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食べる事と、命をいただく事について考えます。 狩猟、素潜り、釣り、採集、手作り等々

狩猟の魅力発信フォーラム後日談

狩猟の魅力発信フォーラムがあった週末が終わり、月曜日に出勤するとデスクに社長が来られます。
「あれ?なんか社長案件での問題あったっけ…」

ちょっと不思議に思っているといきなりこう言われます。
「昨日テレビに出てたね!!」

一気に噴き出す冷や汗…。


直属の上司には許可を得ていたけれど、狩猟の魅力発信フォーラムに出ることは社長には話していない…。
それがまずかったか?

いや、それに大体昨日の小規模なフォーラムにテレビが来ていたのか?
通行人か何かとしてチラッと映っていただけじゃないのか?


「しゅ、狩猟のやつですかね?」
色々な事が頭に過ぎりながら、しどろもどろに聞き返します。

「うん、NHKニュースに出てたよ。妻と一緒にテレビ見てて、どっかで見た顔だなぁ~と思ったら本人だったからビックリした」
「そ、そうなんですか。テレビに出ているとは露にも思わず私も驚いています」

「妻には狩猟をしている面白い社員がいるっていつも話していたから、これがそのウチの社員だって説明したよ(笑)」
と終始にこやかで単純に喜ばれている様子。


そういえば昨日の会場にたしかに三脚とカメラが設置されていました。
2018.02.28後日談2

しかしそのカメラは家庭用ハンディカムのような小さなもので、主催者が資料にするためのものとばかり思っていたのです。
「あれがテレビカメラだったのかぁ~!最近のものは進化してるんだなぁ」


どうやら私より先に出社した人は皆知っているようで、社長は更にその後に出勤してきた人たちにも楽しそうにその話をしています(滝汗)。
恥ずかしくて「このまま早退しようか」などと思いましたが、見られたものはしょうがない!と開き直ります。


少し時間がたって「画像があったよ」と再度社長が私のデスクに来られ、「一緒に見よう」とその場にいた部下と共に社長室に向かいます。

テレビ画面に映し出される蛍光キャップとオレンジベストを着用してしゃべる私の姿…。
猟期終盤でベストは破れているし、洗っても取れなくなった汚れが目立つなぁ。

「うう、恥ずかしい。名前が出てないのがせめてもの救いだ…」


「しかしなぜ社長はこんなニュースを録画されてるんだ?」と不思議に思ったら、社長室のテレビは主要ニュースを全て録画しているとのことで、画像をDVDに焼いていただきました。
2018.02.28後日談1


その後、所属する猟友会の副会長さんからも連絡をいただきました。
「テレビ見たよ~!お疲れさまでした」とこちらも好意的な反応。

「ほっ、よかった!!」


フォーラム自体は無事に終了したのですが、その後がちょっとだけ大変でした。

いや~、テレビって怖いですね(笑)!!



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狩猟の魅力まるわかりフォーラム

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狩猟の魅力発信フォーラム

ある日「講演のご依頼」という題名でメールが届きました。

読んでみると
「私は福岡県行橋農林事務所の〇〇という者なのですが、狩猟の楽しさをお話していただきたくメールを差し上げた次第です・・・」
という内容でした。

最近はちょっと色々と思うこともあったり、勤めている会社の一番偉い人が狩猟に理解があったりするので、出来る限り講演依頼などは引き受けるようにしています。

メールの宛先に電話をし、内容を教えていただいても行政主催だし問題なさそう。
すぐに所属する猟友会と勤務先に相談し、了承が得られたのでお引き受けすることにしました。(←これは結構大事だったりします)


で、当日会場着。
2018.02.27行橋フォーラム4

『狩猟の魅力発信フォーラム ~あなたも狩猟生活を始めてみませんか~』というどこかで聞いたことがあるような名前…。
まあ、深くは考えますまい(笑)。


会場入りしてスタッフの方や他の出演者の方々とお話しすると、やはり狩猟者の高齢化と若手入門者の減少、野生鳥獣による農林業への被害が酷いとのこと。

そして地元猟友会のベテランハンターの方から「年齢はおいくつですか? え!40代!? うちの猟友会なんて40代どころか50代の人間もいませんよ。みんな還暦以上」なんて言って驚かれます。

