私はサラリーマンで、だいたい始業時間の1時間前くらいに出勤してその日の仕事の準備に取り掛かります。
ある朝、そうやって始業の準備をしていると、会社の一番偉い方が私のデスクの前に来てニコニコと穏やかに微笑んでいます。
「おはようございます!」
朝の挨拶を済ませても、ニコニコとほほ笑んだままその場を動かない一番偉い方・・・。
「あれ?何か必要案件があったっけ!?」
と考えたところでピンときます。
「あの~、社長。仰りたいことは重々承知しています」
「会社の敷地内に出没しているイノシシの事ですよね?」
コクリと頷く社長。
そろそろ山の中のドングリが食い尽くされたのか、ここの所毎日のように会社の敷地内にイノシシが出没して芝生を掘り返しているのです。

写真では分かりにくいのですが、この場所なんて凄く大きなクレーター状に掘られていて、雨が降ったらヌタ場(イノシシのお風呂場)になること間違いなし!
仕方なしに昼休みに敷地内を歩いてみます。

「フェンスの下を潜って来ている…」
見事な通し(けものみち)が出来上がっています。
足の大きさからみて40kg弱ぐらいのイノシシが2~3頭、60kgくらいのイノシシが1頭。
去年出没していた親子が育って再びやってきたな…。
「今年はここが侵入経路になっている。とりあえずここに不要な鉄筋でも打ち込んで塞げば2~3週間くらいは用心して侵入は食い止められるはず・・・」
そんな事を社長に報告します。
「今年はドングリが豊作だったら脂も乗って美味しいんじゃないの?」
「あはは、そうですね。大きさ的にも一番美味そうなサイズです」
「猟期だし私有地だったら許可があれば大丈夫なんだろ?今年こそは猪鍋をしようじゃないか!!」
相変らずそんな話をする時の社長の目は、少年のようにキラキラと輝いています(笑)。
「社長、基本的に私は銃猟ハンターです。ここは幹線道路の近くで銃を撃つことは出来ませんし、今年は罠猟の狩猟者申請をしていないので罠猟でイノシシを獲ることが出来ません」
なんだかガッカリとする社長。
「あの~、必要でしたら知り合いの罠猟師さんに声をかけて獲ってもらうことも可能ですが・・・」
「それじゃ面白くないじゃないか! うちの会社の敷地内に出没しているイノシシをウチの社員が獲ってくれて、社員一同でイノシシ鍋にすることが面白いんだよ」
気持ちは分かります。
きっと楽しいでしょうねぇ♪
だけどその為に会社を辞めるまでずっと
「よっ、イノシシ殺し!」と呼ばれる私のことを考えていただけませんか(笑)。
まあ、そんな感じで私は平和な毎日を過ごしています♪
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獲れることで軋轢が生まれる
獲れるという事は頑張ってるという事なのに、暇だからとか元気だからとか、そんな理由で疎まれる
狩猟に対して、狩猟者の中でさえそうなんだから、狩猟者以外の人はテッポー持ってりゃいつでもどこでも獲れるなんて思われていて・・・
大変な世界ですね~~まったく( ̄▽ ̄;)
生きてる状態から〆て解体されていくのを目の当たりにして、トラウマになったらとか考えると、簡単には引き受けられないですよね……
害獣駆除の申請を出してもらうのが無難ですね^^;
ウチの偉い方の気持ちが分からんでもないのですが、たぶん皆さんトラウマになったりすると思います。。。
「でもね~」と考えることばかり(笑)。
やっぱり知りあい一般の方が見ている前では躊躇します。
というか出来ませんかね~。
ジャン」になるチャンス到来!?
でも、社員を極上猪鍋で餌付けしてしまうと癖になって後々大変そうですねぇ。
今年のイノシシは食べ頃で美味しそうな感じです。
ドングリもたくさんありましたしね。
そんな極上イノシシで味占めちゃうと毎年大変なことになります(笑)。
まあ、そっと傍観しておくのが正解でしょうか♪
今年では無いにせよ、いつかは機会がありそうな気がします
イノシシに返り討ちに遭って二階級特進だったりして…(笑)。
へナチョコハンター頑張ります!!
いや~良い社長さんじゃないですか(笑)
うちの敷地でうちの社員が狩って、社員で食べてみたい
なかなか言えない事だと思います
いや~良い記事です
ありがとうございます。
はい、良い社長なんですよ♪
でも退職するまで「イノシシ殺し」の汚名を被せられるのは私が嫌なんです(笑)。