本日はいつもお世話になっている実家近くのグループ猟の皆さんにお断りして、地元猟友会の有害鳥獣捕獲活動に参加。
私は住居のある地域の猟友会に所属していて、猟期以外は有害鳥獣捕獲隊隊員として地元で有害鳥獣捕獲を行っています。
地元の鳥獣保護区でイノシシが暴れているようなので、行政からの依頼を受けて有害鳥獣捕獲隊出動です!
小さな島ですが結構な急斜面が多く、山の手入れもされていないのでイノシシがかなり増えているようですね。
ゴロゴロした岩がむき出しの地形。

昔は段々畑だったようで、斜面には1.5メートルくらいの高さの石垣が階段状に積み重ねられています。

この石垣が厄介なんですよね。
イノシシは短い足にもかかわらず平気な顔で上り下りするけれど、人間は登るのも降りるのも一苦労。
山は雑木と竹林が主な植生。
かなり椎の実を食べていますね。

何度も来てだいぶん地形も覚えました。
この島はそんなに大きな島ではなく、山頂から北側は這わないと進めないような急斜面と断崖絶壁。
島の南側の斜面を走る主要な獣道に、下から直線状に待ち(狙撃手)を配置します。
勢子が東側と西側にあるイノシシの寝屋に犬を入れ、移動するイノシシを撃ち取る作戦です。
私はすぐに走り回れるように一番高い場所に付きます。
勢子が犬を放すと何度かの犬の声。
しかしこの島のイノシシもハンターに慣れ、なかなか撃ち取るまでには至りません。
お昼も過ぎた頃に、一つ下の待ちの人が発砲!
「50kgくらいの一頭もの。中ったか外れたかわからんが走って逃げた!」
待ち場を動くことを連絡をして追跡開始。
足跡を辿って行くと、北側の急斜面を使って島の反対側へ逃げています。
血も引いていないし、元気よく逃走しているから外れた感じ。
這うようにして追跡していると、勢子をしている隊長と合流しました。
ちょっと作戦会議をして二手に分かれてイノシシを追います。
隊長が先行して上の獣道を、私が少し遅れて下の獣道を横回しに進みます。
するとすぐに犬の吠え立てる声。
こちらに向かってきます。
暴発防止のために空にしておいた薬室に弾を送り、安全装置を解除して据銃。
来たっ!50~60kgくらいのイノシシに10kgくらいの子イノシシが5頭付いています。
どうやら犬が追っている獲物が変わったようですね。
当然狙うのは親。

約20メートル、撃ち頃の距離。
しかし少し前を先行していた隊長の姿がチラリとも見えない。
イノシシの走っている後ろは石垣で、もしも弾が外れたりイノシシを貫通した場合、跳弾でどちらに飛ぶかわからない…。
周辺の木の影に隊長がいたりする可能性も十分に考えられます。
安全性が確保できなかったので、結局撃てず…。
すぐ後に猟犬が通過。
しばらくして隊長がやってきました。
状況を説明すると
「それでいい。獲物はいつでも獲れるから無理して撃つ必要なんてない。」その後私は再び待ちに付き、1頭のイノシシを仕留めたとの連絡が入ります。
さぁ、頑張って引き出しに行くか!
(若手はこれがメインのお仕事です。笑)
仕留めたのは枯れ竹が倒れ込んだブッシュの中。

見つけるまでが苦労しました。

60kg程のオス。
藪漕ぎをし、汗だくになって山の下まで引き出します。
一緒にイノシシを引き出していたメンバーの方が、ゼイゼイと肩で息をしながら
「こんな小さなイノシシじゃ引っ張り出し甲斐がないよ~」
なーんて強がりを言っていたら何発かの銃声。
「今度のは引っ張り甲斐あるよ~」
とのこと(笑)。
現場に着くと
100kgオーバーの大きなイノシシを倒しています。

あの~、隊長。ちょっとは手加減してくれませんか?
今引き出してきたばかりで足がガクガクなんですけれど…(笑)。

(猟友会会長と有害鳥獣捕獲隊隊長、それに「もう少し大きなイノシシを倒せ!」と言った人。笑)
この日は島民のギャラリーも多く、港には多くの人が集まって見学に来ていました。

夕方までかかったけれどなんとか2頭倒せたし、少しはお役に立てたかな。
それから皆で捌いて帰ってきたのは夜の9時過ぎ。
ちょっとフラフラしています(笑)。
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