猟友会の新人さんから山歩きの履物について聞かれたので、改めて現在の自分の足拵えを書いてみます。
まあ山歩きの時に履くものは、地形や場所や捕獲対象とする獲物や狩猟方法によって千差万別なのが当たり前ですし、それぞれが個人にとっての正解だということはご理解いただけると幸いです。
私自身がそうだったのですが、狩猟を初めて最も悩むのが「足拵え」でもあると感じます。
そして狩猟のスタイルによってドンドンと変わっていくのが普通であると考えます。
私の場合は大きく2つ。

猟犬を引いて勢子役としてイノシシや鹿を追う時は「スパイク付きの地下足袋(左)」。
水溜りやヌタ場等に入らざるを得ない場合があるので、濡れてもいいように2足車に積んでいます。
爪先が濡れて冷えると本当にツラいんですよ。
地下足袋はマジックベルトで締め込めるタイプのもの。
軽いし指で地面を掴める感覚が良いのと、足首がしっかり固定されるので私の足には合っています。
(コハゼという金具で締め込むものが一般的ですが、足首や脹脛の太さでフィットするものがなかったので現在のものになりました)
そして鳥撃ちの時は「安物のゴム長靴(右)」。
こちらは大物猟の時の見切りにも必要なので常備。
大物猟の見切りだけだと農業用の白い長靴が丈夫なので良いのですが、鳥撃ちの時は白い色が眼の良い鳥に対して目立ってしまうのでホームセンターで購入した黒い長靴を使用しています。
どちらも消耗品なので安価(で出来る限り高性能)な物を使っています。
そしてインナーは作業服専門店で購入した脹脛までの長さの5本指ソックス(左)に、厚手の先割れソックス(右)を2重に履いています。

(インナーも「これ」と定まるまで相当に変わりました)
足袋を履く時には親指と人差し指の間が割れているものが必須なのですが、5本指のソックスは更に細かな「掴む」感覚が分かるような気がして愛用しています。

脹脛までの長さのものだと、足の浮腫みを抑えてくれます。
一昔前まで軍隊で「脚絆」とか「ゲートル」なんていうものが使用されていたのも分かる気がします。
「脚絆」とか「ゲートル」は本来はズボンの裾がバタつかないように使用するものですが、長距離を歩く時には「鬱血を防ぎ疲労を軽減する役割があった」という事なので納得。
こんなことを書いていたら、狩猟を始めた当初の大物猟の猟隊の親方に
「いいか!狩猟をやるからにはビシッと地下足袋を履いて猟犬を引くくらいの意気込みでやれっ!!」
と言われたことを思い出しました。
その当時は賃貸マンション暮らしで、猟犬を飼うどころか猟銃の所持にもアップアップしていましたので「そんな無茶な!!」と思っていたのですが…。
それから10数年経過した現在…。
私もセンスのある若手のハンターさんが入門してくると
「いいか!狩猟をやるからにはビシッと地下足袋を履いて猟犬を引くくらいの意気込みでやれっ!!」
なんて無茶を言っているような気がします(笑)。
まあ最初に書いた様に足ごしらえは本当に皆さん千差万別でもありますし、一つの参考ぐらいに考えてくださいね。
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