が拾えないから大きさが分からないなぁ…。それに面積的にも数がたくさん入ってるような感じじゃない…。」
2012.11.11遭遇3


などと地面とにらめっこしながら歩いて行くと、前方で「カサッ」という僅かな音。

「ん!?」
と思って顔を上げると、前方40メートルほどの距離に黒い物体!
50~60kg以上はあるイノシシが立ち止まっています。
2012.11.11遭遇5


向こうもこちらの気配に気付いたのか、立ち止まって鼻を上げ、ヒクヒクと匂いを嗅いでいます。
はっきりと視線が合いますが、人間と認識できていない感じ。
逃げずにジッと立ち止まっています。

「静止しているし、この大きさだったら的も大きいからオレの腕でも中る…」

しかし銃にはカバーを掛けているし、当然ながら弾も装填していません。



「落ち着け…。まだ向こうは人間だと認識してはいないから木の葉が風に揺れるようにゆっくりと動け…。」

スローモーションでゆっくりと弾を取り出し、銃に装填するために銃カバーに手を伸ばします。

「ビリッ!」
銃カバーを止めているマジックテープの音。


逃げ出すイノシシ。
2012.11.10遭遇


もうこうなったら急いで銃に弾を装填し、イノシシが見える場所までダッシュ!!


斜面を登って行っているのが見えますが、竹が邪魔で撃てそうにありません。

ある程度まで登ると立ち止まっていますが、見えるのはお尻だけ。
撃っても致命傷になる場所ではないので撃てず。



すぐに他のメンバーの方に連絡し、逃げ道を塞いでもらい山を囲みます。



「特別に脅してもいないし、警戒した感じもなかった。勢子が犬を入れるとすぐに獲れるはず」
案の定、すぐに犬がイノシシを発見し吠え立てる声が聞えます。

どんどんと私の待ち場まで迫ってきますが、やがて遠ざかって行く犬の声。


人間の姿を見たイノシシは警戒心が強く、犬を振り切って山の中をグルグルと迷走しているようです。

6頭の犬と2人の勢子が山の中を必死に探索しているにも関わらず、イノシシを発見できず。


「ダメか…。どこかから逃げ出したのかも…」


そう思い始めた時に一発の銃声。


「倒したよ~」

2012.11.11遭遇4

犬を振り切り、まったくノーマークの状態で包囲網を突破しようと駆け抜けたのを、射撃の名手の待ちに係り仕留められました。

人間に囲まれていることを悟り、猟犬に追われたイノシシが最後に賭けた突破口でしたが、今回は人間の勝ち♪



67kgのオス。

私が見た個体に間違いない。




猟が終わって皆さんと話していると「見えたイノシシは獲れない事が多いんだ」とのこと。

よかった、なんとか獲れて。



色々と勉強になりました。

今度から見切りの時は銃カバーだけは外しておこう。





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コメント
ケモノと出会う時って・・・・
ありますね~、
鉄砲にカバーかかってたり、弾帯を家に忘れてきたり・・・・・・
おいらも、10年やって、何度もボクチャンを目前に逃げられた事が多いですよ。
自動銃に弾を装填する音で・・・・、ならば、そっと装填、発射!!ならず・・・遊底の不閉鎖だったり、安物スコープが真っ白に曇って全然見えなくて、樹に叩きつけ、スコープをむしり取って撃った事もあります。
しかしまあ、笑話ですね。
獲れてよかったですね~(*^_^*)
2012/11/12(月) 09:54 | URL | kuma仙人 #A1vz8dvw[ 編集]
kuma仙人さん
ええ、本当に猟に行くと色々なことが起こります(笑)。
毎回が勉強ですね~。

まあ、イノシシだったらそこまで無いけれど、ボクチャンだったら命に関わりますもんね~。
気をつけてくださいね♪
2012/11/12(月) 22:37 | URL | じゃん #-[ 編集]
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プロフィール

じゃん

Author:じゃん
幼少時より食い意地の張った子供で、今でも野生の動植物を見る時には
「美味いか不味いか?」
が大きな判断基準を占める。

素潜り、釣り、手づかみなど様々な方法にて「タダの食料」を捕獲することに情熱を燃やしています。
2009年より狩猟界にデビュー。タンパク質自給率100%達成なるか!?

E‐mail
capturefood@yahoo.co.jp
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