そっか~、うちの猟隊の親方(若き勢子)は30半ばの若さだし、所属する猟友会にも若手や女性ハンターが少しずつ入門してきているからそこまで思っていなかったけれど、日本の大部分ではある意味これが現状だよなぁ。


会場は30名ほどのアットホームな雰囲気で、銃猟ハンターの司会者の方(役場勤務の公務員さん)との対談形式の講演。
2018.02.27行橋フォーラム1
狩猟に興味を持たれている方が対象なので狩猟の面白さや楽しさ、出猟した際の一日の様子について話しました。


講演の最後に来場者の方にメッセージをということで、先ほど地元のベテランハンターさんから聞いた現状も踏まえ

「興味のある方は是非狩猟の世界に飛び込んできてください。
出来る限り自分の足で山を歩き、自分が自然の中の一個の生命体であることを感じてみてください。
そこに各個人の見えることがあり、これからの人間と野生動物との関係ということも見えてくるんじゃないかと思います。

そして狩猟を教えていただくということは、諸先輩方が何十年も自分の足で山を歩き、獲物が取れずに悔しい思いをされてきた経験を教えていただくということなので、真摯に一生懸命に学んでください。
若い方は何度も何度も繰り返される先輩方の武勇伝にうんざりするかもしれませんが(まあ、私の場合は自分の親父がそうなのですが。笑)、咄嗟の時に繰り返し聞いたそんな話が自分の命を助けてくれることもあったりするんです。
だから真摯に一生懸命に学んでほしいと思います。

狩猟を始めると素晴らしい(泥沼の様な)世界が待っていますよ。」

というようなことを話しました。


それから地元で獲れたイノシシと鹿の試食。
2018.02.27行橋フォーラム2
料理を担当していただいたのは「イノシシかあちゃん」の愛称で有名なNさん。
美味しゅうございました♪


最後にパネルトーク。
2018.02.27行橋フォーラム3
(料理を真剣に食べているところなので俯いていてすみません)


相変らずこんな時はお笑い担当。

狩猟を始めた時は賃貸マンション暮らしで、お風呂場で獲物を解体していたことや、残滓の処理に相当気を使っていたことなどを話しました(笑)。


質問コーナーでは
「我が家にアナグマが出て困っているんです。どうしたらいいですか?」
「それじゃ、明日にでも罠を仕掛けに行きましょう」
と即座にベテランハンターさんから助け船が出たりと、地方の小規模フォーラムならではの対応。

そうだよなぁ、一昔前はどこの地域にも誰かしらハンターがいて、こんな感じでフットワーク軽く有害鳥獣駆除を兼ねた狩猟を行っていたのだろうなぁ。

そんなことを考えたのでした。



フォーラムは終始和やかな雰囲気で終了。

久しぶりに他所での狩猟の話が聞けたり、他のハンターさんとの交流が出来て楽しく、そして考えさせられることもありました。

お世話になりました。ありがとうございます。



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狩猟の魅力まるわかりフォーラム

進化鴨

少し前の出来事になります。



さぁ~って、(私にとって)鳥猟も最終日だけど、なんとかマガモとカルガモを合わせて5羽仕留めることが出来たし、羽根でも毟ろうかね。

猟期終盤の渋くなった(人に追われてスレてしまった)時期にこれだけ獲れれば上出来でしょ。
2018.02.18鴨の進化1
(毟った後の写真しかなく、見栄えが悪くて申し訳ありません)


毟った羽毛を埋めるためのスコップを持って、銃を撃ったばかりの池の土手から山手に入ります。

2018.02.18鴨の進化2

破竹の藪をかき分けて山の中に入ろうとすると、足元で何かがほんの少し動きます。

「ん!?なんだ?」
薄暗い藪の中で目を凝らしますが、そのシルエットはどう見ても立派なオスの真鴨に見えます。

「いやいや、さっきまでほんの5メートル横で散弾をバンバン撃った後だぞ。池の奥から遅れて鴨が飛び立つことはよくあるけれど、こんな側に隠れているはずはないよな・・・。
しかし他のハンターから弾を受けて半矢になった鴨が隠れていたという可能性もあるよな。だったらすぐに生け捕りに出来るはず」

そう思って2メートルほど先の鴨らしき物体に手を伸ばすとスルスルと動き出し、池の水面に向かって滑り込んで行きました。
更にバサバサと飛び立つ羽音!

