新年明けましておめでとうございますっ!!と、景気よく大々的に記事をアップしたいところですが、ウツウツと気分が上がりません。
実は私が
狩猟を始めた時から通っていた銃砲店が2022年末をもって閉店したからです。

いただいたカレンダーを見ると「since1890」とあります。

ちょっと調べてみると1890年は明治明治23年で、創業132年になりますね。
閉店理由は現社長さんの健康上の問題。
現社長さんも「50年後まで残すつもりで頑張ってきたのですが残念です」と、SNSで綴っていました。
当事者の皆さんの忸怩たる気持ちが痛いほどに伝わってきます。
親父が先代の社長さんと友人で、我が家は家族ぐるみのお付き合いでした。
私が20歳そこそこの頃から先代社長さんには可愛がってもらっていました。
この銃砲店がなければ、私が狩猟を始めることは間違いなく無かったでしょう。
まあ、気持ちの面では「とても残念だ」ということだけなのですが、ここで実質的に困った問題が…。
実はこの銃砲店は結構な数の顧客(ハンターさんやシューターさん)を抱えていたのです。
「弾をどこで買えばいいんだ?」
「銃器の故障の時はどうするの?」
「銃砲所持許可の更新時期はいつ?」
「銃砲の譲り受けや譲り渡しなんて何をどうしたらいいのか全く分からない!!」
色々な事をその銃砲店にお任せしていたので、私の周囲のハンターさん達だけでもそんな問題が噴出し、皆さん狼狽えてオロオロするばかり。
特に高齢者のハンターさんに多い感じですね。
銃砲店は実質的に情報収集をする交流場みたいな役割を果たしているんですよね…。
それに売っている物がモノなだけに、「対面商売」ということを大切にしている銃砲店でした。
今は許可証を書留で送ったりしてネットで実包や猟銃の譲受け(購入)が出来る時代です。
しかし「ちょっと銃器の調子が悪いから見てもらおう」なんて言うことが出来なくなるので、私自身もかなり困るのは事実です。
あと、この銃砲店はこの地区の猟友会の事務局を兼ねていたので、猟友会も新たに事務局を設置できる場所が必要なのですが、なかなか良い物件が無いようです。
今は銃砲店が抱える問題はとても多いように感じます。
・ハンター人口の減少や超高齢化が進んでいる(先細りであることは確実)。
・クレー射撃競技人口の減少(たくさん弾を使う)。
・鳥撃ちハンターが少なくなったこと(たくさん弾を使う)。
・娯楽の多様性(猟銃なんて持つ必要が無い)。
・日本社会の銃アレルギー(良いことだと思いますが、猟銃を持っているだけで偏見を持たれる)。
等の理由により先行きは斜陽産業であることは間違いない事実です。
上記の様な様々な問題がある上に、特殊な免許が必要とのことで新規開店するにもかなりハードルが高いようです。
「銃砲」や「火薬」という特殊な商品を取り扱う商売なので、致し方ないところはあるのでしょうが…。
これを機会に、「弾を買いに行くのが面倒」「銃器故障の時にはどうにもならん」などという理由で、高齢者ハンターの皆さんの引退時期も早くなると予想できます。
それに近隣周辺で新たに「銃砲ハンターになりたい」という人にとっては、かなり狩猟&射撃世界への入門の敷居が高くなったことは事実でしょう。
とても残念ですが、しかしまあこればかりは部外者である私達にはどうしようもありません。
先代社長、現社長、本当にお世話になりありがとうございました。
現社長はお体ご自愛ください。
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店の後を継いでくれる方も、おられないんですね。
これはハンターさん達で国なのか行政なのか分かりませんが安定して猟銃、弾を購入出来る様に訴えかけるしか
ないのでしょうか?
うちから30分の銃砲店さんも閉めてしまいました。
息子さんは居るけど、別に釣り具、渡船をされてるので難しいでしょうね。
その顧客さんもこちらの火薬店さんに弾を買いに来なきゃならなくなって、
品切れに拍車がかかってます。
しかしまあ、あくまでも「趣味の世界」なんですよね。
警察や自衛隊のように、有害鳥獣駆除が公務となれば話も変わるのでしょうが…。
そちらでもですか…。
なかなか跡継ぎがいないのも全国的な現象の様ですね。
将来的には農林水産省だけでなく「有害鳥獣対策省」なんていうものが出来そうな感じですね。真面目に…。
近くの銃砲店・・・車で1時間ほど掛かります
しかもご主人が無くなられ、銃に詳しい方は見えないようで
購入した空気銃も、使い方は説明書読んで~って事でした
それじゃあネットで買っても同じですよね・・・
調整なども代理店に送るだけだから直接送っても良いよって・・・
そうなんですよね。最近は銃砲店の方でも銃器に詳しい方が少ないようです。
奥が深く、日本社会で一般的には専門家がいない職業なので、かなり困りますよね。
私もこれからネットで詳しいお店を探します…。