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食べる事と、命をいただく事について考えます。 狩猟、素潜り、釣り、採集、手作り等々

横断

「むむむ!」

若き勢子が真剣に見ているのは、舗装道路に落ちた泥とそれに続く獣道。
2014.01.31横断

これは夜中にイノシシが道路を横断した痕跡です。


「今までこんな場所に通しはなかったのに…」

2014.01.31横断2

真新しい獣道が開通してますね。
(雨の後だとわかりやすいです)



山中の伐採工事や開拓などはっきりした理由があるのならば納得も出来ますが、理由もないのに新しい獣道が出来ていることはよくあることです。

まあ、大した理由は無くても「今日はこっちの違う道を通ろう」なんて、人間でもよくあることですしね(笑)。



山中の獣道が変わると、今までの逃走経路が変わり予想もしなかった場所から逃げられることもあります。

そんな時は情報を整理し、寝屋や逃走先の経路を予想して狙撃手の配置を組み直します。



読みは見事に当たり作戦は成功、今日も大物イノシシをゲット!!


親方が立て撃ちした85kgのメス。
2014.01.31横断3

美味しい脂身がたっぷり♪
2014.01.31横断4

指3本くらいの厚みがありますね。



さらに若き勢子が一発で仕留めた70kgのオス。
2014.01.31横断5

今のオスは発情期に入り痩せていることが多いですが、この個体は臭みも無くよく脂が乗っていました。
2014.01.31横断6

皆さん、スゴ過ぎで~す♪



今日も自然の恵みに感謝です。



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さよなら、おいちゃん…。

父の叔父が亡くなりました。
2014.1.30さよなら
いつもニコニコと温厚な方で、私たちは愛情を込めて「おいちゃん」と呼んでいました。

奥様が亡くなられてからは一人暮らしをされていて、ヘルパーさんが訪問するとお亡くなりになっていたとの事。
96歳の大往生。


以前、少しだけ記事にしたことがあるのですが、教員をしながらアマチュアの植物学者をされていました。
その時の記事はこちら


幼少時においちゃんのご自宅に遊びに行くと、たくさんの植物の鉢と共に膨大な書物があり圧倒されました。
何部屋もの書庫の中に収められた専門書の間を縫うようにしてご家族の方が生活されていました。
とにかく図書館でもない普通の家にそれだけの量の本があるという事に驚きました。

私たちもよく可愛がってもらい、アンモナイトやサメの歯の化石標本をもらったり、ハエトリソウやモウセンゴケやウツボカズラといった珍しい食虫植物を見せていただいたりしました。

私の自然科学に対する興味のベースを作ってくれた一人は、間違いなくおいちゃんでした。


第二次世界大戦後の食糧難の時代を、私の祖父や一族郎党と共に寄り添うように懸命に生き抜いてきたおいちゃん…。
その当時、おいちゃんの植物に対する深い造詣がどれだけ幼き親父や親戚のことを助けてくれていたかと思うと本当に涙が出ます。


戦後の厳しい時代が終わるとただひたすらに野に出て植物を探し、雨の日は書物を読み耽り、名も富も求めず少しの書籍や植物標本を残していたようです。



当然ながらインターネットなんて無い時代の人間でしたし、彼の残した書籍や植物標本も日の目を浴びることなく無くなってしまったのでしょう。
試しにその名を検索しても見つかりませんでした。

おいちゃんの名前は「中村束(ツカネ)」。

その名は残ることなく朽ちていってしまったけれど、間違いなく在野の賢人でした。


さよなら、おいちゃん…。




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キジの水炊き

「キジの肉は癖はないけどパサパサして美味くない」と思われているハンターの皆さんが多いのではないでしょうか。

実は私も以前はそう思っていました。



だけど自分で料理をするようになってその考えは変わりました。

キジ肉はとても美味しいのです♪
2014.01.25キジ鍋3

写真は獲ってきて1週間ほど熟成させて解体したお肉。
(胸肉と腿肉)

熟成の仕方も「毛を付けたまま」とか「内臓を抜かずに」等、方法も時間も色々とあるようですが、これはその後の料理方法の違いや個人の好みの違いであって、是非を付けるものではないと思います。

例えて言えば「広島風のお好み焼きと関西風のお好み焼きのどちらが美味いか」と無理やり優劣を付ける感じでしょうか(笑)。



私の場合、損傷具合を見ながら内臓を全て抜き(骨の間の肺臓もきれいに取り除く)、腹腔にキッチンペーパーパーを詰め、全体をキッチンペーパーで覆ってバットに置き、ラップをして冷蔵庫で1週間~10日間ほど熟成させます。
腹腔内に水分が溜まるとそこから腐敗が進みますし、表面が乾燥しすぎるとカチカチになってしまうからです。
(ああ、写真を撮り忘れてしまった…)

