私は大物猟に出猟する際には、スラッグ弾(散弾銃で撃つ一発弾)を15発程度弾帯に巻いて山に入ります。
「弾数多過ぎだろっ!それにそんなに持ち歩くと重たい!!」
と思われる大物猟ハンターさんも多いかと思います。
しかし多少の重さには眼を瞑っても、弾は必ず多めに持って行きます。
何故なら
銃は弾が無くなると役立たずのただの鉄の棒きれだから…。
「イノシシが発情期を迎えると狂暴になったオスを避けるために、メスイノシシがコロニーを形成することがあるんだ。20頭以上が集団で出てきたことがある。その後から大きなオスが出て来てなぁ」
「この時期のオスイノシシは発情期を迎えて気が荒くなっている上に、メスを求めてエサも食べずに彷徨ってるから脂肪が落ちて俊敏なんだ。犬が一番やられやすいのもこの時期だ」
「イノシシだけじゃない。鹿も発情期を迎えてオスメス入り混じったコロニーを作っている。オス同士の争いで気が立っている上にメスをものにしようと気が立っているから、鹿と思って侮っていたら猟犬が角で殺されたこともある」
そんな話を先輩ハンターの体験談から嫌というほど聞いてきたからです。
「お前さん、一体何を撃つつもりなんだい?」
猟期の猟隊を離れ、所属する猟友会での最初のイノシシ有害鳥獣捕獲活動に弾帯を腰に巻いて行った時にはそう言って笑われました。
確かに大物猟では一発も撃たないことの方が多いんですよ。
だけど先ほど言ったように、銃は弾が無いと何の役にも立たないことを知っているからなんです。
そして何より怖いのが「弾が効かない」ヤツです。
「弾が効かない」とは、脳内麻薬が出て撃たれても撃たれても倒れない獲物です。
首筋や内臓に中っても倒れず、身体の自由が利かなくなった故に獲物に追い付いた猟犬と戦闘状態になります。
こんな時、一番猟犬が受傷しやすくなるのです。
(私は用事があって参加できなかったのですが)猟隊がこの日に遭遇したのもそんな獲物。

【親方(若き勢子)撮影】
脂肪を蓄えていたらゆうに100kgを超えていた立派な体格。
5発の弾が命中し、その内の4発が首筋や肺に中る致命傷。
4発被弾しても倒れず、最後の一発が頭蓋に命中し倒れたとのこと。
写真には写っていないけれど、この日は4頭のイノシシと1頭の鹿に恵まれました。

【親方(若き勢子)撮影】
「撃っても撃っても倒れなくてなぁ、本当にパニックになりそうだった。まるで不死のターミネーターを相手にしているようだったよ」
撃ったハンターはそんなふう笑って話してくれましたが、さぞかし恐ろしかっただろうなぁ。
「そんな時にもし弾切れになったら…」
猟犬が獲物に絡んでいなければ躊躇なく止め矢を撃つことが出来ますが、弾切れだとそれも出来ません。
そうなったら仲間を呼ぶか、ナイフで立ち向かうしかありませんね。
おとろし過ぎます。。。
「オレの前には絶対そんなターミネーターイノシシ出て来ないでね!」と強く心に思った次第でした。
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20番だから軽いほうですが。(^_^;)
この延長猟期は少し軽くしてみようかなと
10発の弾差しにしてみました。
あ、ポケットも5発入るなぁ〜。
ターミネーター居ますね、有害の止めでも
3発くらいで倒れない奴が居ました。
腰に15発+銃床に5発の計20発・・・
過去に、1ラウンド目に鹿の群れが3回出て計10発発砲、
2ラウンド目にも鹿の群れが出て4発発砲、
合計で1日に14発も使った事がありますし・・・
本音を言うと、15発持っていても心細かったりするんですよね~(笑)。
20発越えの時も良くあります。。。
そうなんです、この時期は鹿が群れを作っていて、戦場のように銃声が鳴り響くことがあります。
実は先日も一日に6発スラグ弾を撃ったことは内緒です(笑)。