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食べる事と、命をいただく事について考えます。 狩猟、素潜り、釣り、採集、手作り等々

切断

猟期は終わったけれど、まだまだ続く狩猟ネタ(笑)。



ある朝見切りをしてると、『本物の野人』『地獄の罠師』と近隣のハンターからも山中の獣たちからも恐れられる罠猟師の大林さん(仮名)と遭遇。

「やられた。逃げられたよ…」
2014.03.13切断
と渋い顔で軽トラの荷台に置かれた物体を指差します。

これはイノシシの足。
くくり罠に掛ったイノシシが、自分で足を引きちぎって逃げたものです。

ワイヤーで固定されたイノシシが、物凄い勢いで逃げようとして引っ張られた瞬間に骨が割れ、折れた骨の断片が刃物のようになって肉を割いて解放骨折になった後に肉を千切って逃走したのです。
(時には骨折しておらず、自分で肉を食い千切ってしまうこともあるそう)

「どれどれ」と思い見せてもらうとこんな感じ。
2014.03.13切断2

「狙っていた70kg超えのメスイノシシがばっちり掛ったんだけどなぁ…」
と残念そう。

私の所属させてもらっている猟隊とは友好関係にあり、
「追いかけるならこの獲物譲るよ。犬がいるならすぐに見つかるよ」
とのこと。


猟隊の皆に連絡し、周囲の様子を調べます。
「逃げた方向が問題だね…。こっちの方向には養豚畜舎があって、こちらに逃げていると犬を使えない」
「それ以外の方向だとものの5分で決着がつく。これだけの深手だ、遠くまで行けずにそこら辺りに潜んでいるはず」

豚は元々イノシシを改良して作った家畜ですし、同じ匂いなので養豚舎がある場所では基本的に猟犬を使った狩猟が出来ません。
しっかりとした囲いをしているような養豚舎なら別ですけどね。

罠を掛けていた場所から手分けしてどちらの方向に逃げたのかを探ります。
足跡や草を踏みしめた痕跡も重要ですが、それよりも重要なのが血痕。
足を失ったイノシシは相当の出血をしているので、血痕を見つけることが手負いの獲物であることの証拠になります。

「ない…、こっちじゃない…」
血痕が見つけられずに、何度かスタート地点に戻り違う方向へ進みます。

「あった!」
僅かながらも枯れた松葉に確かに血の跡。
2014.03.13切断3

ゆっくりと追跡すると確信が持てる大きな血痕。
2014.03.13切断4
「よし!間違いない!!」

山の中を縫って追跡を続けますが、しかし方向が悪い。
2014.03.13切断5
真っ直ぐに豚舎の方向に進んでいます。


境界線となる豚舎の裏側に泥浴びをするためのヌタ場があるのですが、苦し紛れか追っていたイノシシはそこでヌタ浴びをしていました。

そしてなんと、そのまま豚舎の軒下に侵入。
2014.03.13切断6

泥の表面に薄っすらと血の跡が確認できましたが、点々と続く泥が落ちた方向を見るとその後は血を落としていないようです。
軒下は光が差して状況が見えたのですが、軒下に潜んではいず、そのまま養豚場の敷地内に入った感じ。

「こちらの方向だと猟犬が使えないことが分かってこっちに逃げたのか? そして人間が追ってきても、血の痕跡が突き止められないようにヌタ浴びをして出血を止めたのか!?」

意図的なものか偶々なのかは分かりません。
だけど結果としてはその時点で追跡不可能になりました。


あの深手では逃げたとしても生き延びれるかどうかは五分五分でしょう。
しかし数年後には「3本足の女王猪」として周囲に君臨しているような気がしてなりません。


野生動物の賢さや生命力に只々脱帽です。



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じゃん

Author:じゃん
幼少時より食い意地の張った子供で、今でも野生の動植物を見る時には
「美味いか不味いか?」
が大きな判断基準を占める。

素潜り、釣り、手づかみなど様々な方法にて「タダの食料」を捕獲することに情熱を燃やしています。
2009年より狩猟界にデビュー。タンパク質自給率100%達成なるか!?

E‐mail
capturefood@yahoo.co.jp
お気軽にメールくださいね♪

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