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食べる事と、命をいただく事について考えます。 狩猟、素潜り、釣り、採集、手作り等々

モグモグモグモグ…

私の所属する猟隊は「早めに集合。早めに決着!早めに解散!!」という主義なので、夜が明けて明るくなると各地に見切りに散って獲物のいる場所を探します。

しかしこの日はなかなか目ぼしい獲物の痕跡が拾えません。
「この時期はだいたい竹林の中に籠って、山から出ずにずっと筍を食べているから、麓の田畑に足跡やカセギ(エサを食べた痕跡)が無いんだよね…」



そして1時間ほど獲物の痕跡を探し回った後、意外な物体を発見!!
2019.02.24モグモグ1
「あれっ?イノシシがこんな所に出て来てる!?なぜ???」

40kgほどの中イノシシ。
モグモグモグモグと一生懸命に土をあさっています。

しかもプリプリ太って美味そうだ♪


ちょっと写真を撮影していると、後部座席にいる我が家のワンコ達が「グキュ~ンッ!ウオッ!ウオッ!!」と、聞いたことのない声で啼き始めます。

「あそこにイノシシがいるのよ~っ!」
2019.02.24モグモグ2
とガン見して最後には大絶叫。。。


しかしそれでもイノシシは逃げず。
距離は20メートルという所でしょうか。

散弾銃で撃つ一発弾(スラッグ弾)であっても、静止標的でサイト合わせをしている銃だったら必確射程(撃てば必ずあたる)という距離でした。

仮に一発だけ銃弾を握りしめて車を降り、速やかに土手から田んぼの法面を降りて銃カバーを外し、弾を装填して撃っても充分にあたる距離だったと思います。


だけどそれは出来ない話でした。
2019.02.24モグモグ3
なぜならイノシシの向こうには人家があるし、道路も近いから…。
そして警察官の駐在所が近くにあります。


「う~ん、残念! どうやっても獲れない感じ。まあ、今日の所は見逃してやらぁ!!」


大きくなったらまた会おう♪


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猟犬の事故

1ラウンド目はドゴーンと2頭のイノシシをゲット!!
2019.02.21猟犬の事故2
(写真は50kgほどのオスイノシシ)



2ラウンド目は我が家のワンコ達の出番。

ワンコ達を放ち、寝屋を回りますが反応なし。
車が見えるところまで帰って来たので、待ち(狙撃手の待つ包囲網)を解いてもらいます。

「空山(からやま。獲物がいない山)だったかぁ…」
と脱砲(弾を銃から抜くこと)。

ヒャンギャンヒャンギャンヒャンッ!!
しかしその途端にワンコ達が啼き出し、追い啼きが遠ざかります。


「だああっ!また失敗した!!」

またもや車の近くを競り忘れたのかと考えますが、その場所は確かに最初に犬を入れた場所で競り忘れた訳ではありません。
犬と人間を躱した狡猾なイノシシが、追い詰められて最後に逃走に選んだ場所だったのです。


進んだ方向にはアスファルトの道路。
道路の上を走って隣山へ移動するイノシシ!

近年は増えすぎた野生動物と人間との距離が極端に近くなり、道路を使って逃走したり、民家の裏庭でイノシシが寝ていて市街地の中を逃走することもあるのです。


そして道に飛び出たイノシシを追ってふじが車と接触事故を起こしました。
(猟隊のメンバーの方が見ていました)


ハッキリ言って道路に飛び出たふじの飼い主である私に100%過失がある事故です。
(それらのトラブルに対応するためにハンター保険に加入しています)

