とある女性から狩猟に関しての相談を受けました。

彼女はY子さん。
ハンターになる前は勉強のために猟友会の有害鳥獣捕獲活動に見学に来ていて、その後同じ県内の別地域で就職が決まったので、現在は私の所属する猟友会を離れて就職した地域でハンターをされています。
(有害鳥獣捕獲には従事しておらず、あくまで趣味のハンター)
【Y子さん】
箱罠にウリボウが掛かっていて、私は可哀想なのでそのウリボウを逃がしてあげました。
だけどその場所は、畑の持ち主に捕獲をお願いされていた場所だったので、逃がした後で「あ、まずかったかな?」と思ってしまいました。
私のした事は悪いことだったのでしょうか?
【私】
ふんふん、狩猟を始めた人の誰もが通る道ですね。
でも逃がして何故悪いのだろう?
今は有害鳥獣による農業被害ばかりが取り沙汰されて、狩猟がブームみたいになっているけれど、その中間にある
「殺す」という行為がもっとクローズアップされて良いと思います。
そこは生き物として心を痛めざるをえない場所でもあるし、その事を知るという事はとても大切なことだと思うのです。
でもやはり「殺す」という事ばかりを続けていたら心が荒みます。
農家の方から駆除依頼が出て税金から(微々たる)活動費が支払われる有害鳥獣捕獲活動では、殺したくもないウリボウやアナグマを実際に殺さざるをえない場合があって、そんな時は酷く辛く苦しいです。
それに多くのハンターは実際かなり動物好きな人が多く、殺すことが好きな人種ではありません。(中にはそういう人もいるけれど・・・)
そういった心の折り合いを整理するために、オレは猟期は純粋に
「自分のための狩猟」を楽しむ事にしています。
猟期中にも有害鳥獣捕獲活動があるのだけれど、申し訳ないけど猟期の間は猟友会合同捕獲活動をお休みさせてもらって自分のための狩猟をするようにしています。
人に指示されて殺すのではなく、自分が食べたい獲物を食べるだけ獲るというスタイルです。農業被害の事を考えなくもないけれど、もっとシンプルに考えればいいんじゃないでしょうか?
「可愛いと思ったら逃がす(撃たない)。美味しそうだと思ったら獲る」です。
そうやってオレは自分のバランスを取るようにしています。
ちなみにオレの知り合いのハンターで、(内緒だけど)アナグマは可愛いから罠にかかっても逃がしたりしている人がいます。
オレはそういう心優しく引き金を弾けないハンターがいてもとても良いんじゃないかと思います。
(有害鳥獣捕獲活動ではダメだろうけど・・・)
逆に何も感じずに殺せるハンターって怖い・・・。
だからオレ自身も野生動物を殺すことを躊躇う自分を大切にしています。
狩猟を始めると色々と考えることもあるだろうけど、色々考えながらお仕事も狩猟も頑張ってください!
ではでは。
【Y子さん】
そうですね、猟期は獲物がかかったら自分の考えを1番に尊重して決めるようにします!
好きだから始めた狩猟なのに嫌なことばかりしたら、猟が嫌になってきますよね!
ありがとうございます。
こんなことを書いていて、私自身最近色々な事を考えます。
自分が好きで始めた狩猟だから、狩猟を好きで在り続けたいと思います。
「野生動物を殺すことは悪いことなのだろうか?」
そう問われるとたぶん悪いことなのだと思います。
しかし農業や林業を営む方にはそうも言っていられない現実が差し迫って来ていたりもします。
難しいですね。
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