今日は一人の猟師の話を書いてみたいと思います。
このブログでも何度か書いているように「ハンターという人種はワガママで我が強く、ちょっと常識から外れている様な人が多い」のも事実です。
近年こそ「法令順守」なんていう事が徹底されて、普通にまともな方が多くなったようにも感じますが、私が少年時代に親父の狩猟について行っていた時なんてビックリするような事(というか人)が多かったように思います(笑)。
そんな一癖も二癖もあるような一昔前のハンターさんの話を「ハンター列伝」なんていうカテゴリーで書き連ねてみたいのも事実ですが、今はまだご存命中であったり、ご親族の方に迷惑が掛かってもいけないので書きません(書けません)。
今回書くハンターの方は、天涯孤独の身でもうお亡くなりになった方なので書くことにしました。
私がその方の噂を知ったのは、私がふじを飼い始めた頃、近所の猟友会御用達の獣医さんの所にワクチン注射に連れて行った時でした。
「この子はずいぶんと可愛がられている感じだね」
「あはは、我ながら甘やかしていますね」
「シシ犬の運命は過酷な終末を迎えることも多い。だから思う存分可愛がってあげたらいいよ」
「はい」
「家の中に上げたりするとダニが落ちるから気を付けてね。ダニは人畜共通の病気を媒介するからね」
「ははは、しょっちゅう家の中で寝ていたりします…」

(家の中で寝るふじ)
「う、そんなことするのは畑さん(仮名)くらいだと思っていた」
「誰ですか、その方は!?」
ゴニョゴニョと口を濁す獣医さん(笑)。
「いや~、あんまり人間的に褒められた人ではないんだけどね…。独り身で犬を可愛がっていたのは事実だった。晩酌も一緒にするとか言っていたね。

(ヘソ天で寝るふじ)
ま、有名人だから同じ猟友会の方に聞くと知っていると思うよ」
そういうことなので猟友会の先輩方に聞いてみました。
そうしたらまあ、出るわ出るわ。
話題には事欠かない方でした(笑)。
私の住んでいる地域にイノシシが出没し始めたのは35~40年ほど前。
それまでは狩猟と言えばキジや鴨やウサギを狙う猟ばかりでした。
イノシシや鹿が生息していなかったので、当然と言えば当然と言えます。
しかしイノシシが出没するようになり、地域で初めて猟犬を使ってイノシシ猟をするようになったのがその畑さん(仮名)。
その当時はイノシシの成獣が1頭10万円くらいで料亭などに引き取ってもらえていた時代でもあったし、良いイノシシ猟犬は100万円前後で売買されていたとのこと。
山に放った猟犬が盗まれて、売り飛ばされて遥か遠くの地域で見つかったりしたのもその時代の話。
窃盗防止のために猟犬に名前の入れ墨を入れる人もいたとか。
で、その畑さん(仮名)。
とても猟欲が強く、狩猟に熱心だった方とのこと。
時には自分の猟犬が追って行ったイノシシを、隣山の他のグループのハンターが撃ち倒したという事で、実包の入った猟銃を人に向けたこともあるような方。
(実話かどうかは不明)
その他にもたくさんの逸話を聞きました(笑)。
入れ墨を入れた人や指が無い人もハンターになっていた時代なので、推測の域を出ませんけどね。
「とんでもない人が猟銃を持っていた長閑な時代だったんだなぁ…」
そんな風に思わざるを得ません。
しかし自分の飼っていた猟犬を可愛がり、家の中に入れて一緒に晩酌をしていたなんて言う事を聞くと
「生前に少しでいいから話をしてみたかったな…」
とも思います。
まあ、私は平和な時代にハンターになれて良かったかな…(笑)。
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こちらでは一貫が一万円だったそうです。
それと猟犬泥棒も。
先輩猟師は猟犬をロシア語で呼び寄せていたとの事。
「コイコイ」では、盗まれてしまいますので。
でも、こちらでは今でも県境あたりで時々猟犬が盗まれるそう。
油断できませんね。
ふじさん、顔がケンケン!
色々とありますよね。
ひょっとしたら私達も今の子達から見たら
十分「昔」だったりするかも
そう考えると少し痛快です。
オヤツにビールを染み込ませるくらいです。
(≧∀≦)
カールくんもいける口のようですよ。
(^ω^)
でも猟犬を可愛がるところはいいじゃないですか。
確かに必要かもしれませんね。
もしかするとマタギ言葉なんていうのも、人に分からないようにするための暗号だったのかも…。
その当時は「主人以外には懐かないように」人から離して育てて、咬傷事故も多かったと聞きます。
なので「フレンドリーなシシ犬に育てよう」と思ったのですが、家の中でケンケン顔で寝てしまう弛んだ猟犬になってしまいました(笑)。
私たちも新しい時代のハンターさん達から「これだから昭和生まれのハンターは…」なんて言われているかも。。。
我が身を正したいと思います♪
第3のビールを少しだけですが、私が飲んでいると舌なめずりして寄ってきます(笑)。
色々な方がおられたようですね(笑)。
一昔前のハンターさんって、あんなイメージの方多かったと思いますよ(笑)。
『それって間違いではなく故意では?ってゆ~か銃持ちながら、そんなこと言っていいのか?』と思いましたが・・・
癖の強い人が多そうな世界ですよね。w
釣り人もへんなヤツいっぱいいますけど…。←あちこちから「お前もや!」って声が。
「これだからハンターは…」なんて言う声が各方面から聞こえてきそうです(笑)。
「今はそんなことありませんよ」
と言いたい所なのですが、数年前の出来事ですか…。
泣けます。
「ハンターで釣り人な私」なんか論外ですね…。
そんなのは一部の人だけなんですけどねぇ~。
私も公私ともに気を付けたいと思います♪