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食べる事と、命をいただく事について考えます。 狩猟、素潜り、釣り、採集、手作り等々

打ち上げ!

猟期の打ち上げ会に行って来ました。
4ヶ月半もの長きにわたって、山へ通い続けた大物猟グループの皆さんとの慰労会です。

会場となったのは夕日のきれいな料亭。
2014.03.29打ち上げ

まずは親方が今年も無事に猟期が終了したことを山の神様に感謝し、いただいた沢山の獲物の命に対して黙祷。

そして若き勢子が乾杯の音頭。
「皆さんお疲れ様でした。乾杯!」
2014.03.29打ち上げ2


今年の猟期を振り返ってみると、「辛抱」と言う言葉が出てきます。

例年だと私は猟期だけで大物用のスラッグ弾(一発弾)を30~50発程度撃っています。
(鳥撃ちに行くとバカバカと散弾は撃ちますが)
中らなくて3連射するという理由もあるのですが、皆さんが良い待ち場に付けてくださるし、猟運もかなり良い方だと思います。

しかし今猟期は11月1日に猟期が始まって、(刺し止めはあったのですが)2か月近く一発も撃てませんでした。

「お前さんが一発も弾いてないなんてなぁ」
と先輩方からも不思議がられました。

それなりに獲物は獲れているのに、自分だけ仕留めるどころか撃つことも出来ないと焦りばかりが募ります。
「気配の殺し方が悪いのか?それとも何か匂いするようなものを身に着けている?」
などとも思いましたが去年までと何ら変わりはありません。

2か月間通い詰めで一発も撃つことが出来ないと不貞腐れて猟をお休みしようかとも思いましたが、それでも仕事が休みの度に出猟(笑)。

「人事を尽くして天命を待つ」
という言葉は自然を相手にしていると、自ずと浮かんでくる言葉です。
やれる事をやり尽くしてもどうしようもない事があります。
そんな時は運を天に任すしかありません。

「やれる事をやり尽くしたのか?」と自分に問う日が続きましたが、私にできることは山へ行くこと。
早起きして黙々と山を歩き、猟が終わって獲物を運び出して解体。

それはそれで楽しくもあったのですけどね(笑)。


そして年末の12月24日に引っ越し。
それを境にウソの様に撃つチャンスが到来!
今までの埋め合わせをするかの如く獲物との出会いに恵まれました。

結局例年通りくらいの発砲数。
「家相」なんて信じていませんでいたが、もしかしたら本当に関係あるのかも?などと思いましたね(笑)。


先輩方と今猟期の出来事を楽しく話しながら、狩猟を始めてからの5年間を思い出していました。
狩猟をしている最中は、「本当に一体何やってるんだろう、オレ?」と思うようなキツイ事や辛い事や泣きそうになる事ばかりのような気がするけれど(笑)、振り返ってみると楽しい事ばかり。
「狩猟を始めて本当に良かった…」
親子ほども年の離れた先輩の方々と酒を酌み交わし、バカ話をしながら少し酔った頭でボンヤリとそんなことを考えました。


宴たけなわで名残惜しくはありますが、お開きの時間。
親方から指名をいただき、〆の音頭は何と私!

「今年も楽しい猟期でした。親方はじめ皆さんに感謝です!」


ちょっと魚釣りをしたり潜ったりしていると次の猟期までアッという間だろうけど、それまで皆さんお元気で…。
今から次の猟期を楽しみにしています♪



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アナゴのかば焼き

昨日釣ってきたアナゴをかば焼きにしていただきました。
214.03.26アナゴのかば焼き

とっても美味しかったです♪


「アナゴはかば焼きにしても素晴らしく美味しいお魚なんだけど、ウナギに比べるとマイナーなのは何故だろう?」
などと思いながら炭火を熾してかば焼きを作りました。
(白焼きも美味しいんですけどね♪)


まあ、そんな事よりも引っ越しをしたので「火災報知機が鳴って消防車が来ないか」とか「上の階に布団を干していないか」とか「隣人にわざとらしく咳払いをされないか」とかに気兼ねせずに炭火焼が出来る環境が嬉しかったです。

