この日は朝から獲物探しに苦戦。
メンバーの皆さんが各地に散らばってイノシシの足跡やカセギ(餌を食べた痕跡)を探索しますが、目ぼしい痕跡がなく1時間ほどが経過します。
「うう、獲物に逃げられるのは時の運だとしても、獲物の痕跡が無いのに犬を入れてもエネルギーの無駄だしなぁ…」
猟場をウロウロと彷徨っては獣道の痕跡を探りますが、どこも足跡が古くてダメ。
そんな時にふと田んぼの中に黒い塊が動く様が目に入ります。
「あれっ? んんん!? え~っと、もう8時半になるけど、確かに田んぼの中にいるのは50~60kgほどのイノシシだっ!!」
モグモグと何かを食べていましたが、私の乗っている軽トラに気付くと山の中に入って行きました。
巻狩りは獲物の痕跡から寝屋を推測して猟犬で追い出す猟法で、そこがおもしろい所でもあるのですが、今日の様に獲物の痕跡が乏しい時は目視できるほど確実な証拠はありません。
滅多にないことですしね。
急いでメンバーの皆さんに連絡して山を囲んでもらいます。

待ち役が山を取り囲み、勢子役が猟犬を入れます。
ギャンギャンギャンっ!!すぐに追い啼き!
しかしこれは狙っていたイノシシではなく鹿。
一旦猟犬を呼び戻し、再びイノシシが入った山へ犬を導きます。
ギャンギャンギャンっ!!「よし、出たぞ! 今度こそ本命のイノシシだっ!!」
すぐに一発の銃声。
無線連絡が上手くいかず、はっきりとは分かりませんでしたがイノシシを仕留めたようです。
「よっしゃ、上手くいった!
それにしてもこんなに獲物の痕跡が乏しい時に田んぼに出てきたイノシシを見付けるなんてラッキーだったなぁ♪」
しかし現場に駆け付けると私が見た50kgオーバーのイノシシではなく、仕留められたのは20kgほどの子イノシシが2頭。
(1頭は犬が噛み止めた)

「あれ~、どういうこと?」
どうやら私の目撃した親イノシシが逃げ込んだ山の中にたまたまこの子イノシシも潜んでいて、こちらの子イノシシを先に猟犬が発見してしまったようです。
無線連絡が上手くいっていたら「獲物が違うから競り返すぞ!」となっているところでしたが、一旦包囲網を解いてしまったので抜けられている可能性が高いと判断してそのラウンドは終了。
その日はもう2ラウンド競りましたが、上手く待ち(狙撃手)に掛からず…。
残念!!
う~ん、猟は上手くいく時もあればそうでない時もあります。
だからこそ上手くいった時は嬉しいんですけどね。
しかしまあ、2頭の獲物に恵まれたので良しとしましょう。
今日も自然の恵みに感謝です。
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キツネに変わってたことがありまーす。
(≧∀≦)
生きるためのまさに真剣勝負。
知恵のあるイノシシでした。
鹿だったりアナグマだったりタヌキだったり…。
子イノシシと思っていたら100kg級の巨大イノシシだった!!という時がやばいですね。
完全に人間側の負けですね。
毛を抜いた後は、皮も食べるんです?
はい、70℃くらいのお湯をかけて毛抜きします。
ゼラチン質の皮がとても美味しいですよ♪