fc2ブログ

食べる事と、命をいただく事について考えます。 狩猟、素潜り、釣り、採集、手作り等々

カヤの心の傷

生後5か月の時に脱走した経験を持つカヤ。
2018.03.27緑の絨毯5
実はカヤは脱走してからずっと敷地外に外出することが出来ませんでした。


脱走して暴風雨の晩に一夜を野外で過ごして以来、心に深い傷を負ってしまっていたのです。

とても良い子で、自宅の敷地内やワンコゾーンから駐車場などのフリースペースで走らせるまでは何ともないんですが、リードを付けるとまったくダメ。
大人しく寄ってきてリードを付けさせるのですが、それから散歩に行こうとリードを持つとガタガタと膝が震え一歩も動けなくなるのです。


初めて見た時は愕然としました。

「カヤ、そんなに怖くてつらい思いをさせてしまって本当にすまなかった…」
本当に飼い主の至らなさの所為であってカヤに対して申し訳ない気持ちでいっぱいでした。


理由は分かっているのです。
カヤが脱走して捕まえることに成功した後、電話がかかってきました。

若い感じの女性の声。
「あの、すみません。昨日お宅のワンちゃんだと思うのですが、我が家に迷い込んできたので慣れていたし鎖で繋いでいたんです。
そうしたら夜中にずっと物凄い声で鳴くので、ご近所迷惑にもなるし仕方なく放してしまったんです。
その後、探し犬のポスティングを見てお電話しました」

「いえいえ、こちらこそご迷惑をおかけして申し訳ありませんでした。
実はたった今捕まえたところです。本当にありがとうございます」


無理もありません。
産まれてからずっと我が家ではフリースペースで放し飼いにしていたし、鎖で係留するということをしていなかったからです。

「知らない真っ暗な場所で初めて繋がれて、しかも今までにない冷え込みの上暴風雨だったもんな。
母親も姉妹もいないしさぞ怖かったんだろう…」


そのまま愛玩犬として飼うのも選択肢の一つでしたが、猟犬の卵として誕生したふじのお子様たちです。
やはりなんとか猟犬としての才能を開花させてやりたい、と思いました。

そう考えてリハビリの日々が始まりました。


まずは(20kg以上ある)カヤを抱っこして、ふじとモリと一緒に敷地外に連れ出しました。
お母さんも姉妹もいたら、外に出ても怖さが軽減されるだろうと思ったのです。

結果は失敗…。

敷地外の未舗装道路に立つと、カヤは一歩も動くことが出来ませんでした。
「こうなったら外に慣れさせるためにベビーカーを購入して連れ回してみるか?」
そんな事を考えました。

いや、しかしそれ以外に出来ることがあるはず。


まずはいつも駐車しているストラーダの車内に入る練習から始めました。
ふじとモリと一緒に車に乗り、車内でワフワフと遊んでみました。
2018.05.25カヤの心の傷6
大人しく車内に乗ってきて、楽しそうに遊ぶカヤ♪
(左よりモリさん、ふじ、カヤさん)

「よし、上手くいきそうだ…」


続けて次の作戦に移ります。
名付けて「ドライブスルー大作戦!!」

内容はその名前のままで(笑)、皆で車に乗ってマ〇ドナルドのドライブスルーに行き、ちょっと美味しいものを食べて外出の楽しさを実感してもらおうというものです。


皆と一緒のおかげか怖がらずにドライブを満喫するカヤ。
2018.05.25カヤの心の傷7
マ〇ドナルドで商品の受け取りを待つ皆さん。
(左よりモリさん、カヤさん、ふじ)

美味しそうな匂いがしています(笑)♪


塩分を落としたナゲットをちょっと食べたりしてかなりご機嫌のカヤ。
2018.05.25カヤの心の傷4

「うんうん、お外楽しかったね~! これから山へ行ったりするともっと楽しいことがあるんだよ」


「また来たよ~」
と、それから機会があれば行っているので、商品受け渡しの時に笑われる様子(笑)。
2018.05.25カヤの心の傷8
いつもワンコを3頭も載せて来るので、すっかり店員さんにも顔を覚えられてしまいました。


大丈夫だよ、カヤ。

少しずつ一緒に頑張っていこうな!!



↓カヤ、頑張れ~っ!!と思っていただいた方はクリックプリーズ(笑)♪ 
にほんブログ村 アウトドアブログ 狩猟・ハンティングへ
にほんブログ村
にほんブログ村 アウトドアブログへ
にほんブログ村

関連記事
スポンサーサイト



コメント
No title
カヤちゃんが楽しそうでなにより
一度トラウマとなると中々大変かもしれませんが、
乗り越えてくれるといいですね
2018/05/29(火) 00:20 | URL | mossan #-[ 編集]
No title
これ以降は大変なレポになりそうですね、ジャンさんのご苦労が予感されます。頑張りすぎないように、ガンバッテ下さい。
2018/05/29(火) 11:32 | URL | 爺 #-[ 編集]
その「憂い」分かります
そこが和犬の難しくも奥床しく魅力的なところでね。
本当に良くも悪くも和犬は賢いと思います。

