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食べる事と、命をいただく事について考えます。 狩猟、素潜り、釣り、採集、手作り等々

『すくすく育て!子ダヌキポンタ 小さな命が教えてくれたこと』

今回は『すくすく育て!子ダヌキポンタ 小さな命が教えてくれたこと』という書籍の紹介です。
2018.01.05ポンタ1

文/佐和みずえ
写真/有田公生
絵/サカイノビー


とある地方の有田動物病院に子犬と間違えて、産まれたばかりの赤ちゃんダヌキが運び込まれてきたところから話は始まります。

人づての人づてで運び込まれた赤ちゃんタヌキは保護した場所さえ分からなくなっており、動物病院の有田公生獣医師は赤ちゃんタヌキを育てようと決心します。

しかしタヌキはもともと野生の動物。単に育てるのではなく「野生に戻すために」育てることを決意する有田獣医師。


産まれたばかりなので夜中に何度も起きて授乳。

離乳が始まるとポンタに対してエサの取り方のレクチャー。

野生に帰すのに適した里山探し。

自然に帰すためにあまり人に慣れさせずに、里山での放獣訓練。


野生に返そうとしながらも、ポンタが可愛くて何度もの放獣失敗(笑)。

「もう少しだけポンタと一緒にいたい」という有田獣医師の葛藤。


そして突然訪れる別れの時。

ポンタが無事に野生に帰った後に有田獣医師がポンタへ対して抱いた感情。



たくさんのポンタの写真が掲載され、全編を通じて有田獣医師のポンタへ対する深い愛情が強く感じられます。

有田獣医師の奮闘ぶりを描いたイラストも笑えます。


児童書ではありますが、「命」や「自然」に対して深く考え、大人も楽しむことが出来る内容です。



で、なぜこの本を取り上げたかと言うと、実は「タヌキと犬の赤ちゃんの違い」という豆知識の写真で写っているのが、ふじのお子様(のパーツ)なのです(笑)。

最後の謝辞にちょっとふじの名前が載っていて、私としても嬉しい限りです♪

有田獣医師が私の自宅に来られてふじのお子様たちの写真を撮った時の記事がこちら。
2017.09.01モデルデビュー1
(写真撮影中の有田先生)


この本は有田先生から贈呈していただいたものなんですが、何度も何度も読み返してその感想を送りました。

そして有田先生からのお礼のメールがこちら(一部抜粋)。
『生と死が生活の中からどんどん隠されていっている今の日本では、命の誕生と死を教えてくれるのがペットの根源的な存在意義なのかも知れません。
そんな日本で子どもたちが少しでも「いのちとは」「自然とは」について思いを巡らせてくれる、そのきっかけにこの本がなってくれれば良いな、と思います。
フジちゃん、カヤ、モリにもくれぐれもヨロシクお伝え下さい(^ ^)君たちのおかげで素敵な本になったよ♬と』


『すくすく育て!子ダヌキポンタ 小さな命が教えてくれたこと』
良書です♪ 絶賛お勧めですっ!!



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白土三平『野外手帳』

白土三平著『カムイの食卓』『三平の食堂』を取り上げたので、続いてコチラ。
2016.07.24野外手帳1
同じく白土三平著『野外手帳』。

まず、タイトルがとても良いと思う。
見ただけで興味をそそられるタイトルと表紙に磯遊びの道具たちの写真。

黎明期のアウトドア雑誌『BE‐PAL』に連載されていた『白土三平フィールドノート 1 土の味』『白土三平フィールドノート 2 風の味』を文庫化したもの。
(連載当時は掲載写真もフルカラーだったと思うのだけど、文庫版になってモノクロ写真になったものが多くて残念だなぁ)


少年時代に親父が買っていた『BE‐PAL』紙面で最も楽しみにしていた記事の一つで、毎月「今月は何食べているんだろう?」とドキドキしながら紙面を開いていました(笑)♪

食べたタンパク質のものだけざっと挙げてみると、ホラ貝、エソ、ゴンズイ、イナゴ、ハブ(クロアナゴ)、カクレッケ(貝)、モクズガニ、(狩猟鳥獣の)肉、ウマズラハギ、ボラ、シビレエイ、フグ、ナマダ(ウツボ)、ハコフグ、イタドリムシ、エラコ(イソメの仲間)、ホシザメ、キハチワ等々・・・。
これ以外にたくさんのキノコや植物や野外での調理方法や遊び方が載っています。