適正な熟成をさせたものは、獲ってきてすぐ食べた時のようにパサついた食感ではなく、かなりしっとりとした感じです。

身も柔らかくなり、針金のような足の健も毛抜きで簡単に取り除けます。



さてさて、それでは今日はシンプルにキジの味が楽しめる水炊きにしましょうかね~♪


熟成させたものを解体してお肉とガラに分け、まずガラをコトコトと煮て(もしくは圧力鍋で炊いて)スープを取ります。
2014.01.25キジ鍋2

キジはこの黄金色に輝くスープが極上品です。
このまま軽く味付けをしてスープとしていただいても当然美味しいのです♪


お鍋を作るにはベースとして出汁の代わりにスープを使い、まず最初にお肉以外のものを投入!
そして煮過ぎないように最後にお肉を投入するのがコツです。
2014.01.25キジ鍋4


好みですが、私はこのくらいで弱火にした後に余熱で火を通し、お肉の中心がレアの状態で食べるのが好きですね。
2014.01.25キジ鍋5


うん、美味い!!

こんなに美味しいのに、一般的にはキジって美味しくないと思われているなんて損しているよね…。


(余談ですが、一年中野生鳥獣のお肉を食べるようになって、買ってきたお肉が飼料臭く感じるようになってしまいました)



今日も自然の恵みに感謝です。


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父の背中

大物猟をお休みして、今猟期初めての鳥撃ちに行って来ました。


その中での一コマ。
2014.01.23父の背中

産まれてこの歳になるまで見つめてきた親父の背中。

物心ついてから少年時代、青年時代とずっとこの背中を見つめ続けてきた。



思い返すに、親父はいつもいつも狩猟で獲ってきた獲物や、潜ったり釣ったりして獲ってきた大きな魚をぶら下げていたような気がする。

日本社会の親父達の地位が堕落して久しいが、この姿を見ると狩猟採集生活を行っていた太古の昔、自分の生命活動を維持する食物を獲って来て家族を養っていた父親という存在は絶対無二のものだったのだと思う。



単純な腕力や脚力では遥か以前に親父を追い越していると思うが、「獲物を獲る」という事において私はまだまだ親父に遠く及ばない。

親父が狩猟に費やした時間や労力、親父が教えを請うた先輩ハンター達の教え、さらにその先人達の経験や知恵。
それらの伝承が獲物を獲らせてくれているのだ。



齢七十、親父のこの後姿を見る時間もあまり残されていない…。


しっかりと瞼に焼き付けておこう…。



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フクロウ

今回の記事に非狩猟鳥獣のフクロウの写真が出てきますが、車に撥ねられて死んでいたものであることをお断りしておきます。


大物猟に行って作戦会議をするために集合すると珍しいものが。

2014.01.21フクロウ

最近ではすっかり珍しくなった非狩猟鳥獣のフクロウです。


「まだ薄暗い山中の道路で車に撥ねられて死んでいたから拾ってきた。博物館に勤めている知り合いが欲しがっていたから寄贈する」
とのこと。


ワシ、タカやフクロウなどの猛禽類は生息数が少ないために全面的に狩猟禁止となっています。

だから野生鳥獣の生態に詳しいハンターでも手に取って観察出来る機会はほとんどありません。

巻狩りの最中に山の中で待っていると、時々頭上を飛ぶフクロウを目にすることはあるんですけどね。


フクロウの風切羽根は鳥類の中でも特殊な構造になっていて、相当に大きな翼であるにもに関わらず、獲物に気付かれないように飛ぶ時に全く羽音がしません。

山中でジッと息を殺して待っている時にいきなり大きなシルエットが頭上を覆い、陰になるとかなりビックリします(笑)。



大きな目や嘴、顔の形や羽毛、美しい模様…、どれも初めてじっくりと目にするものでシゲシゲと眺めます。

特に目を引いたのが足。
2014.01.21フクロウ2

羽毛で覆われた指先。そして物凄い鈎爪。


「ウサギや野ネズミを捕まえた瞬間に猟犬がフクロウを狙おうとすることが偶にあるんだ。そんな時は気をつけないといけない。この鈎爪が犬の目に入ると間違いなく失明するからな」

いや、この指の太さと爪の鋭さを見るとよく理解出来ます。



このフクロウは猟が終わった後に、剥製標本となるため無事に博物館に引き取られて行きました。




た、食べてませんよ…。

ホ、ホントですとも…(汗)。



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プロフィール

じゃん

Author:じゃん
幼少時より食い意地の張った子供で、今でも野生の動植物を見る時には
「美味いか不味いか?」
が大きな判断基準を占める。

素潜り、釣り、手づかみなど様々な方法にて「タダの食料」を捕獲することに情熱を燃やしています。
2009年より狩猟界にデビュー。タンパク質自給率100%達成なるか!?

E‐mail
capturefood@yahoo.co.jp
お気軽にメールくださいね♪

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