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食べる事と、命をいただく事について考えます。 狩猟、素潜り、釣り、採集、手作り等々

狩猟での出来事を振り返る。「これはマズかった!」のワースト3

狩猟ブログなのでたまには狩猟体験を通じて思ったことなども書いてみたいと思います。


今年も狩猟者登録を済ませ、夜風も涼やかになってくると嫌でももうすぐやってくる猟期のことを考えずにはいられません。
今度の猟期で9回目の猟期を迎えることになりますが、これまでの8年間の中で良いこと悪いこと、楽しかったこと苦しかったこと、振り返ればたくさんのエピソードがありました。
まぁ、相変わらず勉強中のヘナチョコハンターに変わりないので、思い出されるのは「ああぁ、失敗したなぁ」ということばかりなのですが・・・(笑)。

そんなたくさんの出来事の中で、私がハンターになって「今考えてもこの行動は軽率だった」と思い浮かぶ出来事のワースト3についてです。

獲物を逃がすなんていつものことなので「失敗した」という範疇にも入らないのですが、次に挙げる事柄は一歩間違えば自分や猟犬の命にかかわるかもしれなかったということで「ワースト3」に挙げました。
(どの事柄も順序がつけられないくらいなので時系列に記載しています)



1.まずはこちら。
(記事にリンクしています)

猟期2年目の出来事。
2011.01.15まぐれあたり2

何がマズかったかというと、鳥猟犬のブリタニースパニエルであるジャンがイノシシを追いかけている時にイノシシを撃ってしまったこと。
「鳥猟犬が4つ足(ウサギなどの哺乳類)を追いかけていても撃ってはいけない」ということは知識として知ってはいましたが、つい撃ってしまいました。

猟犬の持つ本能で、動く野生動物には必然的に興味を持ちますが、撃ってしまうとイノシシを「自分の追いかけるべき獲物」と認識してしまいます。

大物猟で使役する猟犬はイノシシや鹿などの大型獣猟に特化した猟犬であり、牙や角を持った相手との格闘を心得ている血統が脈々と受け継がれています。
もちろん大物猟で使役する猟犬個々でその能力に優劣がありますし、吠え止めが得意な猟犬もいれば噛み止めが得意な猟犬もいます。
遠巻きに延々と追いかけて相手のスタミナを奪い止める猟芸の犬もいます。

鳥猟犬のブリタニースパニエルであるジャンは鳥猟に特化して生み出された血統の猟犬であるので、決してイノシシや鹿を相手に格闘することが得意な猟犬ではありません。
イノシシを獲物として認識させてしまうと猟場でイノシシを追いかけ、何度かまぐれで獲物が獲れたとしてもいずれ大ケガをするか致命傷を受けて死んでしまっていたかもしれません。

幸いにこの後ジャンはイノシシを追いかけることを覚えず今に至るのですが、目先の小さなイノシシを獲る欲に捕らわれてしまった私の愚かな行為だったと思います。



2.次はこの時の事。

2年目の猟期が終わり、最初の有害鳥獣捕獲活動での出来事。

トンネル状になった藪に逃げ込んだ半矢のイノシシを這い進んで追いかけました。
2010.09.26久しぶりのイノシシ3

勢子役の方から「小さめのイノシシだった」と聞いたせいもありますが、複数のイノシシが同じ寝屋にいることなんてしょっちゅうありますし、途中から獲物がすり替わったなんていう経験もあります。
2010.09.26久しぶりのイノシシ2

追いかけていた獲物は45kg程の小さなメスイノシシでしたが、仮に寝屋に大きなオスイノシシが寝ていて、這い進んだ私目がけて捲って(突進して)来たとしていたなら・・・。
イノシシの牙の前には私の頸動脈があり、牙で切られていたら私はこの世にいなかったでしょう。

結果的にケガもなく獲物も獲れたので万事上手くいったのですが、一歩間違えれば大事故になるところで、これも私の思慮の浅さが招いたバカな行為でした。



3.最後はこれ。

8年目の猟期。勢子役2年目の出来事。
2015.11.29100kg獲った2
(これは別の時の画像)

ふじの姉妹犬のさくらがイノシシに切られたとの報告を受け、少なからず動揺して山を下りていた時の出来事。
ふじをリードに繋がず暴発防止のため脱砲(銃から弾を抜くこと)した状態で、ふじが山に入って行き立て吠え(イノシシを発見しての吠え啼き)!

