「ゼイゼイ・・・」けもの道の状態を見て先輩方に待ちについてもらいながら、若手の私は山頂の尾根道を目指します。
「うう、苦しい。ほんの少し目眩がしているだけで山を登るのがこんなにキツイとは思わなかった・・・」
良くなったと思った目眩がまた少しぶり返したのですが、全く問題ないくらいの軽微な症状だと思ったので山へ。
しかし「人間ってほんの少しバランス感覚が狂うだけでこんなにも疲れるのか!?」と自分でも驚きます。
一歩一歩足を踏み出すたびに身体の色々な部分に余計な力が入って、いつもの3倍くらいのエネルギーが必要な感じ。
ようやく尾根まで辿り着き、よろよろと躓きながら周囲の状況を観察。
足跡やヌタ場の様子から、ドカドカと生足が多数ある通しが本命だと判断して待ち場を決定。

「うう、目眩がして体のバランスが悪い。しっかりと態勢を固定しないとイノシシが来ても撃ち取れないかも・・・」
そう思って大きな杉の木にもたれ掛かって体幹を固定し両足を踏ん張ります。
全員が配置に付き、勢子役が猟犬を放ちます。
すぐに吠え声。
ヴァンヴァンワンッッ!!「獲物を起こしたな。しかもこっちに来てる・・・」
バリバリと藪を切り裂く音。
猟犬の追い鳴き。
安全装置を解除し、銃を構えます。
「さあ来い!!」
「あれ?」

しかし待っていた尾根筋の通しには姿を見せず、一段下の藪の中を通過して逃げ去って行くバリバリ音。
「やられた! もしかしたら平衡感覚が狂っていつもより必要以上に物音を立てて気取られてしまったのかもしれないな・・・。いずれにせよ向こうが一枚上手だった。」
その後、勢子役が小さめのイノシシを立て撃ち。

解体しながら自分が待った待場の状況やイノシシの逃走経路を伝えます。
「まあしょうがない。今回の失敗を糧に次に繋げよう」
そんな事を話しながら作業をしますが、どうにも目眩が止まらずに片付けが終了するとお断りして早上がりさせてもらいます。
「う~ん、しっかり休養してまずは体調を整えることが第一だな。体調悪いとせっかくの猟行も楽しめないし・・・」
自分の失敗もあって、イマイチ気分もすぐれず帰途に就きます。
くそ、次回はリベンジだっ!!
今日も自然の恵みに感謝です。
↓そんな状態じゃイノシシが来ても外れていたこと間違いなし!!と思った方はクリックプリーズ(笑)♪
にほんブログ村
にほんブログ村狩猟の魅力まるわかりフォーラム
- 関連記事
-
スポンサーサイト