兄貴のところへ釣りに行った翌日、私は朝から格闘していました。
大量に釣って腹だけ出した魚を捌いていたのです。
「大量にあるから食べ方を工夫しないとな。フライの衣をつけて冷凍できるものは冷凍。
場合によっては干物も作らなきゃ…」
たくさん捌いた魚の中で楽しみにしていた魚。
チカメキントキです。

真っ赤な魚体。それに大きな目玉と面積の大きなヒレ。
特に背ビレは爪楊枝が入っているように太く鋭い骨が見えます。
「う~ん、なんだかマンガのようなデザインだ。神様が創造する時に酔っぱらっていたんじゃないだろうか…?」
深い場所に生息する魚で、私自身では初めて釣りました。
この日の水深は約90メートル。
「かなり美味い魚だよ」

〆ている最中にそう兄貴に言われ、クーラーボックスに詰めていそいそと帰宅。
捌くためにチカメキントキの魚体を持ちますが、普通の魚の感触ではありません。
「なんだか硬い!!」
鱗を取ろうとウロコ落としで擦りますが、ガリガリと石ころのような硬い粒が落ちてくる感覚…。
「なんとか取れるけどこんなに硬いウロコを持つ魚はそんなに覚えがないぞ。ハコフグやマツカサウオなんかは甲羅のようにカチカチだけど、魚と爬虫類の中間くらいの感覚だ」
とりあえず初めてのチカメキントキは皮付きの焼き霜造りにしました。
魚の皮は基本的に美味い部位ですし、皮と身の間の一番旨い脂を残さず食べられる調理法だからです。
バーナーで炙り、すぐに氷水へ浸けて冷やします。
充分冷えたらキッチンペーパーでしっかりと水気を取り、刺身に引きます。

プルプルとしたゼラチン質の皮。
刺身包丁に纏わり付くようなネットリ感のある身。
「これは今まで経験したことがない触感だ。嫌な感じではなく、正直とっても美味そう…」
イヤでも期待が膨らみます。
全ての魚の下処理が終わり実食。
「甘い…。そして旨味が強い。この味と食感はどんな魚にも似てない初めての経験だ!」
ついつい冷酒を開けてクイクイ飲み干します。
「ふぅ、幸せだ~♪」パクパクと刺身をつまみ、キュッと冷やした日本酒を飲み、前日からの疲れでバタンと倒れ込むように就寝。
ああ、満足満足♪
今日も自然の恵みに感謝です。
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