だけどこんな雨の日に屋外(一応屋根はある)でかば焼きをしていることで「変な住民が移り住んで来た」とすでに不審に思われているかも…。



いやいや、この場所で平穏に暮らさないといけないので、血だらけのイノシシを持ち込んで解体したりするのはもう少し周辺住民の方と打ち解けてからにしよう(笑)。


今日も自然の恵みに感謝です♪


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星空の下で初釣り

猟期が終わって真っ白に燃え尽きてしまいました。
3連休は何もする気が起きず、ただボーっと呆けていました(笑)。

まあ、それは半分は事実ですが半分は事実と異なります。
猟期の4ヶ月半もの間家を空けていたし、昨年末に引っ越しをしたけれど、家の事は何もしていなかったので雑用に追われまくっていました。

春風の心地良い晴天の連休なのにバタバタと片付けなければいけない用事をやっつけながら、幼少期に読んだ『アリとキリギリス』という童話の内容を思い出します。

「うう、思えば小学校の頃は9月過ぎになっても夏休みの宿題をやっていたっけ…。あの頃から何も進歩していないよな、オレ」
自分の進歩の無さに呆れながらも少し時間が出来たので今年初めての釣りに行って来ました。

「さぁって、何を釣りに行こうかね~」
と自分の過去の記事を読み返してみますが、やっぱりアナゴ釣りをしていますね。

私は年中アナゴ釣りをしているように思われるでしょうが、ほぼその通りです(笑)。

専用の高価な釣り具もいらないし、適当にスーパーマーケットで安いお魚を買っていけば餌として充分だし、仕事が終わってからでも特別な準備が必要ないのが良いですね♪

釣り場に着いて餌の切り身を作り、釣り針に付けてドボンと投入!
後はレジャー椅子に座って星空を眺めながらアタリを待ちます。

チリン!と竿にセットした鈴が鳴り、一匹目のアナゴをゲット。
2014.03.25初釣り

去年はニャンコに奪われそうになったのを思い出し、釣り上げたらそちらも警戒(笑)。
2014.03.25初釣り6

2匹目は少し小さめ。
2014.03.25初釣り2

それから何度かアタリはありますが、上手く針掛かりせずに時間が過ぎます。

その間に釣れたもの。
2014.03.25初釣り3
一瞬タコだと思って喜んだのですが…(笑)。


アタリが遠退いて、しばらく足を投げ出して星空を眺めます。

「今年の猟期も色々あったなぁ。有難いことにたくさんの命をいただいた。
だからしばらくは殺生事はいいや、とか思っていたのに10日もしないうちに釣りに来てるんだよね。
本当にサガって怖いよなぁ…。

まあ、でもこの満天の星空を眺めているとそんな事どうでも良くなっちゃうな…」
などと思いながら、猟期にあった出来事を思い出します。


最後に1匹追加して納竿。
2014.03.25初釣り4

まだ寒いのに3匹釣れたから上出来かな。
2014.03.25初釣り5


明日は炭火を熾してアナゴのかば焼きを作りましょうかね~。
ああ、ヨダレが…(笑)。

明日の晩御飯が楽しみです♪


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終猟、そして立て撃ち

猟期最後の一日、ちょっとお祭り的な感じで去り行く猟期を惜しむようにハンター達が集う終猟日。
2014.03.18立て撃ち4

「今日で終わりだね~」
「今年も色々あったけど、あっという間の4ヶ月半だったね」
という会話が飛び交います。


例年この時期には獲物の影が薄くなり、競る場所を決めるのにも一苦労するのですが、今年も例外ではありません。

「大体獲り過ぎなんだよね~」
なんて言いながらも、捻り出すように獲物の痕跡を見つけてくる先輩ハンターの皆さん。
今日でまた暫く狩猟が出来なくなるかと思うと本気モード全開です(笑)。