そしてやはり信念が感じられる文章が良い。
白土三平氏の綴る文からは、食べることの本質や自然と人間のかかわり方、たくさんの先達の知恵・・・、そんなことが感じられる。

【裏表紙記載】
2016.07.24野外手帳2
「饅頭でもいたんでいれば中毒をおこすし、公害食品も知らないで食べているのである。散布した農薬に汚染されたシメジを食べて倒れた例もある。まして有毒とわかっていてたばこを吸い続けている我々である。
フグにだけいわれのない憎しみと恐怖心を抱くのは自然を愛する心に反するものである。自然は風景として眺めるのではなくじかにふれ、他のものの存在を確かめ、そこから学び、己の正体を知るものである」
(本文―『フグ』より)


本著の記事は1983年~1987年に書かれたものであるが、まだ同じ地にこの当時の豊かな自然や人々の風情は残っているだろうか。

「ああ、昔はこんなことして遊んでいたんだよ」なんていう人はいるだろうが、それらはおそらくもうないだろうなぁ。


残念ながらこちらも絶版です。


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白土三平『カムイの食卓』『三平の食堂』

本が好きで、通常の人よりは本屋さんに行く回数が多いと思う私。
(まあ、超本好きの兄貴の10分の1程度しか読んでいないのですが・・・)

今はネットでクリックするだけで気軽に本が購入できる時代だけれど、それでも本屋さんで実物の本を手に取るのが好き。
紙の手触りや本の重さ、装丁、文字やイラストや写真が踊る様。
それに書棚に無数の本が並べられている様子を見るだけでもウキウキします♪


そして時にはこんなこんな出会いがあるから。
2016.07.14白土三平1
白土三平著『カムイの食卓』『三平の食堂』。
『カムイ伝』などの忍者マンガで有名な白土三平のフォトエッセイ。
小学館発行。

1998年4月1日初版。
もう20年近く前に出版された本です。
私の持っているものは初版なので、その後何刷されたかは不明。

こんな本が出るとは知らず、たまたま書店で発見。

1冊が1,600円(税別)だけど、見た瞬間に2冊共手にしていました。
たぶん帯に書かれた言葉にすっかり心を射抜かれてしまったのだと思います(笑)。


『カムイの食卓』
【表】伝説の名作『カムイ伝』の作者が房総の小さな漁村に住みつき実践してきた、半自給自足生活の記録。
【裏】・・・あれから幾年月、ただひたすらに働いたように思う。そして今、生産と消費が切断され、飢えを知らない世代が、やはり偏向的な教育環境の中で見えない未来に向かって立ち往生している。―まえがきより

『三平の食堂』
【表】野に遊び、海に遊び、胃袋で考える。「食」を通して縦横無尽に語られる「胃袋民俗学」の結晶。
【裏】現代社会は繁栄しているように見えて、その実、脆いものである。もし何らかの理由に依って流通機構が破綻するか金が兌換の効力を失った場合、まず都市は真っ先に壊滅するだろう。―【うみようじん】より

2016.07.14白土三平3

今見てもやっぱ心躍るなぁ♪


作者である白土三平氏は少年時代に第二次大戦が起こり、まさに食料不足の中で育った世代。
この2冊の中でも色々なものを食べています。

ヒザラガイ、カジカ、ウツボ、マツバ貝、タヌキ、サバフグ、うみようじん(アメフラシ)、様々なキノコたち、モクズガニのケジャン(醤油キムチ?)、イワシの魚醤の作り方なんかもエピソードと共に載っています。

白土三平氏が狩猟免許を持っていたかどうかは分からないけれど、自分の家の鶏舎に侵入してきたタヌキをとっつかまえて、リアルに解体する写真なんかも掲載されています。

「う~ん、こんな写真を掲載していると今だったらネット社会で大炎上してしまうかも・・・。
いや、たぶんそうはならないだろうな。信念を持った大人が、しっかりとした自分の言葉で書いている文章だもの・・・」


何度かの転居の度に荷物整理の為に書籍やマンガを売り払って来たけれど、私の中で「絶対に手放さない」カテゴリーの中に入って年に何度かはパラパラと開いている本の一冊です。


今は絶版になってしまったようですが、『カムイの食卓』『三平の食堂』名著です!!