それを逆手に取る作戦もいいかもしれません。
あとは、根競べ。
ご近所迷惑を承知で矯正するしかないのでしょうね。

私も「和犬」には勉強させられる毎日です。



2018/05/29(火) 21:09 | URL | あっきょ #-[ 編集]
かやりん、余程怖かったのでしょうね(´д⊂)
ヒトもイヌも同じですね、3頭で元気に山を駆る姿楽しみに待ってます(^^)
2018/05/30(水) 07:59 | URL | $有銭$ #-[ 編集]
No title
あれから四か月。まだトラウマが残っているとは。心を持った繊細な生き物だということですね。
犬は散歩と食事が生きがいだと椎名誠が書いていました。猟犬なら猟もとても楽しみなはず。
それが怖いのはかわいそう。早く良くなると良いですね。まだまだ子ども。引きこもりになるのは早いよ。
2018/05/30(水) 13:19 | URL | 千葉のふじファン #-[ 編集]
大変ですね
馬でも犬でも、ガンガン行く陽性な子を抑える方が楽で、陰性でシャイな子を励まし励まし前進させる方がずっと難しいです。ラブラドールなんかだったら一晩外に繋がれていても全然トラウマにはならないと思うのですが…。(現に、3日間ロクにご飯も食べられず彷徨っていた我が家の2頭は無事に家に戻ってからも以前と全く変わらない態度です)。あとは根気ですね。無理は禁物です。
2018/05/30(水) 21:30 | URL | セラヴィ #plLqP/YM[ 編集]
mossanさん
はじめまして!コメントありがとうございます♪

はい、最近のカヤはよく笑うしとても楽しそうです。
もう少しだけ時間が必要かもしれませんが、全く心配していません。
今年の冬には行けると思います。
ありがとうございます。
2018/05/31(木) 20:43 | URL | じゃん #-[ 編集]
爺さま
大丈夫だと思います。
これまで愛情をたっぷりかけて育てた自信はあります。

少しずつ楽しい外の世界を思えてあげさせたいと思います。
最近は車に自分で乗りたがるんですよ♪
2018/05/31(木) 20:45 | URL | じゃん #-[ 編集]
あっきょさん
はい、和犬は洋犬に比べてちょっと難しいところがありますね。
でもそこが良いですね♪

ゆっくりと皆で学んでいきたいと思います。
2018/05/31(木) 20:47 | URL | じゃん #-[ 編集]
$有銭$さん
はい、カヤには可哀そうな経験をさせてしまいました。
私の至らなさのせいです。

その分、これからは楽しい思い出ばかり作ってあげたいと思います!!
2018/05/31(木) 20:50 | URL | じゃん #-[ 編集]
千葉のふじファンさん
ありがとうございます。
カヤには怖い思いをさせてしまってすまない気持ちでいっぱいです。

でも最近は外に行くのも嬉しがっていますし、あと一歩だと思います。
猟犬としての本能も強いし、実はあまり心配していません。

少しずつ一緒に歩いて行きたいと思います♪
2018/05/31(木) 22:02 | URL | じゃん #-[ 編集]
セラヴィさん
ありがとうございます。
実は猪犬としてのカヤのこのビビリの気質は好ましいものだと思っています。
ふじもかなりビビリなので、今まで全くケガをせずにすみました。

ちょっとビビリの犬はイノシシとの間合いが遠いんですよね。
イノシシも舐めて逃げません。
遠くから立てて(啼き止めて)ケガをしないのが一番だと思います。

心配なのは遠慮なしのモリなんですよね。
フレンドリーで平気で頭突きしてくるし、イノシシを追うようになったら一発で切られてしまいそうで、すごく心配しています。
2018/05/31(木) 22:08 | URL | じゃん #-[ 編集]
心の傷
カヤちゃんはそんなに心に傷をおってしまったんですね。早く良くなりますように。(*´∀`)
2018/06/09(土) 19:53 | URL | 小隊長 #-[ 編集]
小隊長どの
ありがとうございます。
はい、最初はかなりビックリしました。
でも今は笑顔満開です。

皆さんに良いお知らせができるのも、そんなに時間はかからないと思いますよ♪
2018/06/09(土) 22:50 | URL | じゃん #-[ 編集]
コメントの投稿
管理者にだけ表示を許可する
カレンダー
05 | 2023/06 | 07
- - - - 1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 -
プロフィール

じゃん

Author:じゃん
幼少時より食い意地の張った子供で、今でも野生の動植物を見る時には
「美味いか不味いか?」
が大きな判断基準を占める。

素潜り、釣り、手づかみなど様々な方法にて「タダの食料」を捕獲することに情熱を燃やしています。
2009年より狩猟界にデビュー。タンパク質自給率100%達成なるか!?

E‐mail
capturefood@yahoo.co.jp
お気軽にメールくださいね♪

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
FC2カウンター
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QRコード