引っ越しと年末年始の忙しさのあまり、色々な事がなかなか書けずにいます。
今回は昨年末の出来事ですがご勘弁を(しばらく過去記事続くかも…)。
普通に生活をしていると「狩猟なんて一般人からかけ離れた行為」と思われるでしょうが、実際に狩猟を始めると尚更その思いは強くなります。
特に巻狩りでの「勢子」と呼ばれる獲物を追い出す役割のハンターの能力は、現代社会において「超」が付くくらいの特別な能力だと感じることがしばしば。
寝屋の様子や獣道がどういう具合に走っているかなど、山を隅々まで知り尽くし獲物の習性を知った上で猟犬を仕込み仕上げ、野生動物の居場所を探り当てて獲るなんていうことは本当に現代社会では特殊な技術だと思います。
今回はそんな勢子役のお話です。
相変わらず休みの度に山に行っていますが、今日はいつものレギュラーメンバーに加え、ゲストの登場。
「若手ハンターのこれからを考える会」でお友達になった高畑くん(仮名)が参加。
グループ猟の親方が見切りのノウハウを説明します。
(親方も数年前まではバリバリの勢子でした)

指導する親方は、今日は猟銃を持っていません。
身内にご不幸があったので喪に服しているのです。(それでも山には来る悲しきハンターのサガ。笑)
見切りも済み、観察力や経験値をフルに動員してどこを攻めるかの作戦会議の様子。

1ラウンド目は残念ながらお留守でした。

途中で土砂降りになる雨。
ま、こんな時はどうしようもないので、メンバーの方のご自宅で獲ってきた鴨を使ってすき焼きでも作って腹ごしらえ。

う~ん、鴨出汁の滲み込んだうどんが美味い♪
そうこうしていると雨が上がって晴れ間も出ます。
「さぁ~って、そろそろ山からお肉を獲って来ようかね」

仕切りなおして再び山へ!
実はこの山はあまり競ったことのない山で、イノシシの逃走経路がイマイチはっきりと分かりません。
そんな時は諸先輩方の経験が頼り。
ベテランハンターの方のアドバイスに従って待ち場に付きます。
勢子役が猟犬を放すと見切り通りあちらこちらからイノシシが出ます。
近付いてくる猟犬の追い鳴き…。
しかし待ち場には掛からず、あっという間に包囲網を突破されます。
各方面から4~5頭のイノシシが逃走したようですが、包囲網を突破されてはどうしようもありません。
「追い返してこないか?」としばらくの間待機しますが反応なし。
「今日は珍しくボウズだったな…。相手は野生のものだし運・不運もあるからしょうがない」
と思い犬探しに走ります。
ところが間も無く「
若き勢子が1頭仕留めている」との連絡。
「へ!?いつ仕留めたの? 銃声なんか誰も聞こえなかったよね?」
「また刺し止めたんだろ」
なんて会話が飛び交いますが、ちゃんと銃で仕留めたとのこと。

(仕留めた40kg弱のメスイノシシ)
「近くをイノシシが突破したので急いで追いかけた。2山ほど追いかけたところで犬が止めてくれたから射止めることが出来た」

2山って簡単に言うけど、メンバーの誰一人として銃声が聞こえないほどの距離を追いかけて行ったのか…。
それにいくら猟犬が付いているとは言え、走り去るイノシシに追い付くなんて…。
まったくキミはすごいね…。
驚きの声しか出ません。
怖いもの見たさで解体を見るために集まってきたお子様たち。

「うわあぁ、またまたやってるよ…。こえぇ…!」
こちらも驚きの声しか出ていませんでした(笑)。
↓人間業じゃねえっ!!と思われた方はクリックプリーズ(笑)
にほんブログ村
にほんブログ村
スポンサーサイト