「え!?飛び立った? どういうこと?半矢で飛べないんじゃなかったのか?」

すぐに藪を出て様子を確認しますが、そこにはボヤっと佇んだ親父がいるだけ(笑)。
「なんだ?すぐそこから鴨が飛び立って飛んで行ったぞ」

二人で上空高くを舞う鴨を見上げます。


「銃を撃っている横の藪に平気な顔して隠れていた。回収した鴨の羽根を毟るためにたまたま藪に入って行ったけれど、それがなければ気付かずにやり過ごしていたに違いない…」

「犬がいたら残らず追い出してくれるんだろうけど、今は猟犬を使うハンターが少ないからな。飛び立つよりもジッとやり過ごす方が安全だと鴨も学んだんだろう」


きっとこんな風に鴨も学習して、仲間や子孫に安全な逃げ方が伝えられていくのだろうなぁ。

いや、勉強になりました。


今日も自然の恵みに感謝です。



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狩猟の魅力まるわかりフォーラム

ターミネーターイノシシ

私は大物猟に出猟する際には、スラッグ弾(散弾銃で撃つ一発弾)を15発程度弾帯に巻いて山に入ります。

「弾数多過ぎだろっ!それにそんなに持ち歩くと重たい!!」
と思われる大物猟ハンターさんも多いかと思います。

しかし多少の重さには眼を瞑っても、弾は必ず多めに持って行きます。
何故なら銃は弾が無くなると役立たずのただの鉄の棒きれだから…。


「イノシシが発情期を迎えると狂暴になったオスを避けるために、メスイノシシがコロニーを形成することがあるんだ。20頭以上が集団で出てきたことがある。その後から大きなオスが出て来てなぁ」

「この時期のオスイノシシは発情期を迎えて気が荒くなっている上に、メスを求めてエサも食べずに彷徨ってるから脂肪が落ちて俊敏なんだ。犬が一番やられやすいのもこの時期だ」

「イノシシだけじゃない。鹿も発情期を迎えてオスメス入り混じったコロニーを作っている。オス同士の争いで気が立っている上にメスをものにしようと気が立っているから、鹿と思って侮っていたら猟犬が角で殺されたこともある」

そんな話を先輩ハンターの体験談から嫌というほど聞いてきたからです。


「お前さん、一体何を撃つつもりなんだい?」
猟期の猟隊を離れ、所属する猟友会での最初のイノシシ有害鳥獣捕獲活動に弾帯を腰に巻いて行った時にはそう言って笑われました。

確かに大物猟では一発も撃たないことの方が多いんですよ。
だけど先ほど言ったように、銃は弾が無いと何の役にも立たないことを知っているからなんです。



そして何より怖いのが「弾が効かない」ヤツです。

「弾が効かない」とは、脳内麻薬が出て撃たれても撃たれても倒れない獲物です。
首筋や内臓に中っても倒れず、身体の自由が利かなくなった故に獲物に追い付いた猟犬と戦闘状態になります。

こんな時、一番猟犬が受傷しやすくなるのです。


(私は用事があって参加できなかったのですが)猟隊がこの日に遭遇したのもそんな獲物。
2018.02.18ターミネーターイノシシ3
【親方(若き勢子)撮影】

脂肪を蓄えていたらゆうに100kgを超えていた立派な体格。

5発の弾が命中し、その内の4発が首筋や肺に中る致命傷。
4発被弾しても倒れず、最後の一発が頭蓋に命中し倒れたとのこと。


写真には写っていないけれど、この日は4頭のイノシシと1頭の鹿に恵まれました。
2018.02.18ターミネーターイノシシ1
【親方(若き勢子)撮影】


「撃っても撃っても倒れなくてなぁ、本当にパニックになりそうだった。まるで不死のターミネーターを相手にしているようだったよ」

撃ったハンターはそんなふう笑って話してくれましたが、さぞかし恐ろしかっただろうなぁ。


「そんな時にもし弾切れになったら…」

猟犬が獲物に絡んでいなければ躊躇なく止め矢を撃つことが出来ますが、弾切れだとそれも出来ません。
そうなったら仲間を呼ぶか、ナイフで立ち向かうしかありませんね。

おとろし過ぎます。。。


「オレの前には絶対そんなターミネーターイノシシ出て来ないでね!」と強く心に思った次第でした。



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狩猟の魅力まるわかりフォーラム

祖母の死

祖母が亡くなりました。
97歳だったので大往生。

極々身内だけでのこじんまりとした葬儀。
2018.02.17祖母の死1


一緒の家に住んでいたのに、私には祖母との思い出がほとんどありません。
それは祖母と母との折り合いが悪く、母親の目線を通じての祖母しか知らなかったからに他なりません。

