「気が付けば10年かぁ…」
ハンターになる時になんとなく始めたブログでしたが、気が付けば10年経過していました。

(モリとカヤが3ヵ月の頃)
「何事も長続きしなかった自分にしては、頑張った方じゃないかな」
と、少しだけ自分を褒めてあげたい(笑)。
10年経過した事と元号が令和へと変わったという事もあり、ブログを始めた理由についてちょっと振り返ってみたいと思います。
ブログを始めた理由を思い返すと、自分が狩猟を始めるにあたり最初の頃はあまりにも狩猟に関する情報が少なかったので、備忘録程度に書き留めておこうと思ったことでした。
親父が猟銃を使った狩猟をしていたのに、私自身は銃砲所持許可と狩猟免許が別物だということもはっきりとは知らず、何処へ行ったらそれらが取得できるのかも分かりませんでした。

(モリはポテポテした子犬でした)
狩猟自体に関しては、鳥猟は少年時代から付いて行っていたし、おおよその事は分かっていたつもりでした。
しかし、イノシシや鹿をターゲットにする巻狩りは未知の世界でした。
そこで親父に頼んで大物猟の巻狩りに帯同させてもらうことにしました。
実際に狩猟を始めても、大物猟をする事に対しての漠然とした不安はありましたしね。
「はたして狩猟が自分に向いているのか? 本当に狩猟がしたいのか。その覚悟はあるのか」
それらを確かめるべく、狩猟デビューする前の一年間は、時間のある限り親父に付いて行って狩猟の現場を肌で感じました。
「いいか、オレの後ろで動かずに待機していろ。そんなことは滅多にないが、半矢になったイノシシが捲くって来る(人に向かって突進して攻撃を加える)事が起きないとも限らないので、護身用にこれを携帯しておけ」
初めて大物猟に付いて行く際に、そう言われて親父の予備の大型ナイフを渡されました。
幸いそのナイフを使う様な場面は起こりませんでしたが、ズシリと重いナイフを受け取った時、鳥猟にはない緊張感を感じた事を覚えています。
グループの皆さんの名前も覚え、色々な雑談をするようになった頃、とあるメンバーの方から
「鉄砲持って来ないと仲間には入れてやらんよ」
と素っ気なく言われました。
私を認めてくれ、愛情があったからこその言葉だったと思います。
その頃には自分の覚悟も決まっていたし、すぐに銃砲所持許可と狩猟免許取得のための行動を起こしました。
それがこのブログに書いている「ハンターへの道」カテゴリーの記事になります。
その当時はまだ銃砲所持に関しての風当たりも厳しく、最初の初心者講習(という名の筆記試験)突破すらも難しい時期でした。
賃貸集合住宅で銃砲所持許可が降りるかどうかも分からなかったし、もし自分一人で獲物を獲ってきた場合は解体する場所もないので不安だらけでしたが、なんとかハンターデビュー。
それからのヘナチョコぶりは各年の猟行期などに記している通りです(笑)。

(カヤはベルベットのようなツヤツヤした毛並みの子犬でした)
そしてもう一つブログを書こうと思っていた理由がありました。
その頃の私は、とにかく何かに対して怒っていたのです。(それは今もあまり変わっていないかな…)

私は加工食品メーカーの技術部門に勤めるサラリーマンですが、大量生産・大量消費が当たり前の現代社会において、あまりにも多くの食品やその原材料が廃棄されている現実があります。
「それらはもともと動物や魚や植物などの命ある物で、食べ物を捨てるということは命を粗末に扱うことなんだよ」
という私にとっては当り前の事が、一般社会では当り前ではないという現実を突き付けられていたからです。
そのことはずっと私を苦しめてきた事でした。
「食の安心・安全」が絶対的に必要なものというのは充分に分かりますが、その前に自分が口にする食品のルーツすら知らない事の方が問題だよね? と常々感じていたからです。
祖父や親父から戦後の食糧難の話を何度も何度も聞かされましたしね。
生命を維持するために自分で食べるものくらいは自分で調達したい。
そんな事を常々思っていました。
狩猟を始める事によって、そんな自分の気持ちの矛盾も少し緩和できるかなとも思っていました。
そんな考えを持つこと自体が現代社会では異端で、かといって自分の考え方や生き方を変えられるわけもなく、口に出す事も出来ず、とても息苦しかったです。
なのでひっそりと生きている、私と同じような人々(私は現代社会の原始人と呼んでいますが。笑)と少しだけでも気持ちを共有できると嬉しいなと思ったのです。