今日の待ち場はこんな感じ。
2014.03.18終猟・立て撃ち

大きな山へ繋がる最終防衛ラインの一つで、竹藪の中から走り出てくるイノシシを瞬時に見分け撃ち取らなければいけないちょっと難しい場所。


勢子役が猟犬を放つと、見切りの時に見立てた通り複数の親子イノシシの群れが出ます。

何度かの銃声。
何頭もの獲物が出ているようですが、しかし「倒した」という連絡は来ません。


「猟期も終わりだからイノシシも追われ慣れ、知恵がついて上手く勢子も猟犬も待ち(狙撃手)もかわしながら逃げているな。
しかし絶対に大山へと逃げ込もうと突破口を探しているはず…。必ずこの近くを通るからチャンスはある」

などと思っていたら、隣の待ち場からドカドカドカッ!と3連射の銃声!

「半矢で突破された!小さな獲物だけど犬が3頭追っている」
先輩ハンターからの報告。

半矢の獲物を追って動くことを連絡し、犬が向かった方向へと急ぎます。
その方向は競ったことは無いけれど、見切りのために度々歩いた場所でした。

何度も葛の蔓で足を取られそうになりながら現場に着くと、細い女竹がびっしりと生えた藪の中にトンネル状の獣道。
その中で猟犬とイノシシが交戦する激しい鳴き声。

以前似たような状況でトンネルの中を這い進んだことがありましたが、勢子役の方と話をした時にその行為が如何に危険なものかを教えていただきました。

「オレも同じような状況になったことがある。オレは銃を持って這い進んだ。
そうしたらイノシシが突進して来て捲られそうになった。
手を伸ばせばイノシシに触れるような距離で相手が引き返してくれたけどな。
とても銃を撃つ暇なんてない。

その時に初めて自分の頚動脈がイノシシの牙に晒されている事に気付いたんだ。
本当にゾッとしてすぐに引き返した」


今回も以前トンネルを這い進んだ時や先輩ハンターから聞いたものと全く同じ状況。
「どうする!? 逃げたのは小さいイノシシという連絡だったけど、途中で大きなイノシシと入れ替わっていることも充分考えられる…。
だけど迷っている暇はない」

銃を片手に持ち、片手と体で竹藪を押し広げるようにしながら犬の鳴き声方向へ突入。
中腰で藪漕ぎをしながら進むと遠ざかる犬の声。

「くそっ!あと少しだったけれどイノシシに気付かれた!!」
藪から抜け出し再度犬の声を追跡。


今度は雑木の藪の中。
3匹の猟犬が同じ方向に向かって吠え立てています。

「犬が藪の中でイノシシを立てている(鳴き止めている)時は犬の吠えている方向にイノシシがいる」
勢子役の言葉を思い出します。

忍び足で駆け寄ると、人間の援軍に気付いてパッと飛び退く猟犬たち。
藪の中にイノシシの姿。

発砲!!

勝負あった!
2014.03.18立て撃ち2

20kg切れるくらいの小イノシシ。
2014.03.18立て撃ち3


「小さいイノシシだけどなんとか倒しました。犬も無事です」
緊張感から解放され一安心。


「おう!お前も腕を上げたな、頼りになるようになった」
先輩ハンターからのお褒めの言葉。


倒したのは小さなイノシシだったけれど、自分の足で山を歩き、先輩ハンターの皆さんからたくさんの事を教えていただき、色々な経験を積んだおかげで獲れた一頭でした。

いつもは「撃たせてもらっている」に過ぎない獲物ですが、今回は少しだけ自分の進歩を実感できたかな。
様々なことで壁に当っていることが否めない5年目の猟期でしたが、最終日にしてそんな体験が出来て本当に嬉しかったです。


皆さんありがとうございます!また来年!!




