バタバタと忙しく慌ただしい日々が続いている中、猟友会の総会に出席してきました。

しかし今年の猟友会総会は過去に出席した数回の総会とはワケが違います。
なんたって来賓退席後の
議事進行の議長という大役を任されたのですから!そろそろオレの時代だな!!いや、議長は住んでいる地域の支部の持ち回りで、単に私の所属支部が今回当番だっただけなんですが…(笑)。
「誰もやる人がいないんだよ」とのことで、若手の私にお鉢が回ってきたというわけです。
若手だからこそ、嫌な役も進んで引き受けないといけませんしね。
一般会員よりも1時間ほど早く会場入りし、必要書類を受け取り役員の方と打ち合わせをします。
ハンターになって4年が過ぎ、猟期の休日全てと非猟期の休日の半分ほどを有害鳥獣捕獲や狩猟関連の行事に捧げたおかげか、ずいぶんたくさんの世代を超えた友人ができました。
そんな顔見知りだらけの状況の所為か、特に緊張することもなく総会が始まります。
会議には60余名ほどが参加。(写真には写っていませんがこの後にも人がいます)

まずは来賓のご挨拶。
県や市の有害鳥獣捕獲を担当する農林土木課の方や、所轄警察署の生活安全課の担当者の方からのお話。
有害鳥獣による農産物の被害状況や猟銃による事故報告がされます。
来賓退席後、議長に任命されて前に出ると、それまでまったく緊張していなかったのにかなり緊張しました。
スムーズな議事進行が求められますし、当然ながら何か発言する度に60余名の視線がいっせいに向けられるからです。

(そんな状況でこっそり撮影した一枚。視点が低いので人が少なく見えますがこんな感じです。笑)
まあ、そうは言っても事業内容や収支決算などの報告を担当の役員の方に振るだけで、後は質疑応答について進行するだけのお気楽な物。
質疑応答の回答も猟友会役員の方が行ってくれます。
その質疑応答の中で出た質問の一つ。
「今年から始める初心者なのですが、罠の架設の仕方などを教えてくれたりしていただけませんか?」
「すみません、場所や地形によって違いますし一概には言えません。それにそれぞれのハンターが何十年もかけて編み出した秘伝の技がありますので、それを人に知られたくないのも事実なんです。
教えてもらうとすれば罠を作製している業者さん等を講師でお招きして教えてもらうということになりますが、予算的に厳しいです。
現実的にはこの猟友会総会の場でご自宅近くの先輩ハンターの方と交流を深めていただいたり、情報交換をされるのが一番かと思います…」
と言っている側から「オレが教えちゃるよ~!」と会場のハンターから助け舟が出る場面も。
この発言をされた猟友会役員の方は、普段は惜しみなく技術や情報を教えてくださる太っ腹な方という事をよく知っていますが、立場上この場ではこう言わざるを得なかったのです。
現在の狩猟界におけるベテランハンター達は早く若い世代に技術を伝えたいと思っている方が多いと思います。
(「自分だけが獲れれば良い」というハンターも確かにいて、そういった人間を除いての話ですが…)
しかし教えてもらう立場の人間にも問題があって、先輩ハンターが何十年もかかって工夫を重ね編み出した技術や情報の価値も分からず簡単に他人に漏らしたり、一生懸命教えているのに教えてもらう側が一生懸命じゃなかったり、自分勝手に狩猟を行ってそれまで平穏だった地域住民との信頼関係を壊したり…。
こういった礼節や仁義を欠いている人間には教えたくなくなるのも当たり前です。
狩猟界における先生の問題か…。難しいですね。
私は父親が狩猟をしている家庭で育ったし、大物猟グループの親方は括り罠の名人でもあるので身近に良い先生がたくさんいるのでかなり恵まれた環境だと思います。
それでも個人の努力は大切だと思いますし、先輩ハンターや地域住民の方々との交流は欠かせません。
う~ん、初心者が狩猟を始めるには、最初はやはり
人脈作りから始めるのが一番の近道かもしれませんね。
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