久しぶりに突いた石鯛、35センチ。

うん、姿形が良いですね♪
(過去の自己最高は58センチ)
釣り人の間では「幻の魚」とか「磯の王者」なんて呼ばれていますが、潜りをする人間にとっては意外とそうではありません。
青物や真鯛は追っても岩陰に入ることなく逃げるので突きにくい魚ですし、クロ(メジナ)などは臆病で警戒心が強く、岩陰に入っても奥に隠れてしまって突きにくい魚です。
石鯛は好奇心の強い魚で、岩穴に逃げ込むと大抵「どうなったんだろう?」と振り返ってこちらを眺めています。
なので大物の石鯛であっても比較的獲りやすい獲物と言えます。
私が潜りを始め、まずベラやカワハギを突き、その次にアラカブ(カサゴ)やアコウを突き、その次に突けたのが石鯛という感じでしょうか。
石鯛を突くことが出来るようになると「おお、お前も一丁前の腕になったな!」なんて周囲の大人たちに言われ、嬉しく感じたのを覚えています。
大学時代に友人たちと食料現地調達型の離島のキャンプに行くと、ほとんど石鯛しか獲れずに
「今日のノルマは一人一匹ね!」
「ええぇ、また石鯛ぃ~!? たまには違う魚が食べたい!!」
なんて言われたりもしました(笑)。
そんな時は刺身、ムニエル、唐揚げ、カルパッチョ、干物、シチューやカレーなど様々な料理を作ってみたのですが、結局一番美味い食べ方はこれ!
シンプルに炭火の塩焼き♪こんがりと焼き、パリッと焼けた皮が身から離れるくらいになると食べ頃。

厚目の皮を剥ぐと蒸し焼きにされたきれいな白身。
ほんの少しの醤油とレモンでいただきます。
脂の乗った旨味の強い身、キシキシとした締まった食感、ほんのわずかに磯の香り・・・。
「美味いっ!!」「炭火で焼きながら」というところがミソで、食べ進むと味が変化します。
ボトボトと焼け落ちる油煙で燻され、少し燻製臭の付いた味。
更に食べ進むと熱で骨から髄液が溢れ出て、身の美味さが増します。
焼いた骨とアラで出汁を取ってお茶漬けを作っても美味しいです。
「ああ、そうそう。イヤというほど食べた石鯛だけど、こうやって改めて食べると美味い魚だなぁ~」
炭火の側で汗をダラダラと流しながらビールを飲みます。
石鯛をたくさん食べたはずであろう少年時代から青年時代にかけての事を思い出そうとしますが、酔いが回ってしまって上手くいかず・・・。
「ま、過ぎたことはどうでもいっか!!」
なんてことを思います(笑)。
「だけどなぁ、オレが潜りを始めた頃は石鯛なんてウジャウジャいて、決して幻の魚なんてものじゃなかった。だけど近年は本当に幻になりつつあるなぁ・・・」
そんなことを思っただけでした。
今日も自然の恵みに感謝です。
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