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食べる事と、命をいただく事について考えます。 狩猟、素潜り、釣り、採集、手作り等々

ホシノさん(♂)の突然死

「さぁ~って、今日もホシノさん達を庭に放そうかねぇ♪」
防獣ネットを張ってから日中は放し飼いにしているので、朝鶏小屋の扉を開け放つのが最近の私の日課です。
2016.07.28突然死1

いつもと変わりない朝。
いつもと変わらず鶏小屋の扉を開けます。

しかし、そこにはいつもと違う光景。

4羽の鶏が小屋の外に出ると、小屋の中に横たわる一羽の姿。
一目見てすでに死んでいることがわかりました。


死因としてまず疑ったのはイタチ。
実際に敷地内で見かけたこともあったし、夜中に鶏舎に入り込んだのか?と思いました。
しかし死んだ鶏には外傷はないし、侵入した痕跡もないし、イタチだったらそこにいるニワトリを皆殺しにするはずだ。
他の4羽は元気だし、それはないな・・・。


次に病気を疑いました。
しかし前日の夕方まで元気に餌を食べていたし、特に変わった様子はなく病気ではない感じ。


その次に疑ったのは寄生虫。
脚が突っ張ったままの様子で死んでいたので、寄生虫が臓器か大きな血管を破壊したのかと思ったのです。

原因が分からないのは納得できないし、他のホシノさん達の安全確保のために解剖して原因を調べようかとも思いましたが、感染症や寄生虫だとリスクが高いのでそれもできず。


「なぜだ!?確かに夕方までは普通の様子で餌を食べて自分で歩いて元気に小屋の中に飛び移った」
5羽いる内、雄鶏は1羽だけだったのでその様子は克明に覚えています。

「なぜだ!?」
原因が分からず知人に聞いたりネットで調べまくります。


調べて分かったのは、近年の温暖化に伴うニワトリ飼育方法の変化。
暑さで熱中症になりバタバタと死んでしまう家畜が多く、畜舎に冷房を入れたり扇風機で風を送ったりしているそう。

「これだろうな。まだ3ヶ月くらいだから寄生虫が臓器を突き破るほど成長するとは思えない。昨日の夜は風もなく酷く蒸し暑かった。熱中症による心筋梗塞で突然死したんだろう・・・」


鶏小屋の中で死んだホシノさん(♂)の様子を思い浮かべます。
2016.07.22砂浴び1
昼間は木の下に隠れたり、地面を掘って砂浴びしながら冷たい土に体を横たえていたもんな。

鶏小屋に入れると嘴を開けて呼吸していたし、暑かったんだな。

「すまなかった・・・」
次の日からは夜の間、鶏小屋に扇風機を回すようにしました。


小さい時から様々な動物を飼っていたけれど、こんなにあっけなく突然死んでしまったのは久しぶりのことでした。
ショックでした。

もともとは雑草を食べてもらうために飼ったんだし、卵を産んでもらって産まなくなったら潰して食べればいいや!くらいに思っていたのですが、小さなヒヨコの内から育てて庭を駆け回る様子を飽きずに何時間も眺めたり、いつもミミズを掘ったりバッタを捕まえて与えたりしていました。

自分でも気付かない内に思った以上にホシノさん達に感情移入していたのです。


そして浮かび上がる新たな疑問。
「残りのホシノさん達(♀)は間もなく卵を産み始めるだろう。そして産まなくなったら潰して食べるつもりで名前も付けていなかったんだけど・・・。一羽死んでこんなにも動揺しているオレにそれが出来るだろうか?」

狩猟採集生活を送ってきて、今までたくさんの命をいただいてきた私ですが、今回はかなり考えさせられました。

まあ、今すぐに出ない答えもある。
それはその時になって考えよう・・・。



さよなら、ホシノさん(♂)。



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アイナメの酒蒸し

先日獲ったアイナメは酒蒸しにしていただきました。
2016.07.23アイナメ2

下処理をして蒸し器に入れ、ちょっといい日本酒を少量振りかけて蒸すだけの簡単料理♪
いつもは薬味として生姜やネギを散らしますが、今回は純粋にアイナメの味を楽しみたかったので酒のみ。

アイナメが38センチだったので、当然30センチの蒸し器に入りませんが、そこはムギュッと力技で押し込みました(笑)。
2016.07.27酒蒸し1

大きさにもよりますが20分ほど蒸して出来上がり!
2016.07.26酒蒸し2
う~ん、美味そうだ♪

少しの日本酒を振りかけたとはいえ、アイナメからたっぷりのエキスが出ています。
このエキスはマグカップに入れて塩コショウで味を調えると極上のスープになります♪


魚を丸ごと入れた味噌汁なんかは、それが雑魚ものと呼ばれる小魚であっても、これだけ魚からの旨味エキスが出るとそりゃあ何とも言えないような美味い味噌汁になるはずだよなぁ。
海でキャンプした時、朝食に作る味噌汁のことを思います。


