(今回の記事は昨年の出猟時の出来事になります)
「じゃんよ、すまんがこのラウンドは人数が少ないから待ち(狙撃手)に付いてくれ。その方面の待ちを配るのはお前に任せる」
その前のラウンドで散歩程度に山を競った後、体調の悪い私を慮ってグループ猟の親方からの指示。
勢子見習いの私を含めて4人の勢子がいるグループなので、猟犬の特性や犬・勢子の疲労具合を考慮しながら、臨機応変に最適な布陣で臨めるように猟隊を配置します。
久しぶりに待ちに付くために猟隊のメンバーの方と包囲網を張ります。
この山はイノシシがよく入るのですが、逃走経路が多過ぎて絞りにくく、獲物が出てもどこからか抜けられてしまうという難しい山でもあります。

「考えろ…。あそこら辺からイノシシが入った足跡があって、寝屋がここらだ。オレがイノシシだったらどう逃げる?」
地形や犬を入れる方向、他の狙撃手の位置、その日のイノシシの餌を食べた痕跡や山に入った足の向き。
過去の実績。
そして僅かながらも自分が勢子として山の中を歩いた経験から、各人の待ち場を決めます。
(まあ、私は数回山を競っただけで、「点」が「線」にもなっていない超未熟勢子なんですけどね)
「ワシは秘密の場所に行く…」
親方はそう言い残し、一人で遊撃手的なポジションに入ります。
数年前まではバリバリの勢子役でしたし、いまでも括り罠を仕掛けるために誰よりも熱心に山の中を歩いている親方だからこそ出来る芸当です。
狙撃手の配置が終わり、3人の勢子役が猟犬を放ちます。
それぞれが凄腕の勢子なのですぐに「出したよ!気を付けろ!!」の連絡。
途中で何頭かのイノシシが包囲網を抜けたとの連絡。
私の陣取った待ち場のすぐ下もバリバリという音と共に1頭抜けて行きました。
「この下は通しらしい通し(獣道)はなかった。危険を感じて無理やり抜けて行ったな…」
「相当な数のイノシシが入っていたから、まだチャンスは残っているはず…」
じっと待機。
そうしていたら銃声!一呼吸おいて更にもう一発!!

「倒したぞ」
と親方からの連絡。
心臓を撃ち抜く見事なハートブレイクショット♪
(2発目は暴れるイノシシに対しての止め撃ちです)

71kgのオスイノシシ。
「状況を見ながら途中で待ち場所を変えて待機した。1頭でも獲れて良かったわい」
引き出した獲物にふじを当ててみました。

ひとしきり吠えた後、恐る恐るお尻に噛みつきます(笑)。
まあ、一緒にボチボチと頑張ろうな。
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