今年もこの日がやってきました。
狩猟には「猟期」という「狩猟をしても良い期間」が定められています。
(私の住む地域では11月15日~2月15日。増えすぎたイノシシ・鹿に限っては11月1日~3月15日。地域によって異なります)
その猟期の最初の日を「初猟」と言って、挙ってハンター達が山へ入る日なのです。
なぜなら長い期間狩猟をしていないので、野生鳥獣の警戒心も薄く豊猟が期待できるからです。
それにやはりハンターは狩猟が好きな人が多いのでウズウズしてますしね♪
まずは「安全第一」ということで神社で安全祈願。

気休めと思われる方も多いかと思いますが、銃を持って自然の中で野生動物と対峙する行為でもあるので『信心』の心はとても大切だと思うのです。
それから各地の見切りを行って作戦会議。

今年最初のラウンドの私の受け持つ待ち場はこんな感じ。

前方から何本も伸びる獣道と…、
右側の斜面を通る獣道。

かなり広範囲に受け持たなければいけませんが、この場所は他のメンバーの方が包囲網を張っている場所よりかなり前方に位置する前線基地の様な場所で、獲物の動向が把握しやすいので耳の良い私が付くことが多いのです。
獲物がイノシシか鹿か?その逃走経路や数、大きさ、犬が近くまで追い付いているのかどうか?等の事前情報を知るだけで後方の射手の瞬時の対応策が異なり、獲物を倒せる確率が上がるので重要なポジションでもあります。
若き勢子が犬を放つと、すぐに山の異変に気付いて右側の斜面上方をチラチラと鹿が通る姿が見えます。

遠過ぎたのと、稜線近くで確実なバックストップが無かったので撃たず。
「鹿が待ちに向かっています!大きめオス1頭!犬は付いていません」
直後に銃声。

オス鹿ゲット!!
その直後に前方から
「パリッ」。
先程より一段下の通しを軽やかに鹿が走ってきます。
「来た…、だけど位置取りが悪い。竹が茂って撃つ隙間がない」
照準を合わせたまま銃身をスライド。
少し拓けた場所で引き金を絞ります。
ドカッ!
平然と走り去る鹿。「あれっ!?外れた? まあでも後方に包囲網があるから撃ち取ってくれるでしょ(←ここら辺が完全にダメダメ)」
ところがそれからイノシシが出たりで、情報が錯綜します。
「ん?なぜ後方から銃声がしないんだ!?イノシシが出た隙に抜けられた(逃げられた)のか…」
そんな疑問を抱きつつも前方からの獲物に備えます。
「パシ…」先程鹿が逃げて行った方向から僅かな物音。
そして僅かな獣臭…。
この日は直前まで雨が降っていたので漂ってきた残り香だとは思いつつも何か感じる違和感。
競り終わり「待ちを解け!」の号令。
「脱砲しました」と連絡をし、銃から弾を抜き出します。
「う~ん、何か変だ…」
その思いが拭いきれず、なんとなくの予感で一度撃った場所を確認しに斜面を登ります。
その途端斜面を鹿が走り去ります。
「だあぁ~!やっぱり弾は中っていて、オレと包囲網を張っているメンバーの途中で半矢の状態ですくんでいたんだ!!失敗したっ」と思いつつも空になった銃では何も出来ません。
メンバーの皆にその事を報告。
すぐに若き勢子が猟犬を引き連れて競り返してくれます。
しかし結局この鹿には逃げられました。
競り終わって確認のために獣道を見に行くと血痕が続いています。

「ああ、やっぱり…」
良い経験にはなりましたが、獲物を半矢にしてしまった自分の未熟さを痛感します。
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自分も神社でお参りをすませ、山神様にお供えをし準備万端。
罠を掛けて待ちに待った翌朝、やられましたよ。
見事、くくり部を擦切って、猪様は深山にお隠れになりました。
逃げた猪を正座させて説教してやらんとなぁ。
銃猟の登録がまだなので、もう少し罠猟専門になりそうです。
あ~~早く山へ行きたいなぁ~~
今年は銃猟もデビューですね。重ねておめでとうございます。
おお、やられましたね。
私もやられてばっかりです(笑)。
ボチボチ猟行記も書いていきま~す。
自分の銃を信じなかった技術の無さと心の弱さが出た結果だと思います。
反省です…。
年を取ると一段と早く感じます。(笑)
今期もお怪我や事故がありません様に。
今年の狩猟も無事で安全で楽しくあることを楽しみにしています。
初出猟お疲れ様でした!!
私は今年は指をくわえてみているだけですが、じゃんさんの記事を読んで猟期気分に浸りたいと思います。
今期もよい猟果に恵まれますよう♪
今年も事故やケガが無いようにしたいですね。
安全第一で頑張ります!
まあ、枕を涙で濡らすことも多いのですが、安全第一で頑張ります♪
ありがとうございます。
そんなこと言わずに今年もオイノコさんの面白い記事を楽しみにしていますよ!!
修行も頑張ってくださいね。