今日は久しぶりに発情が終わったモリとカヤと共に山入り。

(左カヤさん、右はオチッコしてるモリさん)
「ヒャッホーっ!久しぶりの山だっ!!」
ワフワフと楽しそうな2頭。
射手の配置が終わり、ワンコ達を山へと放ちます。
と同時に凄い速さでぶっ飛んで行く2頭。
「早立ちした鹿に付いたな…」
鹿は人間が山入りしただけで気配を感じて動き出します。
その匂いをモリとカヤが感じ取って追っていったのです。
(この時に小鹿を1頭仕留めました)
鹿狙いの時はそれでもいいのですが、今回はイノシシ狙い。
けもの道には真新しいカセギ(エサを食べて掘り返した痕跡)が派手に付いていて、イノシシが潜んでいる気配濃厚。
「モリとカヤが帰ってくるのを待つか。オレの匂いを辿ってじきに帰ってくるだろう」
イノシシの寝屋から少し離れた場所に位置取りをして、ワンコ達の帰りを待ちます。
そうして寝屋を見下ろす形で待っていると、竹藪のかなり下方向で何かが動くのが見えました。
「ん?なんだ?こんな場所に虎毛のプロットハウンドを使った猟師が入っていたのか」
本当にこんなことを一瞬思いました。
「違う!大きなイノシシだ!!激しくヌタ浴びをしてシルエットもよく分からないし、シマシマの迷彩模様になっているんだ」
山に入った人間と猟犬と銃声に気付いて、コソコソと寝屋を素抜けしている最中。
向かっている方向は私が山入りした方向で、そちらに待機している待ち役は親父のみ。
「大きなイノシシが犬を入れた方向へ走った。親父、気を付けろ!」
急ぎ無線連絡を入れます。
ドゴーンっ!!一発の銃声。
「弾を喰らって半矢で逃げた。急いで犬を連れて来てくれ!」
私の側までモリとカヤが戻ってきていたので、急いで現場へ向かいます。
ヒーヒー言いながら山を下っていると無線連絡。
「オレが寄るよ」
違う場所を競っていた親方(若き勢子)が、疾風の様な速さで駆け戻って来てくれていたのです。
ドゴーンっ!!「お、止め矢を撃ったな」
ドゴーンっ!!「更にもう一発。勝負あった感じ」
ドゴーンっ!!しかし更に銃声が響きます。
「ん?なんだ? 3発目を撃った。何かおかしい」
半矢のイノシシから反撃を受けるなどのアクシデントに見舞われた可能性を想定し、私も再度現場に急ぎます。
「頭にあたっているけど止まらない…」
親方(若き勢子)からの無線連絡。
稀に「効かないヤツ」と呼ばれる、致命傷を負っているのにアドレナリンが出まくって抵抗する個体がいるのです。
ドゴーンっ!!4発目。
親父の撃った弾は片方の肺を破壊し、親方の弾はすべて首と頭部に被弾。
5発の銃弾を使ってようやく止めることが出来ました。

88kgのオス。

引っ張って下ろしたので縞模様は消えていますが、最初シマシマに見えた通りヌタ浴びによりかなり分厚く泥パックされていました。
「無線連絡でイノシシがオレの方へ来ていることを教えてくれたおかげで、鹿が使う通し(けもの道)を離れてイノシシ通しへ走ったんだ。間に合って良かったよ。
弾が当たった瞬間に乾いた泥がはじけ散ったから被弾したのは分かった」
と親父。
「もう腰を落としていたけど最後まで抵抗して怖かった。何発も首や頭部に被弾しているのに止まらないから、軽くパニックになっちゃったよ」
と親方(若き勢子)。
そんな事を話しながらワイワイと解体。
結果的に仕留めることが出来ましたが、久しぶりにかなり手強い相手でしたね。
山の神様祭りで焼肉にしていただきましたが、この時期のオスイノシシにしては発情臭も控えめで美味しい肉。
あっと言う間に用意したお肉が無くなりました。
今日も自然の恵みに感謝です。
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こんな凄い野生と向き合うジャンさん、どうか無事に猟期をお過ごし下さい。
はい、野生動物の生命力には畏敬の念を抱かざるを得ません。
凄かったですね。
私もケガしないように頑張りたいと思いたいと思います。
銃猟では会いたくないタイプです(笑)。