ふじは口の横から出血していましたが、口腔内の頬っぺたの内側を切ったくらいで軽傷。
頬骨や歯にも異常はなく、機嫌も良くて一安心。

見ていたメンバーの方によると「軽く当たった感じ」とのことで、ホッとしました。


しかし車に戻ってきたモリ(左側。右はカヤ)も両目の周りに謎の出血。
2019.02.21猟犬の事故1

「モリも他の場所で事故ったのか?しかも眼から血が出るなんて重傷だぞ…」
と焦って傷を探しますが、傷がありません。

「眼底出血か?だとすると深刻な状況だ…」
とも思いますが、中から出て来る様な血ではないし、血自体は少量でモリはまったく元気で平気な顔。
白目も真っ白で異常なし。

一緒にイノシシを追っていたので、ふじの傷口の血が付いたのだろうと推測します。
(実際に濡れたタオルで拭くと無傷)


その日はすぐに帰宅して、容態が急変しても動けるように待機。


過去に自分がモトクロスをしていたので、大きなケガをした時は夜になると熱が出て食事ができなくなる状況を知っていました。
「熱が出る前に少しでも食っておけ」
なんて言われたものです。

なので消化が良いウエットフードや鹿の生肉をミンチにしたものをワンコ達に与えますが、3頭ともに驚くほどあっという間に完食。
「まあ、これだけ食欲があれば問題ないな…。ちょっと呆れちゃうくらいの食欲だけど…」



イノシシ猟に使う猟犬は、イノシシと交戦してその鋭い牙で切られることがよくあります。
幸いにしてふじはビビリのワンコなので、今までイノシシの牙で切られたことはありません。

そりゃあ、可愛がっている犬にケガしてほしくないけれど、しかしイノシシを追う以上覚悟はしています。

オス鹿の角で突き殺された猟犬もいます。
メスイノシシであっても噛み付いて尻尾を食い千切られたり、上から乗りかかられて圧死させられたり。。。

今回の様に交通禍に遭ったり、害獣駆除のための毒餌を食べたり(一昔前は役所でもやっていた)、古井戸や地下洞に落ち込んだり…。

全て実話です。

猟犬を使役してフィールドに放つと本当に心配事は尽きません。


それらに備え少しでも体を鍛え、山や地形を知り、犬がピンチの時は一刻も早く現場に駆け付ける事が出来るように努力しています。

そして猟場近隣の情報を集め、トラブルになりそうな場所では猟をしません。
ハンター同士の情報交換に関しては「どうやって獲物を獲るか」とか「どこに獲物がいるか」などより、それらの情報の方が遥かに重要です。

ハンターしか知り得ない情報が多いからです。



「それにしても今回は軽く接触した程度で本当に良かった。しかしまあ、頬の内側とはいえ出血したから夜は腫れるだろうな…」

日が暮れると右目周囲(向かって左側)がブックリと腫れ上がります。
2019.02.21猟犬の事故3

「やっぱりなぁ。 右目周辺と頬辺りが車と接触したな」

試しに好物の茹でたイノシシ肉を与えてみますが、ガツガツと完食♪

「食欲がそれだけあるなら問題ないか。
でもそれだけ腫れると痛いだろう…。ふじ、すまなかった」

目を腫らしてパタパタと尻尾を振るふじを見ると、申し訳ない気持ちで一杯になりました。


2日目までは少し腫れが残っていましたが、4日経った現在では完治。

良かった。本当に良かった。



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初挑戦!超美味キジゲタン(いやサムキジタンかな?)♪

これは親父からもらった状態の良いキジ。
2019.02.18キジゲタン1
相変わらず自分で獲らずにもらってばかりです(笑)。


「鳥の猟期も終わったし、今年食べる最後のキジになるだろうな。さて、どうやって食べよう…」
頭を悩ませます。

キジは骨から出る濃厚なスープが美味いから、出来れば骨髄の旨味を十分に生かした料理にしたい。

「サムゲタン」
なんて言う、鶏を丸ごと一羽煮込んだ料理が思い浮かびます。


ちょっとレシピを調べてみると「高麗人参」だの「クコの実」だの「松の実」などが使われていますが、だいたいな感じで香辛野菜と少しの塩を入れてコトコトと煮込んだ料理ということが分かります。

ネットで探せば「高麗人参」も入手できるのだろうけれど、私自身がサムゲタンを食べたことが無く、高麗人参の味を知りません。
「鍋の味がすべて高麗人参でマスキングされたら、キジ本来の味が分からないぞ…」
と危惧。