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ゴールデンカムイ1巻~5巻

今日はマンガの紹介。

実は私、かなりマンガ好き♪
その中で最近のマイヒット作。

『ゴールデンカムイ』 
野田サトル著。1巻~5巻(週刊ヤングジャンプ連載中、以下続刊)。
2016.01.11ゴールデンカムイ1

詳細と試し読みはこちら。
「このマンガがすごい!2016」オトコ編2位!!

時は明治、日露戦争からの帰還兵「不死身の杉元」とアイヌの少女「アシリパ」を主役とした物語。
金塊を巡るアクションものとしても面白いが、アイヌ民族の狩猟の知恵がそこかしこに散りばめられていて狩猟マンガとしても秀逸。

ストーリーもいい。マンガだから誇張はあるとはいえ、作中の銃や剣の使い方、狩猟の描写がなかなかリアル。
そして捕獲した野生鳥獣の料理がとても美味そうだ(笑)♪
(時には脳みそ・目玉・オオワシの足とかカワウソを食べる描写もあるけれど・・・。笑)

その中でアイヌ民族と狩猟に対する関わり方や信仰の方法が興味深い。
ここではあまり詳しくは書かないけれど、この本を読んで思った事はアイヌにせよ東北マタギにせよ他の日本各地で狩猟を行ってきた猟師にせよ、「狩猟とは生活と共にあるものであった」ということ。
それは現在文明国と呼ばれている国の人々でもイヌイットであってもマサイであっても変わらず、人類が誕生した時から累々と紡がれてきた営みであったのだろう。


アイヌの少女アシリパのセリフ(3巻より抜粋)。

「懸命に走る鹿の姿
 内臓の熱さ肉の味
 全て鹿が生きた証だ
 全部食べて全部忘れるな!!
 それが獲物に対する責任の取り方だ」

このセリフが好きだ。


『ゴールデンカムイ』 お勧めです!!


狩猟の魅力まるわかりフォーラムHP
↑会場でパネル展示していただいています。

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カモハンドブック

狩猟の魅力まるわかりフォーラム会場で購入した本の1冊。
2014.10.16カモハンドブック1

文一総合出版 叶内拓哉著 『新訂 カモハンドブック』。


私はハンターでありながら、実はカモ類の同定が苦手です。

マガモ、カルガモ、コガモ、オナガガモ、ハシビロガモ、キンクロハジロ、ヒドリガモ、ホシハジロ、トモエガモ、オシドリ…。
自信を持って種類を特定できるのはこれぐらいかなぁ。

猟場に行くと種類の分からない鴨達にも出会いますが、はっきり狩猟鳥と判別できないと撃たないので問題ないと言えば問題ないのです…。
しかしやはり出会える鴨達の種類ははっきりと知っておきたい。

そこで見つけたのがこの本。
掲載種は55種。
更に野生化した家禽とカモ科ではないが間違われやすい鳥類も掲載。

本当はバードウォッチングのためのポケットブックなんだろうけれど、オールカラーでエクリプス(換羽期)の写真も載っているし、まさに目的にピッタリ!

パラパラと立ち読みした後、即購入!


帰宅してページをめくると、色々な種類の鴨達の写真。(著作権があるので中はお見せできません)
書くと限がありませんが、日本で記録のある鴨と飛来する可能性のある鴨が掲載されています。

アメリカコガモ、シマアジ、ミカヅキシマアジ、アメリカヒドリ、オオホシハジロ、アカハシハジロ、クビワキンクロ、アカハジロ、ケワタガモ、オウギアイサ、ビロードキンクロ、アラナミキンクロ、キタホオハジロ、シノリガモ、コオリガモ、ヒメハジロ、ミコアイサ、アカツクシガモ…。

「こんな鴨がいるの!?」というものばかり(笑)。
ああ、鴨って分かんねぇ~っ!!


猟期はカモ類の識別も頑張りま~す♪


狩猟の魅力まるわかりフォーラムHP(←パネル展示していただけます)
鳥獣対策総合案内コーナー(鳥獣対策、狩猟へのご案内など)

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プロフィール

じゃん

Author:じゃん
幼少時より食い意地の張った子供で、今でも野生の動植物を見る時には
「美味いか不味いか?」
が大きな判断基準を占める。

素潜り、釣り、手づかみなど様々な方法にて「タダの食料」を捕獲することに情熱を燃やしています。
2009年より狩猟界にデビュー。タンパク質自給率100%達成なるか!?

E‐mail
capturefood@yahoo.co.jp
お気軽にメールくださいね♪

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