そして実食。

アツアツの身をほぐし、ポン酢に一味唐辛子を加えたタレでいただきます。

プルプルの皮にキシキシと引き締まりジューシーな白身肉。
口に入れると皮下の脂や力強い白身の旨味が口腔いっぱいに広がります。

「美味いっ!ああ、そうだった。アイナメってこんな味だった・・・」
甘辛い煮つけや凝った料理もいいけれど、シンプルに魚の味が楽しめるこの酒蒸しが好きだな。


久しぶりに食べたアイナメはとても美味くてヒレまでしゃぶりつくしてしまいました(笑)♪

はぁ~、大満足です。


今日も自然の恵みに感謝です。


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白土三平『野外手帳』

白土三平著『カムイの食卓』『三平の食堂』を取り上げたので、続いてコチラ。
2016.07.24野外手帳1
同じく白土三平著『野外手帳』。

まず、タイトルがとても良いと思う。
見ただけで興味をそそられるタイトルと表紙に磯遊びの道具たちの写真。

黎明期のアウトドア雑誌『BE‐PAL』に連載されていた『白土三平フィールドノート 1 土の味』『白土三平フィールドノート 2 風の味』を文庫化したもの。
(連載当時は掲載写真もフルカラーだったと思うのだけど、文庫版になってモノクロ写真になったものが多くて残念だなぁ)


少年時代に親父が買っていた『BE‐PAL』紙面で最も楽しみにしていた記事の一つで、毎月「今月は何食べているんだろう?」とドキドキしながら紙面を開いていました(笑)♪

食べたタンパク質のものだけざっと挙げてみると、ホラ貝、エソ、ゴンズイ、イナゴ、ハブ(クロアナゴ)、カクレッケ(貝)、モクズガニ、(狩猟鳥獣の)肉、ウマズラハギ、ボラ、シビレエイ、フグ、ナマダ(ウツボ)、ハコフグ、イタドリムシ、エラコ(イソメの仲間)、ホシザメ、キハチワ等々・・・。
これ以外にたくさんのキノコや植物や野外での調理方法や遊び方が載っています。


そしてやはり信念が感じられる文章が良い。
白土三平氏の綴る文からは、食べることの本質や自然と人間のかかわり方、たくさんの先達の知恵・・・、そんなことが感じられる。

【裏表紙記載】
2016.07.24野外手帳2
「饅頭でもいたんでいれば中毒をおこすし、公害食品も知らないで食べているのである。散布した農薬に汚染されたシメジを食べて倒れた例もある。まして有毒とわかっていてたばこを吸い続けている我々である。
フグにだけいわれのない憎しみと恐怖心を抱くのは自然を愛する心に反するものである。自然は風景として眺めるのではなくじかにふれ、他のものの存在を確かめ、そこから学び、己の正体を知るものである」
(本文―『フグ』より)


本著の記事は1983年~1987年に書かれたものであるが、まだ同じ地にこの当時の豊かな自然や人々の風情は残っているだろうか。

「ああ、昔はこんなことして遊んでいたんだよ」なんていう人はいるだろうが、それらはおそらくもうないだろうなぁ。


残念ながらこちらも絶版です。


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メバルの穴突き

天気が良かったので今日は少し遠征してメバル突きに行って来ました。
2016.07.23アイナメ1

メバルは岩礁に生息して、危険があると逃げ込める穴がある場所を住処にしています。
普段は泳ぎ回っている魚を突くことも多いのですが、魚が潜んでいるポイントを知っていると、潮回りや気候にあまり影響されずに成果が上げられるので、そんな魚の潜む場所をどれくらい知っているかで漁果が変わってくるのです。


現地に着き状況視察。
「よ~っし、今日は透明度も良さそうだ」

潜る準備をして入水。
時々水中から顔を出してヤマダテ(陸地の地形などから目標とするポイントを探すこと)をしながら進みます。

目的とするメバル穴のある場所に到着。
「水面からはメバルの姿はない・・・。穴の中に潜んでいる時間だな」

回遊性の魚と違いメバルは普通物陰に潜んでいて、潮回りが良くなったり捕食行動をする時間帯にだけ姿を現す習性です。

穴のある水深5~6メートルまで静かに潜行。
ホコのゴムを引き絞り、そっと穴の中を覗きます。

「尺(30センチ)超えの大型メバルはいないな・・・」
穴の中にいる中型メバルの中から大きなものの順番に狙っていきます。


何か所かそんな場所を回っていると珍しい魚ゲット♪
2016.07.23アイナメ4
今ではすっかり見なくなった大型のアイナメです。
(写真一番下)
個体が少なくなった原因は磯の荒廃よりも、もともとカサゴなどより寒冷な水温を好むので温暖化の影響が大きいようです。


