食べる事と、命をいただく事について考えます。 狩猟、素潜り、釣り、採集、手作り等々

白土三平『野外手帳』

白土三平著『カムイの食卓』『三平の食堂』を取り上げたので、続いてコチラ。
2016.07.24野外手帳1
同じく白土三平著『野外手帳』。

まず、タイトルがとても良いと思う。
見ただけで興味をそそられるタイトルと表紙に磯遊びの道具たちの写真。

黎明期のアウトドア雑誌『BE‐PAL』に連載されていた『白土三平フィールドノート 1 土の味』『白土三平フィールドノート 2 風の味』を文庫化したもの。
(連載当時は掲載写真もフルカラーだったと思うのだけど、文庫版になってモノクロ写真になったものが多くて残念だなぁ)


少年時代に親父が買っていた『BE‐PAL』紙面で最も楽しみにしていた記事の一つで、毎月「今月は何食べているんだろう?」とドキドキしながら紙面を開いていました(笑)♪

食べたタンパク質のものだけざっと挙げてみると、ホラ貝、エソ、ゴンズイ、イナゴ、ハブ(クロアナゴ)、カクレッケ(貝)、モクズガニ、(狩猟鳥獣の)肉、ウマズラハギ、ボラ、シビレエイ、フグ、ナマダ(ウツボ)、ハコフグ、イタドリムシ、エラコ(イソメの仲間)、ホシザメ、キハチワ等々・・・。
これ以外にたくさんのキノコや植物や野外での調理方法や遊び方が載っています。


そしてやはり信念が感じられる文章が良い。
白土三平氏の綴る文からは、食べることの本質や自然と人間のかかわり方、たくさんの先達の知恵・・・、そんなことが感じられる。

【裏表紙記載】
2016.07.24野外手帳2
「饅頭でもいたんでいれば中毒をおこすし、公害食品も知らないで食べているのである。散布した農薬に汚染されたシメジを食べて倒れた例もある。まして有毒とわかっていてたばこを吸い続けている我々である。
フグにだけいわれのない憎しみと恐怖心を抱くのは自然を愛する心に反するものである。自然は風景として眺めるのではなくじかにふれ、他のものの存在を確かめ、そこから学び、己の正体を知るものである」
(本文―『フグ』より)


本著の記事は1983年~1987年に書かれたものであるが、まだ同じ地にこの当時の豊かな自然や人々の風情は残っているだろうか。

「ああ、昔はこんなことして遊んでいたんだよ」なんていう人はいるだろうが、それらはおそらくもうないだろうなぁ。


残念ながらこちらも絶版です。


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白土三平『カムイの食卓』『三平の食堂』

本が好きで、通常の人よりは本屋さんに行く回数が多いと思う私。
(まあ、超本好きの兄貴の10分の1程度しか読んでいないのですが・・・)

今はネットでクリックするだけで気軽に本が購入できる時代だけれど、それでも本屋さんで実物の本を手に取るのが好き。
紙の手触りや本の重さ、装丁、文字やイラストや写真が踊る様。
それに書棚に無数の本が並べられている様子を見るだけでもウキウキします♪


そして時にはこんなこんな出会いがあるから。
2016.07.14白土三平1
白土三平著『カムイの食卓』『三平の食堂』。
『カムイ伝』などの忍者マンガで有名な白土三平のフォトエッセイ。
小学館発行。

1998年4月1日初版。
もう20年近く前に出版された本です。
私の持っているものは初版なので、その後何刷されたかは不明。

こんな本が出るとは知らず、たまたま書店で発見。

1冊が1,600円(税別)だけど、見た瞬間に2冊共手にしていました。
たぶん帯に書かれた言葉にすっかり心を射抜かれてしまったのだと思います(笑)。


『カムイの食卓』
【表】伝説の名作『カムイ伝』の作者が房総の小さな漁村に住みつき実践してきた、半自給自足生活の記録。
【裏】・・・あれから幾年月、ただひたすらに働いたように思う。そして今、生産と消費が切断され、飢えを知らない世代が、やはり偏向的な教育環境の中で見えない未来に向かって立ち往生している。―まえがきより

『三平の食堂』
【表】野に遊び、海に遊び、胃袋で考える。「食」を通して縦横無尽に語られる「胃袋民俗学」の結晶。
【裏】現代社会は繁栄しているように見えて、その実、脆いものである。もし何らかの理由に依って流通機構が破綻するか金が兌換の効力を失った場合、まず都市は真っ先に壊滅するだろう。―【うみようじん】より

