ずっと読みたいと熱望していた本と出会えた。

『復刻版 横井庄一のサバイバル極意書』
アウトドア雑誌「BE-PAL」10月号の付録。
私が小学生の頃夢中になって読んでいた、黎明期の「BE-PAL」に連載されていたエッセイをまとめたもので、グアム島で28年間を生き延びた元日本兵、横井庄一の体験談を綴ったもの。
イラストは遠藤ケイ。
終戦を知らずにグアム島のジャングルを隠れ逃げ、衣・食・住の全てを自分で調達し、害虫や病気や自然災害や孤独と闘い続けた人間の話。
「ロビンソン・クルーソー」などの漂流物や自然災害からのサバイバル読み物と大きく違う点は、追っ手に追われ自分の生活の痕跡を消しながらの生活ということ。
(へなちょこだけれども)ハンターになった私が思うことは、「生きるということはどうやってもそこに痕跡が残る」です。
「食べる」「排泄する」「道を歩く」「寝場所を確保する」、ハンターはそれらの痕跡を辿りながら獲物を追跡する訳だけれども、追っ手から逃れるために足跡を消し自分の生存の痕跡を消しながら28年間も密林の中を逃亡し続けた敗残の兵士…。
自分の存在を消しながらの人生ってどんなものだったのだろう。
文明社会で生きる私には想像も出来ませんが、どれほど壮絶なものだったかの片鱗は本書にて読み取れます。
しかし個々のエピソードには凄いものがあるけれど、飄々とした横井氏の語り口からはどこかユーモアすら感じられる内容です。
「BE-PAL」本誌に横井庄一氏の墓所の写真が掲載されていました。
氏の生前の希望により、そこにはグアム島で命を繋いでくれた小動物のための慰霊碑が建てられているとのこと。
にほんブログ村
にほんブログ村
- 関連記事
-
スポンサーサイト
本棚のどこかに同じ絵が描いてある本がある。
あったあった!!
「サバイバル極意書」の下に、赤い字で「もっと困れ!」って書いてある。
昭和59年2月15日 初版本 580円
もう紙が茶色くなってます(笑)
おれもあの頃は若かったぁ~~~~~
機会があれば読んでみたいです。
発行部数が少なく、ネットオークションでもかなり高値で手が出ませんでした。
昔よりちょっとイラストが少ない感じですが、とてもおもしろかったです♪
読み物としても秀逸ですし、内容的にも是非今の若い人に読んでもらいたいです。