少し前の話になります。
我が家で飼っているニワトリのホシノさん達。
植木に登ったり屋根からお隣の敷地内に飛んで侵入したりと、飛行能力が半端じゃなくなったので風切り羽根をカットしました。

風切り羽根は翼の揚力(浮く力)を発生させる羽根で、鳥はこれが無くては飛ぶことが出来ません。
人間の髪の毛の様なものなのでカットしてもニワトリに痛みはなく、毎年カットしないと生え変わって再び飛ぶようになります。
風切り羽根がなくなって飛行能力を奪われたホシノさん達ですが、庭を自由に駆け回っていたので脚力は相当なもの。
脚だけの力で簡単に鶏小屋の屋根や庭石に跳び上がります。
そして高い位置から防獣ネットを跳び越え、失敗することなんて微塵も考えずに庭の外の青草目がけて飛び立ちます!
「あそこに美味しそうな青草があるのは知ってるのよ。今までだって飛んで行けてたもの♪」
しかし当然と言えば当然なのですが、飛翔というより落下に近い放物線を描きます。
ザザァーーーっ!!と着地で転げる様は着地に失敗したパラシュート部隊のよう。
ご近所さんの家庭菜園や花壇を荒らすと困るので、すぐに回収しに向かいます。
「ほらぁ、風切り羽根がないと落ちて痛いだけだろう?もう脱走しないでね」
しかし1時間もすると再度飛び落ちて脱走しています。
「いや、失敗なんか考えないそのガッツは本当にすごいよ!」
考えるともなしに勤務先での若い人たちの事を思い出します。
個人の資質の問題なのか受けてきた教育の問題なのかは分かりませんが、今の若者たちは「失敗を恐れる」人がひどく多いと感じます。
誰だって失敗なんかしたくはありませんが、「自分の出来る範囲の事から一歩も踏み出さない」というのでしょうか。
失敗を恐れるあまりに、小さく小さく自分の立つ場所の土台を自ら削り取って、気が付いた時にはつま先で立っているような状態。
そんな若者がとても多いです。
「失敗することが出来るって若者の特権なんだよ。
でもそこから何を学ぶかで、その後の人生が変わって来るんだ。
だから恐れずにたくさん失敗したらいい・・・」
失敗しても失敗しても、「そこに美味しいものがあるから」と言う理由で高所からボテ落ちるホシノさん達を見ると、そんな事を考えてしまいました。
負けるな!ホシノさん!!と応援したい気持ちは山々でしたが、ご近所迷惑の事を第一に考えて植え込みの下枝を切り、防獣ネットの高さを1メートル追加。
ビフォー

アフター

これで脱走できないでしょ!?
いや~、我が家ながら益々すごい状況になっていくなぁ(笑)。
きっとご近所さんからは「ああ、あのネットの家よ!」なんて言われているんだろうなぁ。
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