などと有終の美で締め括ろうと思っていたら、解体作業後の道具を洗っている最中にスマホを用水路に落として水没させてしまいました(涙)。
トホホ。


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切断

猟期は終わったけれど、まだまだ続く狩猟ネタ(笑)。



ある朝見切りをしてると、『本物の野人』『地獄の罠師』と近隣のハンターからも山中の獣たちからも恐れられる罠猟師の大林さん(仮名)と遭遇。

「やられた。逃げられたよ…」
2014.03.13切断
と渋い顔で軽トラの荷台に置かれた物体を指差します。

これはイノシシの足。
くくり罠に掛ったイノシシが、自分で足を引きちぎって逃げたものです。

ワイヤーで固定されたイノシシが、物凄い勢いで逃げようとして引っ張られた瞬間に骨が割れ、折れた骨の断片が刃物のようになって肉を割いて解放骨折になった後に肉を千切って逃走したのです。
(時には骨折しておらず、自分で肉を食い千切ってしまうこともあるそう)

「どれどれ」と思い見せてもらうとこんな感じ。
2014.03.13切断2

「狙っていた70kg超えのメスイノシシがばっちり掛ったんだけどなぁ…」
と残念そう。

私の所属させてもらっている猟隊とは友好関係にあり、
「追いかけるならこの獲物譲るよ。犬がいるならすぐに見つかるよ」
とのこと。


猟隊の皆に連絡し、周囲の様子を調べます。
「逃げた方向が問題だね…。こっちの方向には養豚畜舎があって、こちらに逃げていると犬を使えない」
「それ以外の方向だとものの5分で決着がつく。これだけの深手だ、遠くまで行けずにそこら辺りに潜んでいるはず」

豚は元々イノシシを改良して作った家畜ですし、同じ匂いなので養豚舎がある場所では基本的に猟犬を使った狩猟が出来ません。
しっかりとした囲いをしているような養豚舎なら別ですけどね。

罠を掛けていた場所から手分けしてどちらの方向に逃げたのかを探ります。
足跡や草を踏みしめた痕跡も重要ですが、それよりも重要なのが血痕。
足を失ったイノシシは相当の出血をしているので、血痕を見つけることが手負いの獲物であることの証拠になります。

「ない…、こっちじゃない…」
血痕が見つけられずに、何度かスタート地点に戻り違う方向へ進みます。

「あった!」
僅かながらも枯れた松葉に確かに血の跡。
2014.03.13切断3

ゆっくりと追跡すると確信が持てる大きな血痕。
2014.03.13切断4
「よし!間違いない!!」

山の中を縫って追跡を続けますが、しかし方向が悪い。
2014.03.13切断5
真っ直ぐに豚舎の方向に進んでいます。


境界線となる豚舎の裏側に泥浴びをするためのヌタ場があるのですが、苦し紛れか追っていたイノシシはそこでヌタ浴びをしていました。

そしてなんと、そのまま豚舎の軒下に侵入。
2014.03.13切断6

泥の表面に薄っすらと血の跡が確認できましたが、点々と続く泥が落ちた方向を見るとその後は血を落としていないようです。
軒下は光が差して状況が見えたのですが、軒下に潜んではいず、そのまま養豚場の敷地内に入った感じ。

「こちらの方向だと猟犬が使えないことが分かってこっちに逃げたのか? そして人間が追ってきても、血の痕跡が突き止められないようにヌタ浴びをして出血を止めたのか!?」

意図的なものか偶々なのかは分かりません。
だけど結果としてはその時点で追跡不可能になりました。


あの深手では逃げたとしても生き延びれるかどうかは五分五分でしょう。
しかし数年後には「3本足の女王猪」として周囲に君臨しているような気がしてなりません。


野生動物の賢さや生命力に只々脱帽です。



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プロフィール

じゃん

Author:じゃん
幼少時より食い意地の張った子供で、今でも野生の動植物を見る時には
「美味いか不味いか?」
が大きな判断基準を占める。

素潜り、釣り、手づかみなど様々な方法にて「タダの食料」を捕獲することに情熱を燃やしています。
2009年より狩猟界にデビュー。タンパク質自給率100%達成なるか!?

E‐mail
capturefood@yahoo.co.jp
お気軽にメールくださいね♪

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