ということで、サムゲタン未経験者の私は、今回シンプルに自分の知っている食材だけで作ることにしました。


まずは丸ごとのキジを圧力鍋で15分ほど煮込みます。
2019.02.18キジゲタン5
この時鍋に投入するのは香辛野菜としてショウガとニンニク。
キジ本来の味を楽しみたいので薄めの塩味で軽く味付け。

圧力鍋の蒸気からキジスープの良い匂いが立ち上ってきます♪


圧が下がって蓋を上げられるようになったら、腹腔の中にモチ米を詰め、再度圧力鍋で1分ほど炊きます。
ドロドロのおかゆよりも、モチ米の触感が感じられる方が好みなので、このような調理方法にしました。
2019.02.18キジゲタン6
これは土鍋に移したところですが、腹腔の中からふっくらと炊き上がったモチ米が見えているのが分かりますか?

土鍋に好みの野菜を投入して一煮立ち。
2019.02.18キジゲタン8
この辺まで来ると、スープの匂いが立ち上ってヨダレ垂れそうです(笑)♪

手で掴むだけでホロホロと崩れ落ちる腿肉をお椀によそった図。
2019.02.18キジゲタン11JPG
恐る恐る味見。

「なんじゃこりゃ~っ!!」
超美味いっ♪
あまりの美味さに目からウロコ…。

骨からの旨味だけではなく肉や野菜からも存分に味が出て、モチ米のトロミも加わって、キジスープではなく何か別のものを飲んでいるようです。


軽く胸身にスプーンを入れますが、たいして力を入れていないのに土砂崩れの様にして胸身が剥がれ、胸骨周りのササ身が現れます。
2019.02.18キジゲタン910JPG

もう美味しくて、ビックリするくらいあっという間に完食!!
美味しゅうございました♪


そっかー、キジは「熱を加えすぎるとパサパサになって美味しくない」と感じていましたが、逆の発想で煮崩れるくらい煮込んでみるのも有りだな!

というよりも、この美味さはマイベストジビエ料理の5本の指に入るほどの美味さだっ!!
満足満足…。


今日も自然の恵みに感謝です。


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応援要請!

ドゴーンっ!!
響く銃声。

「倒したよ~! でも獲物の引き出しに手間取りそうだ。応援に来てくれ」
「りょうか~い!」

ということで現場に向かいますが、これが凄い場所。
2019.02.17要請1

這いつくばりながら登るような急斜面を、ヒーヒー言って登ります。


獲物を倒した場所は、崖をコンクリート張りにした擁壁の頂上付近。

しかも70kgオーバーのプリプリに脂が乗った美味しそうなメスイノシシ♪
2019.02.17要請2
(下に写っている人が分かりますか?)

「こりゃ上物のイノシシだ♪ネックショット(首への着弾)一発で仕留めているから歩留まりもいい。 転がして落とすと肉が割れたり膀胱が破裂したりして、肉が傷むからロープを使って降ろそう!」
ということになりました。


さて、それからが大変。

足の強い人間皆さんに来てもらって、ロープを持って崖上に集合。

足場のしっかりした岩棚まで一旦降ろします。

それから慎重にゆっくりゆっくりとロープを伸ばしながらイノシシを降下。
イノシシと一緒に人間が転がり落ちたらシャレになりませんもんね。
2019.02.17要請4

このアングルは是非とも下から見上げた構図で撮影したかったけれど残念!