2016.07.14白土三平3

今見てもやっぱ心躍るなぁ♪


作者である白土三平氏は少年時代に第二次大戦が起こり、まさに食料不足の中で育った世代。
この2冊の中でも色々なものを食べています。

ヒザラガイ、カジカ、ウツボ、マツバ貝、タヌキ、サバフグ、うみようじん(アメフラシ)、様々なキノコたち、モクズガニのケジャン(醤油キムチ?)、イワシの魚醤の作り方なんかもエピソードと共に載っています。

白土三平氏が狩猟免許を持っていたかどうかは分からないけれど、自分の家の鶏舎に侵入してきたタヌキをとっつかまえて、リアルに解体する写真なんかも掲載されています。

「う~ん、こんな写真を掲載していると今だったらネット社会で大炎上してしまうかも・・・。
いや、たぶんそうはならないだろうな。信念を持った大人が、しっかりとした自分の言葉で書いている文章だもの・・・」


何度かの転居の度に荷物整理の為に書籍やマンガを売り払って来たけれど、私の中で「絶対に手放さない」カテゴリーの中に入って年に何度かはパラパラと開いている本の一冊です。


今は絶版になってしまったようですが、『カムイの食卓』『三平の食堂』名著です!!


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ゴールデンカムイ1巻~5巻

今日はマンガの紹介。

実は私、かなりマンガ好き♪
その中で最近のマイヒット作。

『ゴールデンカムイ』 
野田サトル著。1巻~5巻(週刊ヤングジャンプ連載中、以下続刊)。
2016.01.11ゴールデンカムイ1

詳細と試し読みはこちら。
「このマンガがすごい!2016」オトコ編2位!!

時は明治、日露戦争からの帰還兵「不死身の杉元」とアイヌの少女「アシリパ」を主役とした物語。
金塊を巡るアクションものとしても面白いが、アイヌ民族の狩猟の知恵がそこかしこに散りばめられていて狩猟マンガとしても秀逸。

ストーリーもいい。マンガだから誇張はあるとはいえ、作中の銃や剣の使い方、狩猟の描写がなかなかリアル。
そして捕獲した野生鳥獣の料理がとても美味そうだ(笑)♪
(時には脳みそ・目玉・オオワシの足とかカワウソを食べる描写もあるけれど・・・。笑)

その中でアイヌ民族と狩猟に対する関わり方や信仰の方法が興味深い。
ここではあまり詳しくは書かないけれど、この本を読んで思った事はアイヌにせよ東北マタギにせよ他の日本各地で狩猟を行ってきた猟師にせよ、「狩猟とは生活と共にあるものであった」ということ。
それは現在文明国と呼ばれている国の人々でもイヌイットであってもマサイであっても変わらず、人類が誕生した時から累々と紡がれてきた営みであったのだろう。


アイヌの少女アシリパのセリフ(3巻より抜粋)。

「懸命に走る鹿の姿
 内臓の熱さ肉の味
 全て鹿が生きた証だ
 全部食べて全部忘れるな!!
 それが獲物に対する責任の取り方だ」

このセリフが好きだ。


『ゴールデンカムイ』 お勧めです!!


狩猟の魅力まるわかりフォーラムHP
↑会場でパネル展示していただいています。

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カモハンドブック

狩猟の魅力まるわかりフォーラム会場で購入した本の1冊。
2014.10.16カモハンドブック1

文一総合出版 叶内拓哉著 『新訂 カモハンドブック』。


私はハンターでありながら、実はカモ類の同定が苦手です。

マガモ、カルガモ、コガモ、オナガガモ、ハシビロガモ、キンクロハジロ、ヒドリガモ、ホシハジロ、トモエガモ、オシドリ…。
自信を持って種類を特定できるのはこれぐらいかなぁ。

猟場に行くと種類の分からない鴨達にも出会いますが、はっきり狩猟鳥と判別できないと撃たないので問題ないと言えば問題ないのです…。
しかしやはり出会える鴨達の種類ははっきりと知っておきたい。

そこで見つけたのがこの本。
掲載種は55種。
更に野生化した家禽とカモ科ではないが間違われやすい鳥類も掲載。

本当はバードウォッチングのためのポケットブックなんだろうけれど、オールカラーでエクリプス(換羽期)の写真も載っているし、まさに目的にピッタリ!

パラパラと立ち読みした後、即購入!


