「急げ急げっ!」このところ、毎日仕事が終わると大急ぎで帰宅していました。

ふじの出産が迫っていたからです。
「産屋は作ったし、ネットで注文した粉ミルクも届いた。あ、布切れをたくさん洗っておかねば…」

準備はバッチリ!!
「さあ、あとはふじに任せた」
そうは言っても、仕事に行っている時に産まれることも十分考えられます。
前回はたまたまお盆の出産で、休みだったので完全に立ち会うことができました。
(そのおかげで、
仮死状態だった一頭は助けることができた)
「今回は二度目だし、陣痛から出産までの時間も短いかもしれない。もしかしたら帰宅したらもう産まれているかも…」
そんなことを考えながら、毎日ドキドキして玄関の鍵を開けていました。
しかし、産まれずに数日が経過。
「おっかしいなぁ。そろそろのはずだぞ…」
ふじが2度目の交配から帰ってきた日と経過日数を数えます。
「65日も経過している(通常犬の妊娠期間は60日~63日)? ふじは発情期も1か月ほどあるし、前回も出産までかなり長かった。通常の犬と違うのは分かるけれど、何かおかしい」
改めてふじを見ると、あれだけ丸々していたのに少し痩せた感じ。

妊娠末期になると胎児が産まれる準備のために、下腹に下がってくるものですが、それが見られません。
ふじを寝かせて少し触診。
前回は触ると胎児がハッキリと分かりました。
しかし今回はそれがありません。
おまけに張っていた乳腺も少し萎んだ感じ。
「ん?どういうことだ!?」
そこで初めて
「偽妊娠」とか
「想像妊娠」とかの言葉が浮かんできます。
(実際にあります。友人のお宅のワンコはお乳まで出たそう)
翌日に再度ふじのお腹を見ると、更に細くなっています。
真面目に「人のいない時間に外の犬小屋で出産していないだろうか?」と思って庭中をくまなく探しますが、そんな気配は一切ありません。
第一、ふじの乳腺も更に小さくなっている感じ。
(出産していたらお乳が出ます)
「ああ、やっぱり偽妊娠っぽいなぁ」
私の中で張り詰めていたものが、プツリと音を立てて切れます。
「ま、こればかりは授かりものだからしょうがない」
子犬にまみれた楽しい日々を想像していただけにとても残念!
しかしふじは母性も強く、人の期待に応えようとする所が大きいので「期待しすぎるあまり、ふじに余計なプレッシャーが掛かっちゃったかも知れない」と思うと少し可哀そうになります。
「ごめんごめん、大丈夫。ふじはそのままのふじで良いんだよ」
ふじをゆっくりと撫でながら、そんな事を話しかけます。
ちょっと今回は焦り過ぎていた感は否めないので、少しのんびりやりましょう。
色々な事が上手くいかないものですね。
↓ワンコにも想像妊娠とかあるんだっ!?と思った方はクリックプリーズ♪
にほんブログ村
にほんブログ村狩猟の魅力まるわかりフォーラム
- 関連記事
-
スポンサーサイト
私の身近にも想像妊娠してお乳の出た犬がいました。
これはまさしく生命の神秘。
ふじさん、お疲れさんね。
じゃんさんもお疲れ様でした。
完全に「子犬が産まれる」と思ってたので、ちょっと抜殻のようになっています(笑)。
ロス状態ですね。
まあ、そういう事を含めて「猟犬の血統維持」という事は難しいことだと改めて思いました。
猟犬は「この血統を残したい」と思っても思うようにいかないもの。
そんな事例をたくさん見てきました。
次回は頑張りたいと思います♪
次回に期待しましょう(・∀・)
でも友人から聞いていたので、なんとなくは納得できましたよ。
ロス感は強いですが…(笑)。