「さぁ~って、今日もホシノさん達を庭に放そうかねぇ♪」
防獣ネットを張ってから日中は放し飼いにしているので、朝鶏小屋の扉を開け放つのが最近の私の日課です。

いつもと変わりない朝。
いつもと変わらず鶏小屋の扉を開けます。
しかし、そこにはいつもと違う光景。
4羽の鶏が小屋の外に出ると、小屋の中に横たわる一羽の姿。
一目見てすでに死んでいることがわかりました。
死因としてまず疑ったのはイタチ。
実際に敷地内で見かけたこともあったし、夜中に鶏舎に入り込んだのか?と思いました。
しかし死んだ鶏には外傷はないし、侵入した痕跡もないし、イタチだったらそこにいるニワトリを皆殺しにするはずだ。
他の4羽は元気だし、それはないな・・・。
次に病気を疑いました。
しかし前日の夕方まで元気に餌を食べていたし、特に変わった様子はなく病気ではない感じ。
その次に疑ったのは寄生虫。
脚が突っ張ったままの様子で死んでいたので、寄生虫が臓器か大きな血管を破壊したのかと思ったのです。
原因が分からないのは納得できないし、他のホシノさん達の安全確保のために解剖して原因を調べようかとも思いましたが、感染症や寄生虫だとリスクが高いのでそれもできず。
「なぜだ!?確かに夕方までは普通の様子で餌を食べて自分で歩いて元気に小屋の中に飛び移った」
5羽いる内、雄鶏は1羽だけだったのでその様子は克明に覚えています。
「なぜだ!?」
原因が分からず知人に聞いたりネットで調べまくります。
調べて分かったのは、近年の温暖化に伴うニワトリ飼育方法の変化。
暑さで熱中症になりバタバタと死んでしまう家畜が多く、畜舎に冷房を入れたり扇風機で風を送ったりしているそう。
「これだろうな。まだ3ヶ月くらいだから寄生虫が臓器を突き破るほど成長するとは思えない。昨日の夜は風もなく酷く蒸し暑かった。熱中症による心筋梗塞で突然死したんだろう・・・」
鶏小屋の中で死んだホシノさん(♂)の様子を思い浮かべます。

昼間は木の下に隠れたり、地面を掘って砂浴びしながら冷たい土に体を横たえていたもんな。
鶏小屋に入れると嘴を開けて呼吸していたし、暑かったんだな。
「すまなかった・・・」
次の日からは夜の間、鶏小屋に扇風機を回すようにしました。
小さい時から様々な動物を飼っていたけれど、こんなにあっけなく突然死んでしまったのは久しぶりのことでした。
ショックでした。
もともとは雑草を食べてもらうために飼ったんだし、卵を産んでもらって産まなくなったら潰して食べればいいや!くらいに思っていたのですが、小さなヒヨコの内から育てて庭を駆け回る様子を飽きずに何時間も眺めたり、いつもミミズを掘ったりバッタを捕まえて与えたりしていました。
自分でも気付かない内に思った以上にホシノさん達に感情移入していたのです。
そして浮かび上がる新たな疑問。
「残りのホシノさん達(♀)は間もなく卵を産み始めるだろう。そして産まなくなったら潰して食べるつもりで名前も付けていなかったんだけど・・・。一羽死んでこんなにも動揺しているオレにそれが出来るだろうか?」
狩猟採集生活を送ってきて、今までたくさんの命をいただいてきた私ですが、今回はかなり考えさせられました。
まあ、今すぐに出ない答えもある。
それはその時になって考えよう・・・。
さよなら、ホシノさん(♂)。
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