銃砲所持をして初めての技能講習を受講してきました。

銃砲所持免許の切り替え時や新規銃砲の申請をするのに必要な銃砲の取り扱いに関する実技試験です。
実は所持許可証の最初の切り替え時は、法令改正があったばかりで「有害鳥獣駆除員は技能講習が免除」という話が出回っていたのですがはっきりせず、銃砲所持許可証の更新時に「やっぱり免除になりません」ということになっても困るので警察署で申し込みを行いました。
ところが受講直前になって「有害鳥獣駆除員は技能講習免除になります」との連絡が来ました。
せっかく申し込んで受講料も支払っていたので、どんなものか試しに受講するつもりでしたが担当警察官の言葉は以下のように続きました。
「で、お願いがあるのですが、技能講習の受講必要者(銃砲所持許可更新時期が迫っている人たち)に対して講習の枠が足りないのです。
講習を受けずに他の方に譲っていただくという訳にはいきませんか? 申し訳ありませんが、お支払いいただいた講習料(12,300円っ!)を返却することは出来ないのですが・・・」
「え?法改正があってそれに対応できていないのも、必要受講者に対して枠が足りないのも私の落ち度ではないと思うのですが、お金が返ってこないんですか?」
「すみません、だからお願いという形になるのですが・・・」
かなりビックリしたのですが、まあ法改正があって各役所がバタバタしていましたし、何より一番困惑していたのは(私も含めて)銃砲所持者の皆さんでした。
受講できずに銃砲所持許可証の更新が出来なくて困っているのが自分と同じハンターさんだと思うと、言いたいことは色々とありましたが、一地方の警察の担当者に言ってもどうしようもない事だと思いましたし、「困ったときはお互い様」と受講を取りやめた経緯があります。
その次の所持許可証の更新時は有害鳥獣駆除に従事していたので技能講習免除。
で、今回は忙しくて有害鳥獣駆除をお休みしているので受講の運びとなりました。

(銃砲所持者の保安上の理由からモザイクを掛けています)
講習は午前と午後の2回開催され、私が受ける午後の部の受講者だけで14名。

会場に持ち込む必要のあるものは技能講習通知書、自分の猟銃、弾25発(不発などに備えて予備弾を持って行った方が良い)、銃砲所持許可証、その他耳栓や射撃ベストなど射撃に必要なもの。
猟銃の安全な取り扱いが出来て、5メートルトラップ射撃25発撃ちで3発以上中ると合格。
(スキート競技で受講も可能)
ただし、銃口を人に向けるなどの重篤な銃器取り扱いの不備や暴発などがあると10点の減点になり、80点未満の人(2回重篤な取り扱いの不備がある場合)は射撃点数が合格でも、銃器の安全な取り扱いの面で失格になります。
ちなみに銃器の故障や撃針折れ、弾が不発で予備弾が無い場合などで25発撃てないと失格になるそうです。
「3発なんて初めて銃を撃った人でも中るし、意味ないんじゃないかなぁ」
と、正直この時は思いました。
まずはDVDで座学の後、室内で銃器の組み立て・分解動作確認。
その後射場に移動して実技です。
安全な銃器の取り扱いのために、銃を持ったり、弾を込めたり、射撃後には必ず銃口内を目視確認。
「銃口内確認異常なし!!」と発声。
今回は受講者が多いので2班に分かれ、不発弾の取り扱い動作確認後に指導員から問題点を確認指導していただきながら3発射撃。

この日は女性も2名受講。

受講者は射台に出入りして弾の装填や射撃が終わるたびに確認を行い
「銃口内確認異常なし!!」と発声します。
3発の指導射撃が終わると、各自指導なしで2発の射撃。
私と同じ班の方は皆さん問題なく終了。
終了後に渡されたスコアを見ると25点満点中16点。
各ポイントで安全確認に重点を置いて射台に入ると、やはりなかなか集中できなかったですね。(←単に下手なだけ。笑)
そして受講者の皆さんに問題が無かったかというとそうではありません。
私とは別の後の班にかなりご高齢のお爺さんの受講者がおられました。
耳が遠いようで、指導員の方の注意も聞こえていないようでした。
特に問題だったのが銃器の取り扱い。
自動銃をお持ちだったのですが、銃を片手で持ったりして銃口が明後日の方向を向くことが度々・・・。
「危ないですよっ!」水平に銃を持った時に銃口が人の方向に向き、ついに指導員からの注意。
「銃口には常に気を配ってください!完全に人の方向を向いていましたよ。
注意が1回なので、もう一度注意を受けると今回は不合格になりますよ」
「やれやれ、色々とうるさいのう・・・」
お世辞抜きに人の良さそうなお爺さんだったのですが、注意を受けた後にそんな独り言を呟かれていました。
う~ん、これが自分の親父だったらと思うと、すぐに銃砲所持許可を返納させていますね・・・。
なにせ持っているものが猟銃ですしね。
2組に分かれた班の内、私が射撃を行った早い組は実技が終わると講義室に戻って終了したので、このお爺さんが最終的にどうなったのかは分かりません。
正直厳しいだろうなぁ・・・。
受講して初めて、技能講習は射撃技能だけではなく銃器の安全な取り扱いのためにあるものだと理解できました。
初めて受講した技能講習でしたが色々と考えさせられることがありましたね。
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