最後に大物の魚が潜む場所を覗いて行きます。
「ここは滅多に魚が入っていないけど、入っていたらデカい魚なんだよね・・・」

そっと穴の奥を覗き込むと、岩棚の下からわずかに見える大きな胸ビレ。
「デカい!なんだ!?スズキだろうか・・・。いや、クエ?50~60センチの大きさじゃないぞ・・・」

息が続かないので一旦浮上して再度潜行。

「体が見えた瞬間に迷わずホコを撃つ!」
ホコのゴムを引き絞り、魚から死角となる位置で静かに待機。

最初はヒラヒラと大きな胸ビレが見えていましたが、スッと奥に入り込んでそのまま見えなくなりました。
「気付かれたな・・・」

その後何度か潜行しますが、それっきり気配無し。
「さすがそれだけの大きさになるまで生き延びてきただけあるなぁ。オレの負けだ!」
完敗です。


アイナメは38センチ。メバルは一番大きなもので24センチ。
2016.07.23アイナメ2

アイナメはプリプリに太っていたので美味しそうで~す♪


今日の自然の恵みに感謝です。



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防獣ネット

コンッ!コンッ!
居間のガラスを叩く音。

「ん?なんだ!?玄関からじゃなく縁側から友人が来たのか?」
暑さ対策のために閉めていたカーテンを開けると・・・、


居並ぶホシノさん達♪
2016.07.22防獣ネット2

「餌をくれ~!」
と訴えかけてきたのか?と考えますが、陽射しが高くなってガラスに映った自分の姿に対して攻撃したとみるのが正解でしょうねぇ(笑)。


庭に放すと最初は集団でオドオドと団体行動ばかりのチキン達だったのですが、最近ではかなり自由奔放に動き回っています。
そして庭から脱走して近隣住宅の庭に入り込むこともしばしば。

「また来てるよ~」と報告があるたびに松葉ホウキを持って出動!
侵入したお宅の庭に入らせてもらい、ホシノさんたちの背後に立って松葉ホウキの三角形に広がった部分を高く掲げてヒラヒラと振りかざします。
すると天敵である猛禽類が近付いてきたと勘違いするのか、一目散に鶏小屋へ向かって逃げ帰るのです。

最初は松葉ホウキで物理的に追い返そうと思って持って行ったのですが、異様に警戒するのでちょっと高く持ってみると効果てきめんでした。

いや~、おもしろい♪まだ野生だった頃の血が受け継がれているんだろうなぁ。

雪国でウサギを獲るために藁で編んだ円盤状の「ワラダ」をウサギの上空に投げ、雪穴に逃げ込んだウサギを手づかみで獲る「ワラダ猟」というものがあるのを聞いたことがありますが、同じように猛禽類を恐れる野生動物の習性を利用したものですね。
できないかな・・・、「松葉ホウキ猟」(笑)。


などとバカなことばかり考えている暇はなく、ホシノさん達の脱走対策として防獣ネットを購入しました。
2016.07.22防獣ネット1
1メートル×50メートルで2,000円くらい。
安い!

それに100円ショップで家庭菜園用の支柱を10本ほど購入。

地面に適当に支柱を刺してネットを張り巡らせ、結束バンドで固定します。
2016.07.22防獣ネット3
この時点で庭が動物園の様相を呈していますが、まあしょうがないですね(笑)。

雑草を食べてもらうために飼いはじめたホシノさん達ですが、ご覧のようにホシノさん達の食べる量より雑草の成長するスピードの方が速いようです。
2016.07.22防獣ネット4

「まあそれもいっか♪」

思惑通りに雑草が無くならなかったり、脱走したりネット張ったりで手間がかかっても、元気に走り回るホシノさん達の姿を見るとそんな風に思ってしまいます。


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プロフィール

じゃん

Author:じゃん
幼少時より食い意地の張った子供で、今でも野生の動植物を見る時には
「美味いか不味いか?」
が大きな判断基準を占める。

素潜り、釣り、手づかみなど様々な方法にて「タダの食料」を捕獲することに情熱を燃やしています。
2009年より狩猟界にデビュー。タンパク質自給率100%達成なるか!?

E‐mail
capturefood@yahoo.co.jp
お気軽にメールくださいね♪

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