この時点で「猪犬(イノシシ猟に使役する猟犬)が吠えているんだからそこにイノシシがいるだろっ!」と普通にそう思います。
今考えたら、この時点で速やかに銃に弾を装填し忍び寄る場面でした。

しかし猟犬が切られたと報告を受け、やはり冷静ではなかったのでしょう。
銃に弾も込めずに不用意に山に入ってしまい、イノシシには逃げられました。

「何しに山へ入ってたんだよっ!?イノシシを獲るためだろ!!それにさくらを切ったイノシシが逃走中だっただろ?」
と、あの時の自分に言いたい。

イノシシが獲れなかったのはどうでも良いことだけれど、脱砲するならふじをリードに繋ぐか、ふじを放したままだったら山を下りるまで弾を装填しておくべきでした。

さくらの傷が無事に治ったから良かったものの、自分の中途半端さと判断不足でさくらの仇を取れず、ふじを危険に晒してしまいました。



自分の判断間違いや思慮不足から招いた人間や猟犬に起こった危険な出来事。
改めて振り返って考えるとどれもゾッとするものです。

そしてこうやって書いているとそれらは猟期2年目や勢子役をして2年目に起こっているということに気が付きました。
偶然ではありません。

やはり「少し慣れた」ということで気の緩みが出て、起こるべくして起こった出来事だったのだと思います。

「これらを忘れないようにしよう・・・」


参考になるのかどうかは甚だ疑問ですが、少しでも参考になれば幸いです。


ふう、あと2ヶ月もすると猟期だ・・・。

今年も安全狩猟に努めたいと思います。


真冬にイノシシを探しに池の中に潜るのもやめとけ!!と思った方はクリックプリーズ(笑)♪
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コメント
罠猟を手伝ってる当方も「獲物に焦って斜面の下から近づいた」「獲物が走り回って長めに仕掛けてあるワイヤーに自分が巻かれた」とかの反省点が多い狩猟人生です…結果的に怪我一つしてないのが幸いですが…

山に入るとやっぱり猟果に焦って判断ミスをしてしまいますよね(^o^;
今年もお互い安全、満腹の幸せな猟期で行きましょう!
2016/08/30(火) 05:50 | URL | 槍のナガサKI #-[ 編集]
No title
長年やってると色々と有りますよね
スコープに熊が入ってるのにライフルの弾が入って無い奴とか、撃ち場まで2時間歩いてたどり着いて、家にライフルのボルト忘れて来た奴とか、色々有りました(笑)
2016/08/30(火) 07:07 | URL | @猿の焼肉 #mQop/nM.[ 編集]
うちのブリタニーは、以前の飼い主さんから、
猪の訓練を入れてある。
って聞いてますが、やっぱ、
切られるとかと思ったら怖いですよね〜。
実際、エアーの時、デカイ猪を出して来ました。
(^_^;)
あかん…と、散弾も所持しましたが。
絡んで欲しくないですねぇ。
2016/08/30(火) 23:21 | URL | 坪ちゃん #JalddpaA[ 編集]
槍のナガサKI さん
はい、ついつい焦っちゃいますね。
先輩方が何度も何度も語る武勇伝は、何度も何度も素直に聞いておくべきだと私は思います。
何度も何度も聞かされたことが、咄嗟の時に自分の身を守ってくれることが多いと思うからです♪

今年も安全狩猟で!
2016/09/01(木) 01:48 | URL | じゃん #-[ 編集]
@猿の焼肉さん
はい、色々ありました・・・。
笑い話で済むことだったらいいのですが、そうでないときはシャレになりませんもんね。

今年も安全狩猟で!
2016/09/01(木) 01:50 | URL | じゃん #-[ 編集]
坪ちゃんさん
そっかー、カールくんはイノシシも仕込まれているのですね。
でもやはりブリは大物猟をする犬ではないと思います。

ブリタニーはともかく、ポインターやセッターは手足も長く格闘に向いた犬じゃないですね。

イノシシ犬を飼っている以上は覚悟しているとは言え、やっぱ愛犬がケガをしたりしたらと思うとイヤですね~。
2016/09/01(木) 01:56 | URL | じゃん #-[ 編集]
No title
ん~~九州とは言えども、寒空のため池の寒水に、イノシシ捕まえるために潜ってしまうという、そういう出来事が、ワタクシにとって一番の衝撃的な出来事でございました(笑)
あれで、鉄砲担いで、水中で頭に押し付けて撃ったとかだったら、これはまさしく世界デビューでしたね(笑)
2016/09/03(土) 20:14 | URL | kuma仙人 #A1vz8dvw[ 編集]
kuma仙人さん
あはは、ありがとうございます♪

実は潜りで寒い海などに入ることはよくあるので、「まあなんとかなるかな」くらいには思っていました。
限界までは無茶しないように心掛けていたのですが、それでも震えが止まらないくらい冷えましたね。
以後気を付けます!
2016/09/04(日) 23:49 | URL | じゃん #-[ 編集]
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プロフィール

じゃん

Author:じゃん
幼少時より食い意地の張った子供で、今でも野生の動植物を見る時には
「美味いか不味いか?」
が大きな判断基準を占める。

素潜り、釣り、手づかみなど様々な方法にて「タダの食料」を捕獲することに情熱を燃やしています。
2009年より狩猟界にデビュー。タンパク質自給率100%達成なるか!?

E‐mail
capturefood@yahoo.co.jp
お気軽にメールくださいね♪

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