冷え込みましたが、今日も猟へ出発!
私の所属させてもらっている大物猟のグループはとにかく効率が良いのが特徴だと思います。
皆で見切り(どこに獲物が潜んでいるかを探る技術)を行い、小さく小さく場所を見切ってピンポイントでイノシシを叩きます。
今日の場所はこんな感じ。

採石場で、この反対の山から勢子がイノシシを追い出す算段です。
まるで仮面ライダーの撮影が行われそうな場所ですね(笑)。
ちょっと特殊な待ち受け場で、隣の待ちに付いている人の姿もはっきりと見えます。

私の待ちはこんな感じ。

山から下りてきたイノシシを引き付けて、藪の中で待ち受ける作戦。
グループの猟場でも特に狭い場所なので、若き勢子が一人で犬を入れます。
犬を放すとすぐに猟犬が待ち場の近くまでやって来て、首輪に付けた鈴の音が聞こえます。
なんだか犬の動きが通常と違う感じ…。
犬を呼び戻し、再び寝屋(イノシシの寝場所)を攻めます。
途中で犬が鳴き止めて、勢子撃ちで終了。
仕留めたのは85kgのオスイノシシ。

しかし4頭の猟犬のうち、3頭がこの牙で切られ重傷。

先輩の皆さんの話を総合すると、このイノシシは射撃手が山を取り巻こうとする際に危険を察知して素抜け(こっそりと逃げようとすること)しようとしていたようです。
だけど逃げ遅れ、包囲網の中をグルグルと迷走。
どこに行っても射撃手がいることを悟ったイノシシは、まずしつこく追いかけて自分の居場所を知らせる猟犬を潰すことを選択。
「この犬さえいなければ逃げ切れる!!」覚悟を決めたイノシシに藪深い谷で待ち受けられ、次々と猟犬が切られたのです。
犬が必死に(まさに命がけで)イノシシを止めてくれている間に若き勢子が追い付き仕留めました。
「イノシシ犬が切られるのは宿命」との親方の言葉。
猟犬の命に別状は無かったものの、あまりにも大きな代償でした。
この日獲れたのは、その他に48kgのメスイノシシ。

イノシシも命がけだから恨みっこなし。
撃ち取られたイノシシもある意味天晴れだったと思います。
しかし犬がやられるのはかなり辛いなぁ…。
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