帰宅してページをめくると、色々な種類の鴨達の写真。(著作権があるので中はお見せできません)
書くと限がありませんが、日本で記録のある鴨と飛来する可能性のある鴨が掲載されています。

アメリカコガモ、シマアジ、ミカヅキシマアジ、アメリカヒドリ、オオホシハジロ、アカハシハジロ、クビワキンクロ、アカハジロ、ケワタガモ、オウギアイサ、ビロードキンクロ、アラナミキンクロ、キタホオハジロ、シノリガモ、コオリガモ、ヒメハジロ、ミコアイサ、アカツクシガモ…。

「こんな鴨がいるの!?」というものばかり(笑)。
ああ、鴨って分かんねぇ~っ!!


猟期はカモ類の識別も頑張りま~す♪


狩猟の魅力まるわかりフォーラムHP(←パネル展示していただけます)
鳥獣対策総合案内コーナー(鳥獣対策、狩猟へのご案内など)

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『ジビエ料理大全』

お仕事でちょっと食品産業関係の展示会場へ。
2014.06.11ジビエ2

「仕事に関係のある情報を収集してくるように!」という理由で訪れたのですが、ついつい自分の興味のあるブースにばかり目が行きます。

美味しい試食品をつまみ食いしながら、厨房機器や刃物や書籍などが展示してあるブース等をフラフラと彷徨(笑)。

その中で見つけて衝動買いしたもの。
2014.06.11ジビエ
旭日屋出版発行『ジビエ料理大全』。
価格は2,800円(税別)。

著作権があるので中身はお見せできませんが、少し立ち読みをしてすぐに購入。
美しい料理の写真が多く見ていて楽しい♪

本場ヨーロッパでのジビエの扱われ方や狩猟事情などについても触れられており、獲物の処理方法やレシピ以上にとても興味深かったですね。
(中にはちょっと「?」なものもあるけれど…)

ジビエを扱うプロの料理人が見るには物足りないだろうけれど、私のような料理を作るのが好きなハンターが見るには創造力を掻き立てられるのに充分な内容だと思います。


帰宅して晩御飯の後の少しアルコールの入った状態でパラパラとページを捲っていると、早くも「今年の猟期はどんな料理を作ろうかなぁ~」などと妄想が膨らむのでした♪



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『横井庄一のサバイバル極意書』

ずっと読みたいと熱望していた本と出会えた。
2012.09.17横井庄一

『復刻版 横井庄一のサバイバル極意書』
アウトドア雑誌「BE-PAL」10月号の付録。


私が小学生の頃夢中になって読んでいた、黎明期の「BE-PAL」に連載されていたエッセイをまとめたもので、グアム島で28年間を生き延びた元日本兵、横井庄一の体験談を綴ったもの。
イラストは遠藤ケイ。


終戦を知らずにグアム島のジャングルを隠れ逃げ、衣・食・住の全てを自分で調達し、害虫や病気や自然災害や孤独と闘い続けた人間の話。


「ロビンソン・クルーソー」などの漂流物や自然災害からのサバイバル読み物と大きく違う点は、追っ手に追われ自分の生活の痕跡を消しながらの生活ということ。

(へなちょこだけれども)ハンターになった私が思うことは、「生きるということはどうやってもそこに痕跡が残る」です。

「食べる」「排泄する」「道を歩く」「寝場所を確保する」、ハンターはそれらの痕跡を辿りながら獲物を追跡する訳だけれども、追っ手から逃れるために足跡を消し自分の生存の痕跡を消しながら28年間も密林の中を逃亡し続けた敗残の兵士…。


自分の存在を消しながらの人生ってどんなものだったのだろう。

文明社会で生きる私には想像も出来ませんが、どれほど壮絶なものだったかの片鱗は本書にて読み取れます。




しかし個々のエピソードには凄いものがあるけれど、飄々とした横井氏の語り口からはどこかユーモアすら感じられる内容です。





「BE-PAL」本誌に横井庄一氏の墓所の写真が掲載されていました。

氏の生前の希望により、そこにはグアム島で命を繋いでくれた小動物のための慰霊碑が建てられているとのこと。






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プロフィール

じゃん

Author:じゃん
幼少時より食い意地の張った子供で、今でも野生の動植物を見る時には
「美味いか不味いか?」
が大きな判断基準を占める。

素潜り、釣り、手づかみなど様々な方法にて「タダの食料」を捕獲することに情熱を燃やしています。
2009年より狩猟界にデビュー。タンパク質自給率100%達成なるか!?

E‐mail
capturefood@yahoo.co.jp
お気軽にメールくださいね♪

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