正直な話、猟期の休みは雨の日も雪の日もほとんどフィールドに出て、狩猟をして写真を撮り、疲れた体で写真を編集してパチパチと文章を書く作業はかなりしんどかったです。
しかし自分の感じていた生き辛さや矛盾が、自分の凝り固まった考えを具現化することによって少しずつ柔らかく溶けていくのが分かりました。
当然ながら完全に無くなるものではなく、そのような気持ちとは今後とも上手く付き合っていかないといけないのだと思います。
また、時々雑文を書く事で自分でもはっきりと分かっていなかった、自分自身の考えや自分のルーツなどが明確になっていったことも良かったことでした。
そしてブログを書くことによって、世代・地域を超えて友人がたくさんできたことはとても嬉しいことでした。
自分の身の周りでは、嬉しい事も哀しい事もたくさんありました。
人間的に未熟なので、腹が立つような事もたくさんありました。
「ブログなんてやめてしまおう」
と思い、実際に意図的に放置していた時期もあります。
しかしこのブログを訪れてくださるたくさんの皆さんから応援をいただいたおかげで、細々とではありますが続ける事が出来ました。
「感謝」という想いしか出てきません。
皆さま、本当にありがとうございます。
令和の時代でもよろしくお願い申し上げます。
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これからも長く続けて頂きたいと願っています。
最初ここにたどり着いたのは寄生虫でしたけど😅
これからも楽しく読ませて頂きます。
そして更に直接的行動に移す切っ掛けとなったのはじゃんさん。
おまけにブログを始めよう!と思ったのもじゃんさんの
せいおかげ。私の身近には全くいなかった価値観を共有できる人。
それが全国レベルではいらっしゃる。
その安堵が私の心の安らぎとなっています。
今はその方々には只々感謝の言葉しかありません。
『狩猟』と『食いしん坊』つながりっていいですね!
それとワンコもですね!
普通の日記じゃない
きっと、素晴らしい財産になていると思います
自分は一度消してしまったので・・・まあ、そんな覚悟も必要な時がある
それでも、少し残念と言えば残念かな
これからも頑張りましょう
以前住んでいた賃貸住宅では、お風呂場でケダモノを捌いたり、バスタブでウナギを飼ったり、ベランダでバーベキューをしたりと、考えれば無茶苦茶なことをしていたなぁと自分でも思います(笑)。
今頃事故物件扱いになっているかもしれません。。。
細々とですが続けられたのも皆さんのおかげです。
本当にありがとうございます。
またいつ「やっぱやめた!!」となるかもしれませんが、これからもどうぞよろしくお願いいたします。
まさんも寄生虫カテゴリー待ちのコアな御方なのですね(笑)。
最近はあまり寄生虫カテゴリーのアップがありませんが寄生虫ネタはたくさんありますので、またボチボチアップしますね!
色々なバカな事やってばかりのくだらないブログにお付き合いくださりありがとうございます。
私の場合、狩猟を始めたのが割と遅くなってからで良かったのかもしれません。
若い時に始めていたら、無茶して死ぬまではいかなくても大ケガしていたかも、と少し思ったりします(笑)。
今後ともよろしくお願いいたします。
自分で「あれ?あの時はどうなったけなぁ~?」と思い返す時に昔の記事を見たりしています。
将来的にはボケた時に役立ちそうです(笑)。
今後ともよろしくお願いいたします。