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食べる事と、命をいただく事について考えます。 狩猟、素潜り、釣り、採集、手作り等々

ウナギ獲り。そして巨大ヒラメとの遭遇…。

漁業権の設定されている河川では捕獲方法や捕獲時間・期間が定められている場合があります。

また、海に潜る場合も灯火の使用が禁止されている県や禁止漁具が定められている県もあります。

該当する地域の法令・規則を遵守し、安全な遊漁を心がけましょう。


(私はそれら関連法令を遵守した上での潜りです)





巷ではウナギの稚魚が獲れなくて、市場価値が高騰しているようですね。

産卵の仕組みも分かっていないのに、稚魚のシラスウナギを網で獲って養殖すること自体が無理があると思うんですけど…。

だって河川に上ろうとする稚魚を河口で根こそぎ獲ってしまうのだから、河川に上れるウナギ自体がいなくなってしまいますものね。

当然川から海に下って深海で産卵する成魚が少なくなってしまうのも当たり前と言えば当たり前ですよね。



だからと言って私に妙案があるわけでもなく、単純に自分が食べたいのでウナギが豊富な場所を選んで獲ってきました(笑)。

結果からアップするとこんな感じ♪
2013.04.29うなぎ2




真っ暗な水の中を一人でナイトダイビング。

よく「怖くないんですか?」と聞かれることがありますが、はっきり言って「メチャクチャ怖いですっ!!」。

よほど慣れた人でも、ナイトダイビングではほんの少しのトラブルが死に直結しますしね。

だから興味があっても良い子はこんなことしちゃダメですよ(笑)。




ウエットスーツを着込み、入水地点で忘れ物が無いか点検。

マスクに曇り止めを施し装着します。


この時点で「このまま潜らずに帰ろうか」などと情けないくらいに弱気になりますが、炭火で焼いた天然ウナギの蒲焼きの匂いと味をしっかりと思い出し、心を奮い立たせます(笑)。



ジャブンと入水。


ウエットスーツの隙間から入ってくる冷たい水。

水中ライトに浮かび上がる小魚たち。

無数のプランクトン。


怖さも吹き飛び、幻想的な光景に見惚れます。


だけど時々流れてきた藻が水中マスクを覆いプチパニック(笑)!





潮の流れが速く、A級ポイントには近づけないので、無理せず流れに乗って他のポイントに向かいます。




ボチボチといるウナギを掴みながら移動。


水中ライトに浮かび上がるウナギの青白い魚体を見るのは、なんとも言えず良いものです。

上質な陶器のような質感…。
独特のシルエット…。

ゆっくりと泳いでいる様は、なんだか妙な色気があり艶かしくも感じます。



まだ水温が低いから、魚の数も種類も少ないな~。

ヒラメの子、マゴチの子、ボラの子、アカエイ、キス、シログチ…。



水中ライトを頼りに獲物を探していると、水底に巨大な魚影。

「なんだぁ!? デカい! エイじゃないよな。」

魚を驚かさないようにライトで照らしますが、間違いなく見たこともないような大きなヒラメ。



水上でウナギバサミをホコに持ち替えます。



水深3メートル。

こんな浅い場所にこんな大物がいるなんて…。

過去に獲った一番大きなヒラメに比べても明らかに一回りは大きい…。



潜っていると水中の音は大きく聞えるのですが、ドクンドクンと自分で自分の心臓の拍動音がハッキリと聞えます。



ゴムを引き水底へ。

狙うのは延髄。頭蓋骨と背骨の接合部です。



「背骨に絡めてホコを射ち込む! そしてホコのシャフトを押さえ込みつつ魚体を確保。頭を掴んでエラブタから指を入れエラを引き千切る」

一連の流れを頭の中で瞬時にシュミレーションし潜行。



ジッとしたままの巨大ヒラメ。

ヒラメの顔がライトの光に照らされてハッキリと見えますが、ゴツゴツしてまるで恐竜みたいだ。
それに海底の様子と比べヒラメの表面が丘のように盛り上がり、相当な肉厚であることが見て取れます。



目一杯近付き急所にホコを発射!

普通なら「ドスッ」という感じで矛先が魚体に食い込むのですが、「コンッ!」と5mmも食い込まず跳ね返されるような感覚のホコ先。

「失敗した!狙いすぎた!! 僅かに外れて頭蓋骨を直撃したんだ。」


こうなったら迷わずシャフトに体重を乗せて矛先を押し込もうと試みます。

「入れっ! 反しの部分まで入ったらなんとかなる。頭を確保して指でエラを引き千切ることができれば…。」



移動を始める巨大ヒラメ…。


矛先を魚体に突き立てたまま人間が引き摺られます。


「くそっ! 入れっ!!入れっ!!!」

二度、三度と全体重を乗せて矛先を押し込みましたが、強固な頭骨を突き破ることは出来ず、2メートルほど引き摺られたところで魚体が離れ逃げられました。



茫然自失…。



「今のは本当にあった出来事だったのだろうか…?」


真っ暗な海の中に浮かびながら、巨大な魚影が逃げていった方向を眺めます。


「魚に引き摺られた経験は初めてだなぁ…」



それからは大きなウナギを見ても心そこにあらず。
(獲りましたけどね)



「あんな怪物みたいなヒラメがいるんだ…」

悔しくないと言えばウソになりますが、それ以上にさっきのヒラメに引き摺られた感覚が蘇ってきます。



夜中に帰宅し、相変わらずお風呂生簀にウナギを入れます。

2013.04.29ウナギ


スッポンもモクズガニも入り乱れて、なんだかもの凄い状態ですね(笑)。



夢のような体験で、その晩はなかなか寝付けませんでした。









くそっ! でもやっぱり悔しいぞ(笑)!!



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プロフィール

じゃん

Author:じゃん
幼少時より食い意地の張った子供で、今でも野生の動植物を見る時には
「美味いか不味いか?」
が大きな判断基準を占める。

素潜り、釣り、手づかみなど様々な方法にて「タダの食料」を捕獲することに情熱を燃やしています。
2009年より狩猟界にデビュー。タンパク質自給率100%達成なるか!?

E‐mail
capturefood@yahoo.co.jp
お気軽にメールくださいね♪

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