これは鹿肉を使ったシチュー♪

猟師の特権で、猟期にはお肉がたくさんあるので、かなりたくさんのお肉と野菜を大きめに切って「ゴロッとした感じ」のシチューを作りました。
自分でソースから作る時もあるけれど、市販のシチューの素で十分美味しいのでビーフシチューの素を使いました。
煮込む時に安物の赤ワインをたっぷりと入れて、ローリエの葉(月桂樹の葉)を2枚ほど入れて煮込みます。
ローリエの葉を見ると少年時代のあるエピソードを思い出します。

我が家は親父が新しいもの好きだったし、バジルやオレガノやローズマリーやミントなんていうハーブをかなり昔から自家栽培して、ドライフラワーの様にして吊るしていました。
そして野生鳥獣のお肉や魚を焼いたりする時には、少しそれらの葉っぱを取って香り付けのために散らして使っていました。
まだ「ハーブ」なんていう言葉が一般的に定着していなくて、その事だけを考えるとかなり洒落た家だったと思います。
いえ、真実は単純に貧乏で食べることが好きな愉快な家族でしたけどね。
そんな私がある時、お友達の誕生会に呼ばれました。
級友の「誕生会」ということがまだ珍しい時代だったと思います。
何かしらのプレゼントを用意して、お友達の家に行ったのを覚えています。
そのお友達は、今思うと「ちょっと良いとこのお家」だったのでしょう。
居間に通されると、見たこともない立派な雛飾り(七段か八段かは覚えていません)が鎮座していて、男兄弟しかいない私は凄くビックリしたのを思い出します。
お誕生パーティーの事はもう忘れて覚えていませんが、大きな生クリームのデコレーションケーキと初めて食べたビーフシチューが出てきたことだけは覚えています。
ケーキに関してはその当時はバタークリームのケーキ(今の若い人は知らないだろうなぁ)が多く、生クリームのデコレーションケーキは珍しかったからです。
そしてビーフシチューは、やはりその当時珍しかったのです。
アメリカ牛やオージービーフの輸入が解禁されていなかったし、日本では牛肉自体が相当高価な時代でしたしね。
初めて食べるビーフシチューはとても美味しく、遠慮なく2杯目のお代わりをしました。
そしてそこで、今思い出しても顔から火が出るほど恥ずかしい思いをしました。
2杯目のビーフシチューを食べ進めると、スプーンの中に木の葉っぱが乗っかって来たのです。
小学生のとても素直な私は言いました。
「おばちゃん、シチューの中に木の葉っぱが入ってる!!」「あらあら、ごめんなさいね。全部取ったと思ったのに」
その場にいた全員が凍り付くのが分かり、ようやくそれで「入っていて良いもの」なのだということが分かった自分…。
その後は皆でボードゲームなんかをして楽しく遊んだのですが、私一人だけはずっと悲しく沈んだ気持ちでした。
「ああ、知らないって恥ずかしい」
なんて今振り返ればそう思わないでもありません。
しかし、大人になると変に知ったかぶりをせず「知らないことを知らない」と言える風に育ててくれた両親に感謝することが多かったです。
たまにはちょっと昔話をしてみました(笑)♪
あはは。
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