ドキューンッ!!登るだけで脹脛が攣るような急傾斜の斜面で獲物を待っていると、山中に響き渡る一発の銃声。

「イノシシ止めた…。だけどやってしまった…」
ちょっと沈鬱な感じの若き勢子の連絡。
「ん!?何かあったのかな? 彼の事だから誤射なんかはないだろうけど、もしかすると犬がイノシシに切られたのか!?」
とちょっと悪い出来事が頭の中を過ります。
「やってもうた~!よりによって一番高い場所で撃ってしまった~!!」安堵…。そして皆さんの少しの笑い声。
若き勢子が撃ったその場所は、周囲で一番高い山の山頂付近にある竹藪。
その場所から獲物を出すには降ろすだけではなく、何度か谷や尾根を上り下りしなければなりません。
「いいよ、いいよ!皆で引き下ろしに行くから待っときな~♪」

実際に狩猟を始めて分かったことですが、狩猟での山歩きは登山道を通る登山とは全くの別物です。
倒木や木の根や蔓に足を取られるし、枯葉や泥でズルズルと滑ります。
そんな場所を数十キロの肉塊を引っ張って来なければならないのです。
それに獲物も100kgを超えるような大物だと一人ではビクとも動きませんし、谷底などでそんな大物を仕留めた時には途方に暮れてしまいます。
私はグループ猟なのでそんな場合でも数人がかりで何とかなりますが、単独猟をされている方などはそんな時は本当にどうするんだろう?
仮に山の中で大きく部位ごとに捌いて運んだとしても数往復しなければいけませんし、それからきちんと解体したとしても相当な時間がかかることは間違いありません。
つくづく猟師ってマゾ体質だよなぁ(笑)。
競り終わって皆で山を登って行きますが、結局若き勢子が一人で引き出してきました。

40kgのオス。
まったくキミは凄いね♪
解体後に山の神様祭りでお肉を食べましたが、この時期のオスにしては匂いもなく味も良かったのですが、少し肉が硬かったかな。
「山の高い場所でよく運動しているから身が締まってるね~」
なんて言いながら、皆でワイワイと楽しく食べたのですが(笑)。
今日も自然の恵みに感謝です。
鳥獣対策総合案内コーナー(鳥獣対策、狩猟へのご案内など)↓で、結局キミは何もしなかったワケやね!(はい、その通り)と思った方はクリックプリーズ(笑)
にほんブログ村
にほんブログ村
スポンサーサイト