暑くてあまり猟欲もわかず、海水浴場のような砂浜で海を眺めます。

あちぃ。
暑さから逃げるように腰の深さほどの浅瀬で水中観察。
「水温も上がり過ぎて生き物も少ない・・・。小さなキビレチヌ、キス、アカエイ・・・」
たまにはホコも持たずにのんびりと水の中を眺めるのもいいもんだ。
大体、水の中に入るといえばいつも目を吊り上げて魚を追っかけまわしてばかりいること自体が、一般の方から見ると相当に異常なんだろうなぁ。
アンドンクラゲが出て人影もまばらになった砂浜を水中から眺めてそんなことを思います。
しかし何もいないな、と思っていた砂浜に岩のような物体。
「お!タイワンガザミ。結構な大きさ!! ん!?しかも2匹いる?」
よく見るとオスのカニがメスのカニを抱え込んで交尾の最中でした。
タイワンガザミは長い手と強靭なハサミを持っているので、網かウナギバサミが無いと捕獲するのを躊躇する獲物です。

爪の先はこんな感じ。

挟まれると本当に肉に穴が開きます。
「どうしよう?」
軍手は装着していますが、何も捕獲道具を持っていないので迷います。
「まあダメもとでチャレンジだ。挟まれたらハサミをへし折ってやろう」
(そう考えて伸ばした左手を逆のハサミで思いっきり挟まれたことがありました・・・。海の中で泣いた!)
カニはいつもは外敵が近付くとハサミを広げて威嚇するのですが、

(このカニはハサミを広げると53センチありました)
交尾中はこんな感じでハサミを折りたたんでいます。

そこで両方のハサミを抑え込むように甲羅の上から手を被せて捕まえます。
ガバッと抑え込むと上手く2匹とも手の中に納まりました。
「よし!上手くいった♪」
しかしメスは脱皮して間がなく、外殻が柔らかい状態だったのでリリース。
オスだけを握りしめたまま水から上がります。
カニに限らず野生生物は捕食中や交尾中、縄張り争いの最中などは人間に対する警戒心も薄くなり捕獲率が上がります。
「いや、お取込み中の所ホントにすまんね・・・」
それにしても「今日は水中観察」と言いながら、獲物を見つけたら獲ってしまう自分がイヤ(笑)。

今日も自然の恵みに感謝です。
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