大学に入って家を出ると、自分の視野も広がり祖母が悪い人ではないことが分かりました。
しかし「三つ子の魂百まで」という言葉があるように、たまに実家に帰っても祖母と好んで交流を持つことはありませんでした。

それは私が社会人になり、祖母が小さく縮んで行くと共にますます穏やかで良い人間になっていっても変わることはありませんでした。


冷静に見て祖母か母のどちらかが意地が悪かったとか、人間性に問題があったというものではなく、単純に相性が悪かったのだと思います。
どこの家にも「嫁と姑の問題」はあるのでしょうが、もう本当に前世で起こった何かの因縁を持ち越しているとしか思えないくらいでした。



お通夜が始まると、祖母が入所していた介護センターのたくさんの職員の方がお参りに来てくださり、涙を拭っていました。


何十年も会っていなかった、痴呆の入った大叔父(親父の叔父さん)がお通夜の喪主挨拶の後で立ちあがり、突然話を始めました。

「私は宗光といいまして、一番末の弟になります。
亡くなったお義姉さんがお嫁に来た時は私はまだ14歳で、兄(親父の父親。私の祖父)にきれいなお嫁さんが来たのでビックリしたのと同時に嬉しくなったのを覚えています。

それから近所で大火事が起きて焼け出されて、しばらくして戦争が起こって食べるものにも苦労した時代でした。
そんな厳しい時代でしたがお義姉さんの少し呑気な性格にずいぶんと助けられた気がします。

お義姉さんは優しく、いつもよくしてもらっていたのでお礼を言いに来ました」

それまでは杖を突いて参列者に「あなた誰?」と聞いて回っていた大叔父が、矍鑠(かくしゃく)としてそう話してくださいました。


久しぶりに会った75歳を超える伯母(父の姉)は颯爽とスマホを使いこなしていて、私も見たことがない昔の写真データを持っていたので、ラインで送ってもらいました。
2018.02.17祖母の死2
(亡くなった祖母は一番右)

「ほんの何十年か前は日常的に和服を着ていた時代だったんだ…。
そして国全体が食べる事にも困っていたなんて、今の若い人たちは知らないだろうなぁ」

祖父や親父たちの食べることに困った話を聞いて育った経験が、今の私の考えのベースを作ったのは間違いありません。
それは「自分が生きていくために必要最低限なことは、自分で出来るようになろう」ということでした。
アウトドアやサバイバルなんていうお洒落なものではなく、「自分の命を自分で維持する」という野生動物に近いものだったと思います。

(そんな考え自体が現代では異端ですよね。笑)


厳しい時代が終わりを告げると、祖母は三味線や長唄を習ってよく自宅で練習していました。

哀しい事ですが、私の少年時代の祖母の記憶はその姿くらいしかありません。


しかし、もう何十年も顔を合わせていなかった親戚と話をし、昔の出来事や祖母にまつわるエピソードなどをたくさん聞くことが出来ました。
中には親父も初めて聞いたような話も多く、自分のルーツを知る貴重な機会でもありました。


初めて見る親父の涙。

一つの時代が終わったなぁ。



おばあちゃん、来世ではゆっくりと話をしようね。

ありがとう。



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プロフィール

じゃん

Author:じゃん
幼少時より食い意地の張った子供で、今でも野生の動植物を見る時には
「美味いか不味いか?」
が大きな判断基準を占める。

素潜り、釣り、手づかみなど様々な方法にて「タダの食料」を捕獲することに情熱を燃やしています。
2009年より狩猟界にデビュー。タンパク質自給率100%達成なるか!?

E‐mail
capturefood@yahoo.co.jp
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