20メートルのロープを使ってなんとか足りました。


解体すると、やはりエサの少なくなるこの時期にしてはタップリ脂の乗った極上ランク♪

苦労した甲斐がありました。


今日も自然の恵みに感謝です。



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追跡、そして追跡

「こっちに続いているな…」
雨が降った直後だったので、水滴で滲んだ鹿の血痕を苦労しながらトレース。
2019.02.14追跡1

蹄で蹴って荒れた地面と、点々と落ちる血を探して鹿の逃げた方向を追います。
「結構な出血量で、もうそろそろ息絶えていてもおかしくないくらいだぞ。なんとか回収したい…」

この鹿はゲスト参加したハンターさんが撃った鹿だったし、何よりも半矢(手傷を追わせた状態)で回収できないことが忍びなかったからです。

しかし小さな尾根を2つほど越えた頃、落とす血も無くなったのか、血痕がどうしても見つからずに追跡を断念。



2ラウンド目は我が家のワンコ達の出番。
「ふう、気持ち切り替えよう」

孟宗竹の枯竹を乗り越えながら進みますが、筍を食べた痕跡があちこちにあり、イノシシの気配濃厚。
2019.02.14追跡2

「そろそろイノシシを出すんじゃないか?」
なんて思っていた所へ、先輩ハンターさんから連絡。

「おぉ~い、子犬達が車に戻ってきているぞ」
あれ?どおりでさっきからモリとカヤの姿が見えないと思ってたんだ。

「1ラウンド目が長かったから喉が乾いて戻ったんでしょう。そこに小川があったから、水飲んだらすぐに戻って来ると思います」
「了~解!」


そしてふじが啼き、竹林を抜けた葛藪の中からイノシシを起こします。
葛とセイタカアワダチソウと野バラの中をガサガサと走る音。

私はといえば、野バラの棘と葛カズラに行く手を遮られ、まともに近づけずにイノシシには逃げられてしまいました。


やがてモリとカヤも合流。

3頭で広範囲に捜索を続けますが、待ち(包囲網を張る狙撃手)に近付いて終了。

「もう待ちの人の前まで来たんで弓を解いてください。脱砲確認お願いします!」
脱砲確認の連絡を行って、弓(包囲網)を解いてもらいます。(←基礎的なことですがこれは大切)

残念!


車に戻ってワンコ達を車に載せる準備をします。

が、ふじの様子が変。
2019.02.14追跡3
耳がピンと立ち臨戦態勢!

ああ、そこの上に待ちの人がいるからガサゴソ音がしているんだろうな。
2019.02.14追跡4
「ふじ、それは人が山から降りてきているんだ。行かなくていい」
と呼び戻しをかけてリードに繋いで車に載せます。

渋々と機嫌悪そうに車に乗り込むふじ。
「せっかくふじがイノシシ追い出してくれたけど仕留める事ができなくてゴメンゴメン」


山の中から最後の待ちの人が降りてくるのを待っていると、驚いたような声で連絡が入ります。
「うわっ!こんなところに大きなイノシシが寝てた!! 藪の中から走って行った!!」

そしてその場所は車を停めていた場所のすぐ前の藪。
そう、先ほどふじが飛び込もうとしていた藪です。

「あちゃ~、まさかこんな所に寝てるとは思いもしなかった。ふじを信じてやるべきだった。

それに最初、モリとカヤは水を飲みに車に戻ったんじゃなくて、イノシシの匂いがあったから車に戻って来ていたんだ…。
匂いが強すぎて、怖くて藪の中に入れなかったんだな…。モリとカヤのことももっと信じてやるべきだった。」

もう本当に大失敗!!


結局この日は1ラウンド目に獲った40kg弱のオスイノシシが1頭のみ。
2019.02.14追跡5

上手く歯車が噛み合えば、もう2~3頭は獲れていた感じでしたが残念!

まあそれでもボウズじゃなかったから良しとしましょう。


今日も自然の恵みに感謝です。



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プロフィール

じゃん

Author:じゃん
幼少時より食い意地の張った子供で、今でも野生の動植物を見る時には
「美味いか不味いか?」
が大きな判断基準を占める。

素潜り、釣り、手づかみなど様々な方法にて「タダの食料」を捕獲することに情熱を燃やしています。
2009年より狩猟界にデビュー。タンパク質自給率100%達成なるか!?

E‐mail
capturefood@yahoo.co.jp
お気軽にメールくださいね♪

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